第206回 晴海フラッグのこと(その3)

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このブログは10日おき(5、15、25)の更新です。

 

23日の夕方、あるテレビ局から電話がかかって来ました。晴海フラッグのことを明日の報道番組で取り上げるので、話を聞きたいという用件でした。筆者が「選手村マンションは買いか?」という書籍の出版を控えていることを何かで知ってのことでした。

売り手の立場ではなく、第三者の意見を聞きたいというマスコミの姿勢は分かりますが、あまりにも不用意な取材姿勢だったので、お答えもそこそこにして電話だけで済ませました。丁度、人と会う予定の時間が迫っていたからです。

 

答えたというより、答えなかったというほうが正しいのですが、翌日の当該報道番組では筆者の話は何も出て来ませんでした。

さて、その番組を見て感じたことをここに少し書いておこうと思います。というのは、誤解を招く発言が一部あると思ったからです。詳しい読者には無用の話ですが

 

実は、23日は晴海フラッグのモデルルームが完成したらしく、一般公開前にマスコミ向けの内見会を実施したのです。番組は、話題のマンションだから取り上げようとなったものと思われます。

販売の促進につながる売り手の狙いを知りつつ、物件の長所、弱点を取り上げていました。客観的報道を意識し、TV番組らしく伝えたかったのでしょうが、デイレクターさんは基本の知識に欠けていたようで、天井が高いと感想を語っていました。よく聞くと天井高は2500ミリなので、「な~んだ全然普通じゃないか」そう思った人もあったことでしょうし、「へー天井が高いっていいね」と素直に受け取った人もあったはずです。

レインボーブリッジが一望できるという感想も、どこからでも見えるわけではないという「お断り」はなかったのです。

駅から遠いという弱点についても、別のディレクターさんが駅までストップウォッチを持って歩いて13分という表示を見せ、なるほどと視聴者に示したかったようですが、最も駅に近い入り口付近からの時間を測ったのであって、そこは賃貸マンションのゾーンです。物件HPには17分と表示があるのに。

 

不動産鑑定士の某氏に取材し、この予定価格はどうかと尋ねる場面では、「中央区ではありえない廉価だ。検討に値するマンションだ」の発言を引き出していました。23日の内見会では予定価格の発表があったようで、アバウトに5000万円台から1億円超としています。HPで公表されている面積を当ててみると平均坪単価は280~290万円くらいになりそうです。としたら、期待していた@270~280万円よりは高くなってしまうのでしょうか?

 

番組で興味を持ったのは、過去の選手村が今はどうなっているかという部分でした。

東京オリンピックの選手村跡地は代々木公園となっており、選手宿舎が残っていないことは都民なら衆知のことですが、札幌と長野は賃貸マンションとして使われているのだそうです。

その入居者にインタビューしたところ、アメリカのフィギュアスケート選手ジャネット・リン(札幌の銅メダリスト)のサインが壁に書いてあったようで、それを当てた(?)入居者はとても喜んだとか。

 

晴海フラッグは、選手村として使われたものを全面改装して引き渡すので、壁に選手のサインが残っているなどということはないはずですが、この部屋には誰が泊まったのかなあなどと想像しながら暮らすのも悪くないかもしれません。

 

なお、別の所からの情報ですが、モデルルーム見学者は現時点で約1万5千件の応募があり、6月中旬まで予約で埋まっているそうです。

晴海フラッグに関する筆者の所感は、今後も折に触れて書いていこうと思います。なにせ4年の長丁場になりそうなマンションなのですから。

 

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ちなみに、4月20日の第678回は「新築市場;消費税上げ前の駆け込み需要はあった?/中古市場;活発が続く!」です。

 

★三井健太の新刊「選手村マンション・晴海フラッグは買いか?」 をご案内します

2019年5月13日発売 アマゾンにて予約受付中

https://www.amazon.co.jp/dp/4023317926/

<プロローグより>

賛否両論が飛び交う注目の物件。「果たして買いか否か」その判断のために公平な指針となる書を目指したい。これが執筆動機です。

筆者の日常業務は、買い手(購入を検討している人)からのマンションの評価レポートを作成することですが、人気のマンションでも不安要素があるものなので、大規模になるほどとレポート依頼が多数届きます。晴海フラッグも4000戸以上と戸数が多いこと、販売が数年に渡ることからみて、大量にご相談・評価依頼が来るだろうことを予想しています。交通便で疑問が残る物件だけに、判断しかねる人も多いだろう。そうなると大変だな、いったいどれだけ来るだるうか。

この本でレポートの前段部分を代用できたら助かるなどと思っています。

前後しますが、特定の物件だけで1冊の本にするというのは、冒険かもしれない。商品になるだろうか?そんな疑問も持ちましたが、走りながら考えようと決心して動き出しました。

業界関係者は無論、購入を検討する買い手の迷い・悩みの解消に資するなら筆者の日頃のスタンス、すなわち購入者向けアドバイザーの立場としても本望であるし、売り手にとっても第三者の客観的な意見はマイナスにはなるまい。このように、筆者自身の心の整理をして臨むことにしたのです。

分譲マンションだけで4000戸余の極めて大きな分譲プロジェクトゆえに、また、選手村マンションという話題性もあって、全国的な規模で関心を持つ人が多い。ゆえに出版の意味は十分にあるとも思いました。

前著でも「晴海フラッグ」のことを少し書きましたが、情報が十分でない中で述べることができたのは、僅か12頁でした。

ページタイトルは、「選手村マンションの激安価格に思う」でしたが、内容は少々疑念に満ちたものでした。価格は格安とは思わないとか、BRTの運行に期待していいのかといったことでした。

前著を書き上げてから数か月の時間が経過し、販売活動(いわゆるプレセールス)も始まっています。この本が店頭に並ぶ頃には、検討者の手元には細部の情報が届くことでしょうから、この書では物件の細部について論評することは最小限に抑え、販売現場ではおそらく聞けない情報を主体に紹介しながら、読者の判断に有益な書にしたいと執筆しました。

<主な内容>

*晴海フラッグというマンションの位置づけを整理する

*バス便マンションの将来価値を考証する

*晴海フラッグに魅力を感じる階層を予想

*カギを握るBRT

*晴海フラッグの将来価格を予想する

★出版記念セミナーも予定しています。

【開催日時】:2019年5月12日(日) 11:00~12:30(10:30開場)

詳しくはこちらで

 https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_2019-04-12-4702-671/

 

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