白金ザ・スカイの圧倒的ランドマーク性の考察

記事化のホットなタイミングを完全に逸しましたが、白金ザ・スカイ(以下、適宜”スカイ”)の入居開始直後とある方にお招きいただき共有部を見学させていただきました(ありがとうございます!)。

その後も、例は出しませんがスカイ関係のツィートは圧倒的な眺望を中心にいい方向でバズりますね。

そうなる理由は、白金ザ・スカイの圧倒的ランドマーク性ゆえかと。

周囲からのランドマーク性確認

Wikipediaより引用:

ランドマークlandmark)は、地理学上において目印となる建造物などの特徴物を指す。元来の意味としては、探検家などが、一定の地域を移動中に、またそこに戻ってくるための目印である。
概説
陸標、灯台鉄塔のような土地における方向感覚の目印になる建物、国、地域を象徴するシンボル的なモニュメント建物、空間を意味する。また、広い地域の中で目印となる特徴的な自然物、建物や事象も含まれる。ニューヨークの自由の女神、パリのエッフェル塔などは都市、国家を象徴するランドマークで高層ビル等は町や都市のランドマークである。(以下略)

「以下」の例として東京で載っているのは東京スカイツリー、東京タワー、浅草寺。そして横浜は名が体を表す横浜ランドマークタワーと、わかりやすく「塔」ばかり。浅草寺も五重塔を擁するので、建立された江戸時代から太平洋戦争で焼失するまではさぞ目立ったと思われます。

そんな「塔」に比べ、これだけタワーマンションが増えると普通のレベルではもはや目立ちません。が、白金ザ・スカイは一味違うと感じています。

私が一番よく載せているアングルはこちら。


はい、おなじみサピックス白金高輪校前の魚籃坂下交差点からですね(写真の中央右くらいから撮影)。

サピックス白金高輪校

サピックス白金高輪校


ここから魚籃坂を上っても、ずっと見え続ける巨大さ。

魚籃坂上より

魚籃坂上より


魚籃坂は昔は都電のルートで、港区ホームページから当時の写真が確認できます。

昔の魚籃坂

昔の魚籃坂(下記リンク)


高輪地区総合支所 > 暮らしの情報 > 高輪地区歴史・文化資産のデジタルアーカイブ(写真) > 写真一覧(3) > No.27 魚籃坂下へ より引用:

魚籃坂を下る。向こうの麻布方面はまだ樹木が見えます。(都電の路線の中でも急な坂の1つ)
所在地:魚籃坂(高輪1丁目・三田4丁目)
撮影年月日:昭和44年(1969年)6月
提供者:金子 芳夫

魚籃坂を上りきり、聖坂を歩いていても隙間からほぼ見えます(写真は大増寺付近)。

聖坂の途中より

聖坂の途中より


私は自転車で多摩川方面に行く場合などはスカイの横を抜けていきますが、疲れた復路でもスカイの巨大さはインパクトありますね。

首都高の向こうより

古川・首都高越しのスカイ


このへんでやめておきますが、どこからでも見えるランドマーク性があるということは、白金ザ・スカイ自身からの眺望も素晴らしいということになります。

「この部屋から東京タワーは永遠に見えない」ならぬ、「東京タワーからの眺望の最大の難点は東京タワーが見えないこと」と周囲に高い建物が少ない点でも同じですね。

ランドマーク性を実現する用途地域

周囲に高い建物が少ない理由は、マンクラの方はすでにご存じかと思いますが稀有な用途地域によります。港区内で港区湾岸エリア(海岸・芝浦・港南)以外で準工業地域(図の青い部分)に指定されているのはスカイの周辺のみです。その周囲を第一種中高層住宅専用地域(緑の部分)が囲んでいて、絶対高さ制限も指定されているため基本的に高い建物がありません。

港区ホームページ/用途地域地区等図 (city.minato.tokyo.jp)

港区用途地域地区等図

港区用途地域地区等図


先行した、白金タワーを含む白金アエルシティと同じパターンですね。スカイの計画に関する長谷工のニュースリリースにもその旨が書かれています。

“住・商・工”複合の街づくり「白金一丁目東部北地区第一種市街地再開発事業」権利変換計画認可|プレスリリース|長谷工コーポレーション (haseko.co.jp) より引用:

近接する「白金アエルシティ」(事業協力者:長谷工コーポレーション、2005年11月完成)では、当時珍しかった町工場が参画した再開発事業として、住・商・工の調和のとれた複合市街地が実現しました。本事業においても既存の工場を既存都市機能の維持と機能更新を図りながら、”住・商・工”が一体となった複合的なまちづくりが推進されます。

その白金アエルシティに言及した文書では、さらに用途地域について突っ込んだ記述があります。

町工場地域での再 開発―白金一丁目地区― 株式会社 ユーディ都市建築研究所 柴 田恒秀 より引用:

幹線道路放射1号線に面 し、地下鉄南北線、三田線の2路 線が合流する駅前に位置しているが、既存の工場機能を維持するため用途地域の変更 を行わず、準工業地域のままとし、再開発地区計画(再開発等促進区を定める地区計画)により土地利用の整序を図る。

実際、周囲にはまだ町工場が点在していますし、スカイ西棟の1Fにはもともと町工場と思われる地権者さんのオフィスが入っています。

現地訪問

さて、もともと訪問のお話でした。魚籃坂下に戻ります。

魚籃坂下停留所付近

魚籃坂下停留所付近


同じアングルで首都高が見えることから、都電時代の魚籃坂下停留所付近と思われます。

地方私鉄1960年代の回想 都電 魚籃坂を行く より:

坂を下ったところが魚藍坂下で、その先の古川橋に開通直後の首都高速が見える.

国道1号線(第二京浜)沿い、真下まできました。やはりデカい。

白金ザ・スカイ全景

第二京浜より


いよいよエントランス。水盤に銘石が映えます。

エントランスの銘石

エントランスの銘石


石のオブジェと水盤を眺めながら通る風除室も巨大。

石のオブジェ

石のオブジェ


巨大な風除け室

巨大な風除室


さらにその奥に高級感を演出する巨大なエスカレーターホール。

エスカレーターホール

エスカレーターホール


スマホカメラしか持っていかなかったので一度に写しきれませんが、壁沿いと空中にもオブジェ。ちなみにエスカレーターは反対側にもあります。

エスカレーターから見下ろすホール

エスカレーターから見下ろすホール


そしてメインのレセプションホール、と勝手に呼びますが「ホテルライク」でなくもはや完全にホテルです。

レセプションホール

レセプションホール


コンシェルジュデスク前のフラワーアートがまた巨大。

フラワーアート

フラワーアート


理事会クラスタの方は要チェックの自転車置き場。迷子になりそうなくらい巨大すぎて全貌がわからないのでマップも。

自転車置き場

自転車置き場


自転車置き場のマップ

自転車置き場のマップ


東棟の27Fスカイラウンジは眺望はもちろん2層吹き抜けの心地よい空間。

スカイラウンジからの眺望

スカイラウンジからの眺望(麻布方面)


展望ラウンジ

スカイラウンジ上階


展望ラウンジの吹き抜け

スカイラウンジの吹き抜け


東棟(タワー棟)と西棟(レジデンス棟)をつなぐ部分には、色味違いで一対のソファスペースがあり落ち着けそうです。

ソファスペース(東棟側)

ソファスペース(東棟側)


ソファスペース(西棟)

ソファスペース(西棟側)


 

眺望確認

西棟の屋上(スカイテラス)に出ると、東棟&白金タワー以外に遮るもののない眺望が開けます。西棟は19階建てながら高さ70mの超高層建築で解放感は十分。スカイラウンジの高さ、スカイテラスの開放感は甲乙つけがたいですが、どちらも抜け感がありこれがランドマーク性の源泉かと。

北向き眺望は、東棟の27Fスカイラウンジとほぼ同じ方角なので比べてみてください。

眺望(麻布方面)

北向き眺望(麻布方面)


西側(渋谷・恵比寿・目黒方面)

西向き眺望(恵比寿方面)


北東眺望(三田方面)

北東眺望(三田方面)


南向き眺望

南向き眺望(高輪台方面)


南東眺望

南東眺望(芝浦・港南方面)


東側(タワー棟)

東側(タワー棟)


気になっていた雨が上がったばかりの天気で、写真としてはイマイチですが、ランドマーク性につながる開放感は実感できました。夜景はさらに素晴らしそうですね(チラッ)。

SKY DUOとの対比

ここまで書いて、似た話をどこかで見たような?と思ったらHARUMI FLAG SKY DUOのモデルルームで言ってました。

街のランドマークとなるタワーがいよいよ登場 HARUMI FLAG SKY DUOより:


「HARUMI FLAG SKY DUO」は、開発の進む湾岸エリアの突端部、東京湾を挟んでレインボーブリッジに正対する希少な立地に登場し、都心を一望する圧倒的な眺望を享受できるという特長に加え、「HARUMI FLAG」という街の中心に位置することから、ランドマーク性やシンボリックな存在としての特性と、街の機能を自由に使いこなすことができる利便性の高さを兼ね備えております。
(中略)
「HARUMI FLAG SKY DUO」は多くのタワーマンションが位置する湾岸エリアの先頭に、新たなランドマークとして誕生します。

外観完成予想CG

外観完成予想CG


なるほど同じランドマーク性でも湾岸エリアの先頭か、港区の(地理的には)真ん中かで考えが分かれそうです。

ランドマーク性に気づけたか問題

モデルルームといえば、過去写真を確認したところスカイも2019年10月に高輪大木戸付近のモデルルーム訪問していました。

モデルルーム

モデルルーム


すたばなう

すたばなう


このときは偶然、マンクラの知人さんご夫妻にもお会いしたのですが、ボリュームゾーンで坪600~700万の価格では具体的検討に入れないと思い再訪しませんでした(そもそも買えるかはさておき)。完成してみて現在の市況だとお安く感じてしまうのが恐ろしいところですが、正直ここまでのランドマーク性は当時イメージできていませんでした。購入し住まわれている皆さん、おめでとうございます!

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ABOUTこの記事をかいた人

港区湾岸タワーマンションに在住の計算機技術者(でありたい)。 23区では同エリアしか居住経験がなく、いまも湾岸エリアで評判のMRは見に行っています。 自分の新築リノベーション経験を振り返りつつ、主に湾岸を中心に常に変化し続ける街の情報などを追うことで、次のリノベーションへのヒントを得ようという目論みです。

2 件のコメント

  • 城北マン より:

    行燈部屋が多いスカイが何故これほど人気なのかと思っていましたが、やっと腑に落ちました。
    間取り以外は最高の環境ですね。

    • タビー より:

      城北マンさん、コメントありがとうございます!
      記事中にも書いたとおりお値段見て具体的な検討はやめてしまったのであまり意識していませんでしたが、外観カッコいいと間取りに影響出たりもしますよね。
      「マンションは立地が9割」論からすれば、稀有なポジションのスカイの価格上昇も納得です。

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