震災を考慮したマンション選び

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最近は震災の話題をニュースでよく見かけます。

南海トラフ地震、及び首都直下地震の発生確率は30年以内で70%程度と身近と考えておいた方が賢明です。

勿論、これは明日起こるかもしれないことを意味しております。

今回は、

・リノベーション物件を検討されている方

・23区のどこに住むのがより安全かを検討されている方

・マンションの耐震性能について関心が高い方

に読んで頂ければ有効な内容となっております。

 

耐震基準について

 

読者の皆様は旧耐震基準、新耐震基準について名前を知っている方は多いかと思います。

新耐震基準とは1981年6月1日に施行された基準となり、

震度6~7程度の地震で倒壊しない基準となっております。

(旧耐震基準は震度5程度で倒壊しない)

実際の物件は1982年築以降のものとなっており1981年6月1日築以降の物件だから新耐震基準とはならない点にご注意下さい。

では、2011年の東日本大震災の時にどの位の物件が被害にあったのかを見ていきます。
こちらは鉄筋コンクリート造の物件の統計になります。

ご覧頂いた通りあまり知られておりませんが大破の物件は0件となります。

つまり鉄筋コンクリート(いわゆるマンション)は旧耐震、新耐震基準問わず大破はしていないという事実は知っておいてください。

鉄筋コンクリートは鉄筋とコンクリートを混合することで、引く力と押す力ともに強い構造となります。

鉄筋コンクリートはアルカリ性ですが雨水などにより酸化することで強度が弱まります。

つまり、コンクリートの表層のひびなどを放置すると強度が弱まるためマンションの管理体制が最も重要ということです。

内見時に放置されたひび割れが無いか、契約前に大規模修繕をしっかり行ってきたかを確認して下さい。

 

エリアについて

 

マンションをどこに買うかは資産性の観点でも重要ですが安全性に観点も無視できません。

下記ご覧ください。


こちらはNHKが公表している、

・揺れによって建物が倒壊する危険度
・火災が起こった際、燃え広がる危険度
・災害時の救助・救援活動の困難さ

を総合した危険度を表す図となっており、古い木造住宅が密集するエリアが高い傾向にあります。


その中で具体的な住所を抜粋したランキング表となりますので参考にしてみて下さい。

23区の中では城東地域に多い傾向があります。

 

構造について

 

耐震構造については3種類あります。

耐震、制振、免震となり下記の通りです。

耐震:建物を強くすることで地震の揺れに耐えようとする構造

制振:建物の内部にダンパーや重りなどで構成された制震装置を設けて、地震による揺れを小さくする構造

免震:建物と基礎の間に特殊な免震装置を設けることで、地震の力を受け流して建物の揺れを少なくし地震の揺れが建物へ直に伝わりにくくする構造


費用は耐震<制振<免震となります。

免震の物件は2010年築以降の物件で見られる、高層物件については制振と免震のハイブリッド構造の物件もあり最高グレードになります。

下記耐震、制振、免震の比較動画になりますのでイメージとしてご覧ください。


 

まとめ

 

耐震基準、エリア、耐震構造についてご説明してきましたが

・鉄筋コンクリートであれば耐震性能が高いのである程度安心と考えて良いです。

・リノベーション物件を検討中の方は耐震基準(旧耐震か新耐震か)と管理体制(修繕積立金額、大規模修繕履歴、長期修繕計画)について確認して下さい

・築浅物件を検討されている方は耐震構造について確認して下さい。

この記事が皆様のマンション購入に少しでもお役に立てると幸いです。

 

ABOUTこの記事をかいた人

東京都心マンションソムリエ稲垣ヨシクニです。 東京都心部マンションの物件紹介、エリア紹介、購入基礎知識などを発信していきます。 よろしくお願いいたします。

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