ブランドマンション化への果て無き挑戦 Vol.3 実際の取り組み1

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11/12豊洲で行った勉強会プレゼンの書き起こしです。
前編はこちらからごらんください。

ブランドマンション化への果て無き挑戦 Vol.2 なぜブランド化を目指すのか



総戸数の5%以上が同時に売りに出ていた2012年。その時に理事になった私。このままでは、ブリリアマーレ有明は住民が流出してダメになってしまう。

かといって、最大の弱点、管理費を安くあげることは不可能。そこでできるかどうかわからないけど、ブランドマンションへの脱皮を決意します。





理事会というのは、素人の集団です。私だって、ブランドの専門家ではない、ただの会社員です。

理事会メンバーは毎年入れ替わるし、それにこうしたいと思っても、自分自身に決定権があるわけではありません。ここは普通の企業と比べて意思決定やスピード感において不利な点です。

しかしチャンスもあります。条件はどこも一緒なのです。

BMAほど追い詰められて(注)ブランド化しようと考えているマンションなんて、日本のどこにもいないはずなのです。誰も考えていないなら、勝算はある。管理費は高いけど、共用施設は間違いなく超一流なのですから。

注:当時正念場だ、追い詰められていると思っていたのは私だけかもしれません。



さて、ブランドを形作るものは何でしょう?専門家ではないので、いくつか思いついたものを上げてみましたが、こうした要素はBMAで行った取り組みと被ります。

今から、実際にBMAが行った9つのポイントを述べていきます。私が担当したもの、チームで取り組んだものいろいろありますが、全部関わってます。



まずは、「ブリリアマーレ有明 Credo」。これからの管理の方向性をシンプルにまとめたものです。クレジットカードと同じ大きさで、BMAで働いている人全員が携帯することになっています。住民にもルールブックと一緒にして配りました。

Credoは理事に就任した第四期の後半、半年近い時間をかけて作ったものです。後々、これに助けられることが多かった。



先ほど、「理事会メンバーは毎年入れ替わるし、自分に決定権がない」と言いましたが、それなら第五期以降で理事会が目指す方向を大枠で決めてしまおう、というものです。Credoのアイデアはリッツカールトンから輸入しています。



分譲マンションでCredoを作って、働く人含めてみんなに配る、これを大切にしよう、というのは、日本初でしょうね。



次にマンションの公式ホームページ

これだけ大きな共用施設を抱えているのですから、きれいなホームページを作ってみんなに正しい形情報公開したいと考えました。自分たちの露出を自分たちでコントロールするのです。

ホームページの写真は、プロの写真家に取ってもらいました。そのせいか、ずいぶん明るく盛れている。



ブリリアマーレ有明ブログはのべ173回更新。東京建物の当時の開発者をお呼びしてインタビューしたり、10周年記念祭でトークショーも行ったのですが、すべて書き起こしてコンテンツ化。更に、最上階に入居したレストランの、ランチメニュー、ディナーメニューを毎週更新する仕組みを導入しています。

東京建物不動産販売に依頼してBMAを中古で買う人、賃貸で入る人に対して、アンケートを取りましたが、新しく買う人借りる人は、全員ホームページを読んでいました。意思決定を促したといえます。

今の理事長、前の理事長、実は後からやってきた人なのですけど、買う前にブログは全部読みましたって言ってました。

さて、ブリリアマーレが公式ページ作ってから、湾岸を含めて大規模マンションが公式ページを持つところが増えましたけど、



更新回数、コンテンツの充実度、分譲済みマンションのホームページとしては間違いなく日本一と自負しています。

もし、ここを超えるところがあったら教えてほしい。絶対に抜き返します。それくらい自信があるしコミットしました。

東京建物の人に聞いたのですが、ほとんどの新築マンションのホームページより、ウチの方がPVがあるとか。このホームページを見てロケの依頼をしてくるところもあります。



理事2期目、当時頭を悩ましていたのは、粗大ごみです。粗大ごみが山のようになって処理にお金がかかるようになってしまった。でも使えるものもある、ということで、トレジャーファクトリーと契約して、リユース可能なものは持っていってもらうサービスを一緒に作りました※。



トレジャーファクトリーと一緒にニュースリリースも打ちました。これも日本初の取り組みです。企業と連名でニュースリリース打つマンションもほぼ無いはず。

※後ほど調べたところ、2019年10月31日でサービスが終了したようです。



中古マンションを購入するときには、仲介店の人たちにお世話になります。

しかし、この仲介店の人たちはブリリアマーレ有明のことをよく知っている人たちだけとは限りませんから、近所の仲介店にお声がけして、普段は入れないプールやスパまで入ってもらい、写真も自由に撮っていいよ、という見学会を行いました。

見学の際には営業の時に使えるちょっとしたトリビアも共有しました。

その後、出席者全員集めて暖炉コーナーで懇親会をしています。仲介店の方々とお酒を交えて仲良くなるわけです。

理事会から何人か出席して、販売現場に立つ彼らから「どうやったら資産価値が高まるのか」「案内しやすくなるには」などのヒアリングさせていただきました。

この会には同時に不動産メディアの方々もお呼びしています。ブロガーのマンションマニアさんにもこの時初めてお会いできました。

ブリリアマーレ有明 タワー&ガーデンの仲介店・メディア向け共用施設体験会に参加してみた!【マンションマニア】



仲介店の営業マンへ、自分たちから物件を積極的に見せてよりよく知っていただく。このアイデアは、日本初の取り組みだと自負しています。



ブリリアマーレ有明の共用施設は、ひとつひとつのサイズがとても大きいのですが、すべて最上階にあるので、生活導線上にありません。ちょっと飽きが来ると、すぐ使わなくなります。

そこで、パスポート制度を整えたり、教室開催やイベント告知を行って定期的に最上階に上がるようなしかけをいくつかするようになりました。



効果は狙った通りに出ました。月の利用者はプールで2倍、スパでは3.5倍になりました。月のべ7000人を超える利用があるマンションの共同浴場は他で聞いたことがありません。



間違いなく、共用施設の月間のべ利用者数では日本一を達成しています。



これはとある土曜日のバーラウンジの様子を撮ったものです。ほぼ満席ですが、これ、別に特別な日だったわけではありません。

土日なら、ランチ時でもほぼ満席ですし、平日の夜でも満席の時があります。



バーラウンジを持つ他のマンションにお住まいの方、いらっしゃると思いますが、満席は見たことありますか?

-いやいや、無いです

ありがとうございます。私も平日にぎわっているラウンジはウチしか見たことがありません。



これはですね、ラウンジ運営会社の企業努力が大きいのですが、レギュラーメニューに加えて毎月こうしたフェアを入れ替わりで行っています。このチラシも毎月全戸に配られるわけです。

こうしないと、たちまち飽きが来て最上階に上ってこなくなりますからね。



今は毎月5000人くらいの人がコンスタントにラウンジを使います。この5000人は注文をした人の延べ人数ですから、昼間のようにワンドリンク義務がない時間帯があったり、子どものように注文をしない人もいますから、実際はこれよりずっと多い人数がバーラウンジを使います。

マンション内ラウンジを、これだけの人数が使うところは、他にないはずです。間違いなく日本一使われているマンション内ラウンジです。



更にラウンジでは、2週に1回、土曜日には生ライブが開催されています。ジャンルも様々でジャズやクラシックだけでなく、ダンスや能、落語まであります。一時期は毎週土曜日に行っていたのですが、さすがにやり過ぎだとクレームが来て、2週1回にしました。



ライブも、昨年時点でのべ150回以上行いました。毎回こうしたイベント告知のフライヤーを作って、エレベーターの中に掲示します。これは記念祭で今まで開催したチラシを貼りだしたのですが、多すぎて全部張り切れませんでした。

エレベーターの中に掲示しておくと、居住者が「あ、今日はライブの日だ」と思い出して最上階に上るようになるんですよね。

あと、中古や賃貸検討者とエレベーターの中で一緒になると、このライブ告知が話題になるのを確認しています。「へ~、こんなのあるんだね」って。単にお酒が飲めるラウンジって他所でもありますけど、ライブまであるとなると、ほとんどありませんから競争力が間違いなくつく。

これに加えてですね。



プールは週3回で子供向け、大人向けそれぞれ教室があります。ヨガ・ピラティス教室も週3回開催。ヨガ教室はプールサイドで原則開かれます。ライブと教室は、理事会がノータッチでも自動運転するようになっています。他にも管理組合主催でイベントを開いています。



つまり、うちは毎日「何かがある」マンションなんです。イベント回数でいったら、ほぼ日本一でしょう。

次回へ続く

ABOUTこの記事をかいた人

みなさんはじめまして。 趣味がいつのまにか本業になってしまい、新都市生活研究所という会社を作った「東京湾岸ライフ」といいます

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