久々のブログです。あんまりブログを書かないでいたら、のらえもんにzoomに呼び出されて、質問のリストの溜まっているExcelシートを見ながら順番に処理ってことで1時間ちょっと。その書き取りからで、以下ちょっと会話調です。私単独指名できていた質問へのお便り返し。
目次
質問は
差出人: こぱ
理事会で外部理事とか外部監事に期待する役割というのはどういったものがあるのでしょうか?
通常は第三者的役割を期待して中立的ポジションから、忖度なく「ご意見いただく」ものかと思います。
次に思いつくのは理事長側の与党理事・監事としての期待です。意外に組合員理事は、何をきっかけにアンチに回るかわからない反面、既知の外部者を理事として雇えれば、票を一つ獲得できそうです。
最後が王道かもですが、顧問的な役割の理事でしょうか。実際に営繕とか会計とか、コミュニティ活動とか多くの業務が理事会には担わされますが、一般組合員がそういった業務を担えるとは限りません。その点各種実績をあげている他のマンションの理事長や理事であれば、実務面でのサポートが期待できそうにも思います。
顧問とほぼやる事は同じような気もしますが、顧問の場合実績以外にもなんらかの資格を求められているのが実際かなと思っています。
施工管理技士とか、建築士とか公認会計士やマンション管理士などがないとなかなか委託しづらいですよねえ。
その点、理事や監事であれば、支払う額にもよりますが、実力ある他のマンションの戦力役員を組み込みやすいんじゃないかなと思っています。
この辺り、外部監事を実際に雇ったり、外部理事を頼まれているはるぶーさんに体系的な議論の整理をお願いできれば幸いです。
ホンネトークを指定される
外部理事って期待される役割は、理事長ら執行部側の陣笠的役割でしょうか?それとも実際に担当を持ってもらって働く実務型理事でしょうか?けっこうポジション取りが難しいですね。
— こぱ🐼郊外戸建マン/マンション元理事長 (@kobayan4444) November 30, 2022
ま、私もこんなことを書いていたりするわけですが・・・ 党議拘束とかもあるわけだし、おかしな発言してド派手にニュースになるくらいなら、おとなしく議場に来て賛成票だけいれとけよとか思わないでもない。
よく議会での議事録に1文字も発言がないとか怒ってる人がいるけど、旧芸能人とかの陣笠議員は、下手に発言されるとかえってまずくて党の方針に従って賛成するのが仕事みたいなもんだからなぁ。
— はるぶー🍡は㍇ヲタクで善意の「組合の豚」🐷 (@haruboo0) July 5, 2022
議会にでてくるだけ、管理組合の幽霊理事よりはましで、出席して挙手するってのは崇高なお仕事・・・
外部からプロを雇うわけ
ってことでホンネ。理事会って自前でやって安くすますためにあるようなもんなので、人を外から雇うとお金がかかる。最小限の費用でとなるから難しいわけです。というのも、理事長さんの足りないところを補うためにプロを雇ったところで、しょせん管理会社の代わりになるわけじゃないので、理事長さんが苦手な事をやるしかないんですよ。『次の理事長さんが何が苦手か』は、大抵の場合辞めていく当人にはわからない。
そう思うと、期待する役割っていうのは「自分にないもの」を補う以外はあり得ない。基本的に何年とか安定政権の理事長が、運営の安定性を求めて起用する場合が多いから、こぱさん風にいえば、「陣笠」的役割かな。殆どの管理士の役割は、コストカット命で管理会社敵対的にやるのでなければ、理事会での円滑な合意形成のサポートしかありえない。
実際のところ理事会の雰囲気というのは全部理事長が決めているところがあるから、業務執行的なことをお願いするとしても”理事長が苦手なこと”をやってもらうに尽きると思います。規約書くのは苦手とかなら、書いてもらうとかね。
辞める理事長が自分のコピーを理事会に遺すのは無理
理事長って一票しかもっていないようで、「議長をやれる」という権限は巨大だから、とりあげる議題の選択とか、雰囲気を見ながらどこで採決するとかで、理事会全体をまとめていけるわけじゃないですか?
理事長としての権限を与えて代わってもらうのでなければ、結局1票もっているだけで、理事長が仕切るわけだし、いつ意に沿わない意見をいうかわかんない人に議決権を与えとくのも危険とか理事長は思うんじゃないかな。考え方って人ごとに違うし、理事会にいなくなる自分のコピーを求めるんではうまくいくわけはない。
外部のプロが理事とか監事って普通なの?
高いお金払ってないで誰か住民がやれよって?
一方で専門性の高いことをプロに頼むと、その人は霞を食ってはいきられないからコストははねます。典型例として、弁護士とか毎回の理事会にでてもらえばそら法律関係は問題ないでしょうが、1時間万円単位の負担に組合が耐えられるわけはないから理事が外部の弁護士で毎回出席してるってのは聞いたことないわけです。
私が外部理事のマンションは都心で、まぁお値段は私自身のマンションの3倍くらい。管理費って坪単価比例なとこがあるから、管理にかけられるお金が大きいって特殊事情で理事3人、監事3人を私以外は殆どプロで固めているけど、私のマンションじゃ同じことはできないんですよね。
1人だけお願いするなら監事はお薦め度高め
監事って、議決権はないから直接理事会の意思決定には関与しないし、規約などの法務や、会計監査はちょっと難しいから経験のあるプロ向きです。他にも、監事って、1人で総会を開催できたりとか理事と違って多数決じゃない大きな権限をもっているので、「理事会転覆」を目的とした住民監事だと、1人でクーデターを起こそうとしたりね。実際に監事が理事会相手に揉めて裁判になってって例はよく見るから.
第三者管理に移行?
韓国が典型的にそっちで、管理士が社長みたいにずっと管理事務室にいるんですよね。実は雇用も管理組合が直接やっていて、その管理パーツの供給源として、(例えば保険を受けてくれるとか)管理会社も入る代わりに、管理会社は大戸数をカバーするわりに儲けがとても少ないというようなスタイルです。
韓国はたった 1人理事長だけがいる理事会のような雰囲気にしていますが、そういう風にしないのであれば、理事会があるんだったら住民がやるしかないし、無くすんだったら管理会社でいいじゃん。日本の管理会社は至れり尽くせりで、全部やってくれるように進化してきたので、そうじゃないスタイルはちょっと考えにくいと思います。
第三者管理といっても、いろんな形が考えられるんだけど、理事会を残していると、あんまり住民の負担は減らないし、かといって、”理事長だけ”外から連れてきてもどうせ残りの理事は挙手マシンになっちゃうだけかもな・・・とか私は思っているわけです。まぁそのあたりはまた機会があれば。
ベテラン理事をお互いの理事にするパターンはありかも
住民による理事会のパターンにはメリットがあって、みんな自腹で管理費払っているし、毎日マンションにいるから、今なにが不足なのかはわかりやすい。一方で、なかなか経験値の高い理事が多数いるとはなりにくいから、外部理事としてプロをどかっと雇って運営するとお金がかかる。質問してきた「こぱ」さん自身も何年も理事長してた人なんだけど、質問されているように、実力ある他のマンションの戦力役員を組み込むって方式だと、ずっと安くで理事長経験とかある人を使えるし、受けた側も経験の幅が広くなっていいんじゃないかなとも。
大抵のマンションは、他の理事会い参加するわけじゃないから、気がつかない間に独自のクセがつくというか、ガラパゴス風に進化しやすいわけで、1つのマンションの理事長だけ10年やっていても経験の幅は狭いものになります。
私は、管理士起用でも、自分のマンションで理事長経験があり、かつ管理会社のフロントの経験のある人しか雇わないんですが、フロントさんは同時に沢山のマンションを見ていますから経験の幅が広くなるんですよね。ちょっとお小遣いで、”自分の経験の幅”を他のマンションで広げることもできるって点でも、案外頼んだ人。受けた人の両方でWIN-WINなんじゃないかなと思ってます。
RJC48ってとこに、なぜか何年もやってる理事長が無数にいますから・・・
写真はうちの理事会の様子。ちょっと理事増やしすぎた感はある。全員ちゃんと固有の役職があって重複はない理屈なんですが。
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本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。
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