800万円も高い!SOHO住戸。事務所にする気が無くても選ぶ価値はあるか?

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東京都江東区で分譲中の「プラウドタワー亀戸クロス」。4階の住戸は、SOHO可フロアとなっています。

現在売出されている3階と4階住戸の一例です。

3階、BB2タイプ、79.00㎡
7,890万円(坪330万円)

4階、BN3タイプ、79.11㎡
8,650万円(坪360万円)

ん??ちょっと差がありすぎじゃないですか???

BB2タイプ(79.00㎡)
出店:プラウドタワー亀戸クロス 物件エントリー限定サイト)


BN3タイプ(79.11㎡)
出店:プラウドタワー亀戸クロス 物件エントリー限定サイト)


この2つのタイプ、専有面積はほとんど同じですが、間取りが異なります。

自宅を事務所にする予定は無いので、安い3階にしておくべきでしょうか?

私なら以下の視点から検討を進めます。

価格で妥協すると後悔する

800万円は大きい金額ですが、このクラスに手が届く人であれば、住宅ローンにして月々数万円の負担は、購入後暮らし始めれば何とかなってしまうものです。居住性や利便性より経済面で妥協してしまうと、入居後に大きな後悔になりかねません。ですから、「価格差が大きいから安い方で・・・」と安易に決めるのではなく、まずは、高い部屋でもしっかり検討できるか、購入予算を明確に定めておきましょう。(すまいよみブログ:参考記事)。マンション購入予算を決めるには、まずFPによる家計診断

SOHO住戸の特徴

まず、SOHOにしやすい物件の特性があります。駅近徒歩2分の利便性。それとマンションのデザインです。4階のSOHO可フロアからは、併設されている大型商業施設「カメイドクロック」に直結しています。住人用のエントランスではなく、別出入り口から直結で入れる4階部分だからこそ、他居住者に影響を最低限押さえながら外部の人の出入りができる設計になっています。訪問者はマンションの共用施設を利用できませんが、外部利用ができる「まちのリビング」も4階に置かれています。

SOHOにしやすい物件特性を支えるのがマンションの管理規約です。通常の分譲マンションでは、大体「住宅区分所有者は、その専有部分をもっぱら住宅として使用するものとし、住宅用以外に供してはなりません」という管理規約があります。つまり、住宅に住む人への快適性を担保しているわけですが、当マンションでは、事務所、もしくは住宅兼事務所として使用することを管理規約として認めています。例えば、事務所にした場合、外部から会社(住戸)への訪問者を管理規約上で明確に許可しています。グレーなことが多い法人利用ですが、できるだけ「白黒」つけた管理規約が盛り込まれています。

兼事務所として利用したい人にとっては上記のようなメリットが実際にありますが、立地特性や付加価値的な意味合いが大きく、4階住戸特有の物理的な価値は、3階より1階高い住戸位置と商業施設に直結できることくらいでしょう。デメリットは、この4階部分だけ、外部の来訪者がマンション内に入りこむことが正式に認められていることです。純粋に住まいとして利用する身にとってはプライバシーや防犯上、他の階の部屋より不安になる部分だと思います(ただし、物販、飲食店やサービス業などの営業は不可など制限があります)。


では、自宅を事務所にする予定がなく、居住用として考えている人にとって、SOHO住戸のデメリット、800万円の差を踏まえて選ぶ価値はあるでしょうか?

価格と居住性、重要視すべきは?

この価格差を捉える違いは3つ。

1つ目は階数です。3階と4階では、眺望や日当たり、外部(階下の通行人など)からのプライバシー性に、少なくとも影響しそうです。また、亀戸周辺はハザードリスクが高いエリア。低層階ですから、3階と4階の違いだけでも、より安心になります。

2つ目は共用部の造り。既述のように、商業施設直結と「まちのリビング」を同階数で利用できる利便性があります。

以上、もし全く同じ間取りであれば、1フロア分と商業施設への利便性のみで800万円出せるか微妙なところだと思います。

ただし、3つ目が非常に大きな違いになります。間取りです。

3階のBB2タイプは、LD以外の3部屋中2部屋が行灯部屋で、通風、採光に乏しく、かつ、リビングから直接インに加え、それぞれ隣の洋室とも隣接しているため、独立性、プライバシー性も劣ります。子供部屋に窓がなく、リビングと隣の洋室にも隣接している息が詰まる住空間です。子供部屋として利用するには中々厳しく、ファミリーは積極的に選びづらいと思います。通常、角住戸と中住戸では当然価値、価格が異なるわけで、同じ考え方をすれば、この3階と4階も、窓の枚数など間取り面で、坪単価以上に住まいとしての快適性に関する価値が異なると私は考えます。

資産価値・リセールについて

住まいに関して言えば、3階に比べて、SOHO住戸としてのデメリットや特性を補うメリットを好む人は多いと思います(タワマンなので少しでも上の階数、商業施設直結の利便性、使いやすい間取り)。そのような意味では、SOHO対応だから住宅需要として売りづらい事は無いでしょう。3階住戸と比べたときに800万円の差があるか精緻にはわかりませんが、居住者としては価格差分の元が取れる住まいの価値は十分あると考えますので、住まいの快適性を考えた時に、このくらいの価格差があってしかりだと思います。日々、城東エリアの売出し物件、相場を追っている身としては、実際に間取り上の使い勝手(居住性)の違いで、売却まで時間がかかり、結果、同じマンションの中でも他の部屋より坪単価を落として価格更新されていくケースを見てきました。

SOHO対応住戸の視点から見たリセールについては、亀戸の立地でSOHO住戸の需要が旺盛かは未知数ですが、商業施設直結、まちのリビングが使える利便性、事務所向けの管理規約など、ビジネス需要として付加価値がある事は確かなので、売却の際は、しっかり買主を探してくれる仲介業者を吟味したいですね。

他に注意すること

住宅として、兼事務所として登録する場合も含め、利用できる住宅ローン、税制度上のメリット、デメリットなどをしっかりデベロッパーに確認を取っておきましょう。例えば、利用できる住宅ローンの審査に影響があるか、税制上のメリットがしっかり適用されるか(住宅ローン減税など)です。それと自分が売却する事になった際の注意点などを踏まえたことも確認しておきたいですね。

以上を踏まえ、私であれば、予算上都合が付くなら、800万円の差があっても絶対4階住戸を選びます。

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ファミリーで永住できる居住性を第一に、資産としての側面も合わせて見るのが、すまいよみマンション選びのモットー。ただしマンション選びに失敗しても深刻になる必要はありません。今や住まいは一生物の買い物ではなく、僕も4度のマンション購入を経て満足の境地に達しました。
東京東5区(墨田、江東、足立、葛飾、江戸川)のマンションを日々探訪しています。
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