第316回 「コロナ禍と在宅ワーク」

スポンサードリンク

このブログは原則として10日おき(5、15、25)の更新です。

このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論を展開しております。

大企業を中心に「テレワーク」が標準化していますが、従業員の立場ではテレワークする場所が問題のようです。

 

賃貸マンションに住んでいる人たちは、ワークスペースが取れないとか、子供がまつわりつく、または騒ぐといった問題があるためのようです。このため、自宅では仕事ができないという声も多く聞かれます。

 

郊外移住には疑問を感じる

三井不動産レジデンシャルは「都外を選ぶ動きは一時的でなく選択肢のひとつとして続く」(日経新聞12月22日)と見ているようです。都区部以外は考えられないとしていた人も、郊外居住を考え始めているという声も見られます。都心一辺倒ではないというトレンドが目立つということなのでしょうか?

 

郊外なら一戸建ても購入可能と、マンションから一戸建てに宗旨替えする人も増えているようです。

 

しかし、このような動きに筆者は疑問を抱きます。

 

コロナ禍で地方への大きな人の流れが起きるだろう」と考えるのは、人間が「起こってほしいと思うことを起こると予想しがちになる、非現実的な楽観主義だ」と慶応大学教授の土居丈朗さんが語っています。

 

リモートワークに切り替えて東京都心のオフィスを解約したり縮小したりした一部の大企業は、新型コロナが収束しても都心に回帰しないと考えているように見えます。

 

これまで、都心の高層オフィスに企業がこだわってきたのは、「宣伝媒体として投資家を安心させるため」の理由があり、かつ経済人たちの虚栄心だとの指摘もあると言えそうです。

 

筆者は、都心集積が最大のメリットであり理由なので、一部の部署のスタッフが郊外オフィスや在宅勤務を続けるとしても、主要オフィスを郊外に移動させるというのは考えにくいと見ています。

 

地価の上昇、賃料の上昇を嫌って郊外にオフィスを移す動きは限定的、そう見る識者も少なくないように感じます。

 

婚姻件数の減少と単身者のマンション購入

コロナ禍が結婚の延期を決めるカップルを増やしているというニュースに触れました。婚姻件数が年々減っていることに拍車をかけるような動きです。

コロナ問題が消えれば、待った(待たされた)カップルが続々と結婚してくれればいいのですが、気になるニュースでした。

 

コロナの問題以前から、「非婚時代が到来」などという残念な報道が何度もありました。生涯独身の人生なんて、筆者などには考えられない話ですが、周囲に目を向けてみると、独身生涯を貫きそうな人は確かに多いのです。

 

結婚しない人でも住まいの確保、つまり、マイホームを欲しがります。年を重ねたら賃貸マンションを借りることすら難しいと知っているからでしょうか? 単に、賃貸マンションの家賃がもったいないと考えているからでしょうか?

 

いずれにしても、単身者のマンション購入件数は近年、大幅に増えているようです。筆者へのご相談件数は20%以上もあります。

 

単身者が狙うマンションは、例外なくコンパクトタイプです。概ね30~40㎡の1LDKか2LDKです。よりコンパクトなタイプを目指す人もありますが、30㎡未満を希望する人は5%もありません

 

結婚する可能性はゼロではないので、2LDKを買っておきたいという男性もありますが、女性の方は結婚するとき相手側で用意するマンションに移るだろうと予想してか、1LDKか1DK、もしくは広めのワンルームを選ぶ傾向が見られます。

 

コロナ禍で生活苦に陥る人が増える一方で無縁の人も多い

都心マンションの価格は上昇、近郊は低迷もしくは下落という傾向が見られるようです。

 

都心マンションは高値でも買えてしまうのです。共稼ぎ世帯が多いためと考えられます。ダブルインカム世帯なら手が届いてしまうからのでしょう。

 

2020年のリクルート社の調査によれば「首都圏のマンション購入者に占める共働き世帯の割合は59.9%で、10年前の35.4%から大幅上昇」とあります。都心・準都心の高値のマンションが売れる背景がうかがえます。

 

物件数が少ないこともあって、高値のために全体的な販売状況は好調とは言えずとも、悪くもない、むしろ物件によっては好調に推移していると分析できるのです。

 

他方、郊外のマンションは売りに出す人が多いというニュースもありました。購入する人は相対的に少ないため、市況は芳しくないようです。

 

郊外の街は寂しいのでは?

都心住まいの利便を享受している人から見れば、郊外は生活に必要なものが足りな過ぎる。言い換えれば、郊外は不便だ。郊外マンションの選択は、通勤が週1とか2と少ないとしても、自分には考えられない――こう語った知人も少なくないのです。

 

郊外でも、駅の近くには商店も複数あり、飲食店も揃っているといえども、その数は都心の比ではなく、すぐに飽きてしまう。生活をエンジョイするなんてことは無理があるというのです。

 

もとから郊外に住んでいた人は困惑しないとしても、都心住まいを楽しんでいた人から見れば、郊外への移住は考えられないはずです。誤解のないように補足すれば、郊外にも都心の利便に負けず劣らずの魅力的な街もありますが、限定的です。

 

まして、郊外のバス便マンションの購入などは冒険というより危険と筆者は考えます。通勤は1週間に1日だけだからというのが選択の理由だそうですが、将来価値の下落という心配はしないのでしょうか?

 

郊外でも、駅近のランドマークと言えるマンションは悪くない

近年、駅から遠い一戸建てを処分して駅のそばのマンションに買い替えるシニア層が目立っているようです。その動きは、筆者の実感としても数年前からありました。

 

独立した子供も帰って来る可能性もなく、夫婦2人だけの家としては大きすぎる一戸建て。便利な駅前マンション住みかえようというアクティブなシニア層が増えているのです。

 

先に触れた「若い世帯のバス便マンション選択の行動」とは対照的です。

 

見学に行きたい物件を見つけたら、まずは三井健太にご一報を

★★★ サイトで見つけた良さそうな中古マンション。その頁の不動産業者と連絡を取る前に★★★手数料がお安くなります★★★

 

・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました・・・・・次

は10日後の予定です。

 

ご質問・ご相談は三井健太のマンション相談室までお気軽にどうぞ

 

※三井健太の2大サービス「マンション評価サービス」と「将来価格の予測サービス」・・・継続中・・・ご利用をお勧めします。

 

★★★ 中古物件の見学は「三井健太ルート」経由がオトクです★★★

(ネット上で候補物件を見つけたら、先ずは業者より三井健太にご一報を。手数料の減額サービスが受けられます)

 

 

※別サイトのブログ「マンション購入を考える」もお役立ち情報が満載です

770本以上の記事があります。

 

ABOUTこの記事をかいた人

マンション業界の裏側を知りつくした、OBだからこその視点で切り込むマンション情報。買い手の疑問と不安を解決。マンション購入を後押しします。