第1回「マンションの買い時を知る」

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この3年くらいでマンション価格が急騰したという事実を実感する人が増えているようです。しかし、それを知りながらもマンションを買いたいと願う人は依然として後を絶ちません。

正確に言えば少し減ったのですが、「何年も待てないから、高いけど買うことに決めました」というお便りを頂くたびに、値強い需要を確認する昨今です。

筆者に届く「マンション評価」依頼メールに付随する質問に、「今は買い時なのでしょうか? もう少し待った方がよいでしょうか?」が今もときどき見られます。改めて、「マンションの買い時」について考えてみましょう。


●価格の上昇分を金利の低下が吸収

住宅ローンの金利が空前のレートに下がりましたが、下がるに連れて購買力を押し上げて来ました。

簡単に言うと、数年前は5000万円以下の物件しか検討できなかった人が、住宅ローンの金利低下によって6000万円の買い物ができるようになってしまったのです。

1000万円の値上がりが起こったものの、金利低下で吸収されてしまったというわけです。

とはいえ、金利低下で吸収できる範囲を超えた価格になってしまったのです。


●今は買い時でない?


「今、買い時ですか?」と問われれば、「間違いなく買い時ではない」と答えざるを得ません。何故なら、この3年間の価格上昇率は尋常ではなく、この先に調整局面が来たときの下落率も尋常なものではない事態を迎える懸念が大きいからにほかなりません。

とはいえ、下落率はどのくらいになるでしょうか? 「未来は神のみぞ知る」ですが、ここで過去を振り返ってみましょう。

首都圏平均で、新築マンションはこの3年間に20%も上がったのですが、とりわけ23区の上昇率は大きく、リーマンショック後の底値圏だった2012年の坪単価は264万円でしたが、3年後の2015年には同326万円と、24%も上昇したのです。70㎡(21.1坪)換算では5590万円から6880万円と1290万円の上昇でした。

株取引の世界では、「山高ければ谷深し」という格言がありますが、不動産の市場でも近いものがあります。 株の世界ほどではないかもしれませんが、数字を追ってみます。

バブル経済崩壊後の下落が止まった2002年から2004年(3年間)は価格の底で、かつ安定期にありましたが、この頃の23区の新築マンションの平均坪単価は約220万円でした。

翌年2005年から2008年(4年間)にかけては、毎年上昇して2008年にはが280万円を超えたのです。2002年からの上昇率は27%強です。

2009年には263万円と急落し、2009~2012年の4年間は平均で約265万円となりました。2008年比で5%下落となったのです。

そして2013年から2015年にかけては、先に述べたとおりで、2015年は2012年比で24%上昇の326万円となったのでした。そして、今年2016年上半期はさらに上がって336万円という統計値が公表されました。(以上の元データは不動産経済研究所調べ)

もう一度、時系列で見ます。

 【2002~2004年 底値安定期】:@220万円 
 【2005年~2008年 上昇期】:@280万円(2004年比+27%) 
 【2009年~2012年 下落期】:@265万円(2008年比▲5%)
 【2013年~2016年上半期 上昇期】:@326万円(2012年比+24%)


2004年をスタートして見ると、3年か4年のタームで上昇、下落、上昇という推移ですが、上昇幅は24%と27%、下落率は僅か5%であることが分かります。

つまり、一旦上がると調整局面が来ても、下落幅は元に戻るほどのものではないのです。

言い換えましょう。バブル期のような極端な上昇が起こると、崩壊後の下落局面では元に戻るほどの下落を見せる可能性がありますが、上がり方が3~4年で20%台なら、戻っても5%程度なのです。基調としては右肩上がりが続くというわけです

バブル期の前後を紐解きましょう。(以下のデータは23区ではなく、首都圏全体です)

1985年:@141万円
1992年(7年):@309万円
2014年(22年後)@170万円

7年で2倍以上になりましたが、それから12年間は下がり続けて、とうとうバブル前の1985年から約30年後の価格はバブル前の20%高でした。つまり、30年経て20%しか上がらなかったとも言えるわけです。

さて、現状の高値圏で購入したら、この先の調整局面では、どこまで下がるでしょうか?

歴史が教えてくれていることは、値下がりしても、この3年間の上昇幅(20%台)程度なら、下がっても5%か10%に留まる可能性が高いということです。


●新築相場と中古相場


ここまでは、新築マンションの価格推移について述べたに過ぎません。

問題は、高い時期に購入した自宅マンションを売却するときの新築相場が下落していたら、我が家の価格はどのような価格になるかにあります。新築相場が5%~10%下がるだけであっても、中古マンションとなった我が家の価格もその程度ですむわけではないからです。

長くなりましたので、このテーマは「買い時はいつか」のお答えとともに、次回(8月20日)の記事にしたいと思います。

関連記事は、別のブログ(http://mituikenta.blog.so-net.ne.jp/)500本余の中に多数見つけることができるはずです。是非ご訪問ください。

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マンション業界の裏側を知りつくした、OBだからこその視点で切り込むマンション情報。買い手の疑問と不安を解決。マンション購入を後押しします。

運営ブログ:「マンション購入を考える」

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