築年数経過によるマンション価格への影響とは?

今日も迷える子羊が私にメッセージを出してきたのでブログにさせていただきます。

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のらえもんさんに質問です!

現在、購入時築20年の中古マンションを購入してリノベをして住んでいます。

住み始めて1年足らずですが、都内の再開発地区なのでエリア的には人気があり、試しに査定に出してみたら、何と購入金額のプラス1500万(リノベ費用や各種手数料を差し引いても1000万弱)という結果でした。

想像以上の高い査定だったので、(もちろん住み替えたいマンションが見つかればですが)買い替えもありなのでは・・・と思う反面、今のマンションもかなり気に入っているので、もう少し住みたいという気持ちもあります。
売主が業者だったので、ペアローンにして住宅ローン減税×2としているので、すぐ売却するのは勿体ないとも思ってしまいます。

ちなみに買い換えるとしたら、やはり中古マンションでリノベする想定です。

選択肢としては次が考えられるかなと思っています。

  1. 短期譲渡40%覚悟で売却する
  2. 5年間以上住んで長期譲渡20%で売却する
  3. 10年間住んで住宅ローン減税をフルに享受する
    (買い替えたマンションの住宅ローン減税可能額によっては3000万円控除を選択)
築20年で購入したので、5年住んだら築25年となり、住宅ローン減税の基準から外れてしまうため、売却時に不利になると思ってしまいます。1年の差が正直もどかしいです。
(築19年だったら5年住んで、築24年で売却すれば長期譲渡で、住宅ローン減税基準内)

そこで質問です。
  1. 築24年と築25年ではマンション価格にどれくらい影響しますか?
    (住宅ローン減税を利用することを想定して築24年以内で探している人が多いのでは?と思うため)
  2. 築25年でも耐震証明書有りと無しでは価格にどれくらい影響しますか?
  3. 築30年と築31年では価格にどれくらい影響しますか?
    (スーモなどでは築年数による絞り込み条件の最大が30年なので31年だと検索する人が少なくなることを懸念)
以上よろしくお願いします。

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なるほど、リノベしても買った以上の金額で売れる。素晴らしく理想的な買い物でしたね。

さて、一読したうえでの感想はご相談者様ちょっと考えすぎなのかなーと。のらえもん的回答は、1:特に影響しない。2:こちらも影響はしない。3:新耐震旧耐震の違いはあるが、30年で線引きはされない。でしたけど、今回はかなりテクニカルな部分を聞かれているため、仲介店を経営する私の友人の稲垣さんにきちんとヒアリングさせていただきました。彼は最近わかりやすい語り口で、YouTubeに個人向け不動産の解説動画をアップされています。仲介マンが現場目線を持ちながら解説するというコンセプトは共感しました。

 

1:築24年と築25年ではマンション価格にどれくらい影響しますか?
(住宅ローン減税を利用することを想定して築24年以内で探している人が多いのでは?と思うため)

新築マンションから築20年までは1年ごとの減価は激しいのですが、築20年からは緩やかになることが知られています。それでは、住宅ローン減税を使える境目前後で変わるのか?という質問ですけど、現場の肌感覚をヒアリングすると、「あまり影響は無い」という回答でした。

・住宅ローン減税を考慮して探す人も勿論いるものの、あまり多くはない。
・ポータルサイトの検索条件が5年刻みとなっていますが、ポータルから直接買付までいく人は多くみて10%程度
これは、多くの方はポータルサイトを接点として仲介と接触しますが、そこから直接決まることは少なく、仲介がレインズで探した物件に成約することが多いです。
これは仲介側の案内の問題でもあるのですが、住宅ローン減税についてはさほど考慮する人が少ないので、この違いはほぼ誤差の範囲です。

 

2:築25年でも耐震証明書有りと無しでは価格にどれくらい影響しますか?

こちらも影響はほとんどありません、なぜなら買い手側が知らないからです。住宅ローン控除のことを知っている方は多いですが耐震適合証明まで知っている人は僅かです。
そして、耐震適合証明は殆どの物件で取得可能です。
ただし、耐震適合基準証明書の発行は、売買契約から所有権移転前までのタイトなスケジュールで発行が必要という点を、仲介が先回りして伝えてあげるかどうかにかかっています。

 

3:築30年と築31年では価格にどれくらい影響しますか?
(スーモなどでは築年数による絞り込み条件の最大が30年なので31年だと検索する人が少なくなることを懸念)

こちらもほぼ影響はありません。

・ポータルサイトの検索については上記説明通りレインズ内での検索され易さの観点になるかと思います。
現場としてはやはり1982年以降(1981年6月1日以降確認申請のもの=新耐震)とかで検索する不動産会社が多いとは思います。

・新耐震、旧耐震に関してもさほどリセールに影響は無いのが現状です。
それで良いのかという問題は置いといて、旧耐震を断る金融機関があまり無いからです。

現場の感覚としても最近築年数に対する考え方はより寛容になっていると感じています。それについては基本異論は無いのですが、やはり配管の工法がどうなっているか等長期保有に重要な観点の開示が求められるべきかなと考えます。

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住宅ローン減税にを考慮に入れる人が少ないというのはわかっていましたけど、仲介側もあえて伝えないのかもしれませんね。仲介マンは話をまとめるのがまずお仕事で、買い手が築24年以内にこだわってしまい話が壊れることはしたくないからです。

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マンションアナリスト、ブロガー、インフルエンサー。マンション購入ということに真正面から真剣に考えたブログを足掛け10年も運営しました。忙しくなりすぎて更新が滞りがちですが、スムログも引き続きがんばります、よろしくお願いします!
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