2026年7月、東京23区では53件、1,028戸の新築分譲マンションが発売された。
では、これらのマンションは、竣工前と竣工後で、どのように市場へ出ているのだろうか。
7月に発売された1,028戸を、発売時点と竣工時期の関係から見てみると、竣工前か竣工後かだけでなく、竣工からの経過期間によって、1回に市場へ出す戸数や総戸数に対する割合にも違いがあった。
つまり、竣工後の新築マンションは、竣工から何か月たったかだけでは、その販売状況を捉えきれない。
7月の1,028戸、約13%は「竣工後」に発売
7月の発売1,028戸のうち、竣工後に発売されたのは138戸、13.4%だった。
竣工後に発売された住戸も、7月の新築マンション市場の一部を占めている。
なお、ここでいう「竣工後の発売」は、今回の発売が竣工後だったという意味である。これだけで「売れ残り」と判断することはできない。今回のデータからは、それ以前に何戸販売されたかまでは分からない。
竣工後になると、1回の発売戸数はどう変わる?
ここで、期別供給率(総戸数に対する今回発売戸数の割合)を見る(次図)。例えば、総戸数100戸のマンションで10戸を発売すれば10%、500戸で同じ10戸なら2%となる。単純な発売戸数だけでは、物件規模の違いを比較できないためである。
7月のデータでは、竣工前の期別供給率が15.1%だったのに対し、竣工後1~6か月では5.7%、竣工後7か月以上では1.1%だった。
竣工後の期間が長いグループほど、期別供給率が低かったのである。
ただ、この結果だけで「竣工してから時間がたつほど供給率が低下する」とまではいえない。各グループで物件の構成が異なるためである。
竣工後1~6か月でも、発売規模には大きな差
竣工後1~6か月に発売された10件を見ると、期別供給率にはかなり幅がある(次図)。
最も高いのはプラウド成城コートの42.6%。総戸数54戸に対して23戸を発売している。
一方、リビオタワー品川は19戸を発売しているが、総戸数816戸のため2.3%にとどまる。
同じ竣工後1~6か月でも、総戸数と今回発売戸数の組み合わせによって、期別供給率には大きな違いが生じる。
竣工から7か月以上たつと、発売は5戸以下に
さらに、竣工後7か月以上たったケースを見る(次図)。
7月に23区全体で該当した5件では、今回の発売は5戸、5戸、5戸、2戸、1戸だった。
しかも、総戸数は物件によって大きく異なる。
三田ガーデンヒルズは1,004戸、シティタワー綾瀬は424戸、シティタワー虎ノ門は140戸である。今回の発売戸数が5戸以下でも、総戸数の小さいマンションばかりではない。
「竣工後」でも、販売の進み方は一様ではない
ここまで見てきたように、「竣工後」という一つのくくりの中にも、販売の進み方が大きく異なる物件が含まれている。竣工後1〜6か月という同じグループの中でも、期別供給率には数十ポイントの差があった。竣工後7か月以上のグループでは、発売戸数が少なくても、総戸数の大きい物件が含まれていた。
つまり、「竣工後」というくくりだけで物件の販売状況をひとまとめに語ることはできない。同じ「竣工後」でも、物件によって市場への出方はまったく違う――その違いを捉えるには、発売戸数と総戸数を、常にセットで見る必要がある。
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