電気代高騰でタワマンの管理費爆上げ??

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直前の回のブログの続きです、前回のは”臨時総会”とか”補正予算”とかがタイトルに入っていたらアクセスは歴史的惨敗。今期も予算超えちゃうけど理事会はどうしようなので、こっちを先にすればよかった。まぁ読んでね → 共用部の電気代が爆騰!予算を超えるが臨時総会で補正予算って必須??

なので「タワマン」と、「管理費爆上げ」でリトライ。実際に、電気代UPのダメージは、タワマンで最大になります。

今回は、電気代が1kWhあたり1円上がったままになったら、1平米あたりの管理費単価は何円上げないといけないの?というお話です。

お題は”がすたま”さんから

Twitterでやりとりしていて、なんかキャッチーなお題がとかいったらタイトルをだしたのはがすたまさん。


なんか最初のマンションの理事長だったときは好青年風だったのに(その分印象は最初は弱くて会うたびにどこのマンションでしたっけ?とか聞いていた記憶がある)いろいろ某タワマンの理事長で苦労されたのか最早完全に暗黒面に・・・

最近湾岸で7箇所のタワマン巡り

最近、湾岸のタワマンばかりなんと1日に7か所!も見学するとかの、”スムログ”の企画があって、一日に2万歩歩いて見学してきました。7か所まとめて座談会な企画の文字起こし中なので公開を乞うご期待。

私は管理したり修繕したりする立場からのコメントばかりで住民的目線じゃなかったです。SKYZのEVの脇に10000kWじゃとかでてると10円あがったら管理費1日10万円UPかぁとか、確かパークシティ豊洲は管理費同じだから内廊下のB棟がエアコン分お得とか発言が浮いているかも。やけに電気代拘りなのはこのブログの通り、最近の一番の関心事だからです、

7箇所とも廊下を含む共用部の冷房の効きはかなり弱めでした。湾岸の組合の理事会が凡庸とかはありえないから、ばんばんクーラー全開なタワマンは1か所もなし。

多分まだ内廊下のエアコンを完全に止めたり、管理費を爆上げしたタワマンはないでしょうが、実は影響はそれなりに深刻だったりします。多分みなさん来年の春先に決算をみて目が点になるかも。

特にタワマンは電気をいっぱい使います。廊下やエントランスなどの共用部分の空調のほか、高速のエレベーターや、揚水ポンプなど動力系もパワーの大きなもので、照明もずっと廊下にも点灯していますからね。

電気代の管理費への影響は?

電気代って”燃料調整費”という”円建てでの発電の燃料の調達コスト”に連動した料金だけが1kWh使うごとに加算されてそれが原因で毎月変わります。貿易統計を反映して3月間の平均値に2月あけて連動するから、ウクライナ紛争の後の数字だけで算出されるようになるのはようやく8月の電気代からで、6月に急に進んだ円安の影響の反映はこのあと9月からです(必ず9月も上がる)。下は東電のHPにでている説明図。



だいたい約半年遅れて連動するので、逆に半年弱先にどうなるかはかなり今の相場から予測できて、これはじわじわ上がっていく以外ちょっと考えにくい。(突然プーチンさんが”改心”すれば別)

この5-6月に総会をやった、3月決算のマンションだと、前期の1年平均の燃料調整費は-2.4円ほど、このままじわじわ上がると、今期の平均は+5.6円と8円アップ、来期は+10円も覚悟するしかないねが、理事長の会RJC48でのその道のプロの方の予測です(RJC48の会員になれば気合の分析が読める)。

この仮定で、前期に比較して今期は+40% 来期は +60%とか電気代がアップになりますが、無論影響は、1戸あたり使っている電力量による。
実はマンションによって、1戸あたりで使っている共用部の電気は極端に違います。


1戸年5万円超とか使っているマンションも少数あれば(多分全部タワー)小規模の普通のマンションだと年1万円くらいで済んだりもします。

下の表は、湾岸の4つのタワマンと、まぁ割と普通?なマンションの例としてのうちを比較したものです。私のマンションの光熱費は、1平米1月あたり19円ほどですが、湾岸タワマンは40-50円とかかかることがわかります。これは管理費と同じ単位ですから、1平米月50円の電気代を払っているマンションの電気代が来期+6割とかなったら、管理費にして30円/㎡分の管理費会計への影響が出るということです。

お風呂とか、温水プールとか大きな水物の施設をもっているタワマンは、水を温めるために別途ガス代も大量に使うわけで、合わせて1戸あたり年10万円近い共用部の光熱費を負担しているタワーもあります。この場合はガス代の高騰も気にしないといけません。なおRJC48の知り合いからのデータが多いので、節電に関していえば”優秀め”のマンションのデータになります。


自分のマンションへの影響の見積り方

理事長さんなど理事会の人であれば、決算の書類(に普通貼りこんである)等から前期から今期ここまでの毎月の電気代の請求伝票を入手可能なはずです。
これをExcelに落としてみたのが、うちの場合でこちら。もう払っちゃった金額で隠しても仕方ないし:



うちは非常に特殊な電気の契約(一括受電の定額割引)をしているので、単価はそのまま参考にはなりませんが、ここ1年半ほどで節電は進めてきているにもかかわらず(折れ線グラフは右肩下がり:右側軸kWh)月の電気代(棒グラフ:左側軸円単位)は月60万円から100万円オーバーへとずっと上がってきています。

前期1年分の、電気の利用量と、電気代が分かれば、変わるのは1kWhあたりの燃料調整費(年に1回再生エネルギー賦課金もあがる)ですから、同じ電気の使い方をしたら今期、来期の電気代がどうなりそうかは、燃料調整費を仮定すれば予測ができます。

上のマンション別データでは、電気代だけでみても1戸あたり4± 1万円で、”内廊下”か”外廊下”かの差はあまりはっきりとしません。実際に、内廊下のタワマンで上の図のように月別のデータを作ってみても1-2月や、8-9月に確かに電力利用は増えますが、それほど顕著ではない。エアコンの利用よりも、人(EV)や水(揚水ポンプ)を”高層階に届ける”動力利用や、照明での利用が勝っていて、電気を沢山使うのはむしろ背の高い”タワマン”だから。実際に電力利用のピークは皆EVに乗って帰宅して水をせっせと使い始める夕方ー夜早い時間です。(水のポンプって大抵夕方以降に故障するし・・・)

マンションの電気代の管理費に対する相対的な負荷は、年間の電力量と、管理費を発生させている面積がわかれば計算できます:
負荷の比率 ≡ (年間の電気利用量)/ (総専有面積×12) ー-(※)
うちの場合では年間に約70万kWh 全住戸の面積が4.1万㎡ですから、この比率はまだ1.5で済んでいますが、内廊下のタワマンでは4.0に達している例もあります。

この比率がもし4なら、燃料調整費が1円変わったら、管理費4円分に相当するだけ支出が増えるということになります。12円変わったら、内廊下のタワマンなら実に管理費に換算して毎月50円/㎡/月分の支出増になるということ。

この電気代がもしも長期的に続くなら(数年は継続する可能性は高い)、今と同じ財政状況(収支の安定性)を確保しようとすると、私のマンションでも1平米あたり20円の、タワマンであれば50円の管理費に相当する”支出増”が発生することになるわけです。

うちは平均80㎡ですので 20円というのは月に1600円ですから年に2万円の支出の増加に相当します。
最近計算した内廊下のタワマンでは、同じだけ燃料調整費が上がった場合の影響が1戸平均で年4.5万円に達していました。

“燃料調整費”UPへのストレステストは必須

理事会の皆さんは是非とも上の(※)の比率を計算して、組合の財政が電気代の燃料調整費にどこまで耐えられるのかを早い時期に確認されるとよいかと思います。とくにタワマンの多くで、管理費の改定が来期以降必要になっている可能性はかなり高い。

通常管理費会計は、収入と支出それほど大きな余裕は確保していないのが普通ですから、不可避な要因で、管理費50円分も管理費会計の支出が増えたら管理費も改定するしか方法がないです。

不可避な支出増としては、同時期に
① 電気代のUPの他にも、
② この10月に改定される共用部の保険料のUP(3年連続で上がっています)
③ 人件費の高騰での管理会社への委託経費のUP(を依頼されている組合は無数にある)
がありますから、他の支出も同時に上昇傾向で、合わせ技でここまできびしい状況になったことは過去14年の私の理事経験でも初めてです。

早期に理事会で管理費の徴収をどうするかも検討が必要かもしれません。

私のマンションでは、①ー③のすべての増額にはとても今の管理費徴収のままでは耐えられないということで、管理費の徴収額を改定する臨時総会議案の”上程方針”を先週の理事会で決議しました。

管理費を値上げ改定しないと難しいですと管理会社が言うと、その分値下げしろ!とか無茶を言われがちなので、通常”管理費をあげないともちません”とか管理会社のほうからは提案はしてもらえません。

月次決算も理事長1人で握りこんでいるとかで理事会が注目しないでぼーっとしていると(毎月電気代が上がってきているなんて理事でないとわかりません)、来年の春先になって電気代が大幅に予算を超えました!来期はもっと厳しいです!!と言われて驚くことになります。

これはすでにわかっている蓋然性の極めて高い”今そこにある危機”なわけですから、理事会は直ちにどうするのか対処方針を検討すべきだと思うわけです。

剰余金がたっぷりあるから10年は耐えられる?

とくに複雑な会計システム(全体・住宅・商業・・・と会計の数が多いなど)を組んでいる大規模なタワマンでは、(機械式)駐車場からの収入を本来過半は修繕積立金に回さないといけないのを、一般会計が大きく余ったらその都度資金移動することにして、剰余金に多額をブタ積みしていることがよくあります。



上の図で本来下に回すべきお金が上に剰余金でたまったまんまに・・・

管理費の会計に何億とかあると、なにか内部留保(??)のような理事会が好きに使っていいお金に勘違いしがちで、”この程度の赤字なら10年は耐えられる!”とかの判断がされがちです。

下の例では10年どころか実は半年以内にこの人お亡くなりだったのですが・・・



タワマンの修繕計画は長周期化の考え方が進んできていて、その3-4回分、少なくとも新築時から60年程度の長期の計画をたてて、それに耐える積立の資金計画を考えるべきだというのが今は定説です:

ー”余ったら積立に送る”方式をやめにしてしまって、修繕は大丈夫なのか?
ー”単年度赤字”の会計の中で、例えば、タワマン特有のソファなどの什器類を更新するだけの理事会の裁量的な支出枠は確保できているのか?
を確認して、一定の収入>支出の余裕をキープしたいものです。

端的な例でいうと私のマンションはここ2年で1500万円に達する”節電のための投資”を実施して、年の電気利用を10万kWh ほど下げています。なにかの状況の変化に能動的に対処するためだけにも常にお金は必要なわけです。

湾岸のタワーマンションの1つがごく最近“かなり大幅な管理費の値下げ”をしてTwitter上の管理組合系の人を驚かせました。予算案では今期の電気代の見込みは、なぜか前期と同じでした。値下げ後の決算の発表される次の通常総会でもめなければよいのですが。

!! 重要 !!
 本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。

ABOUTこの記事をかいた人

マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。多いはず!! それなのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。世の中に多い管理士系ブログとは一味違う、理事会側から見たマンションの運営を中心テーマに書いていこうと思ってます。

6 件のコメント

  • 地方のオーナー より:

    とても興味深い内容ながら、読み手のことが全く考えられていないエッセイだったので、読むのを諦めました。

    • はるぶー より:

      タイトルなど飾りです。中身が大事だと思うのですが。
      読み手の立場に立っているかどうかは読まないとわかりません。
      でもって、私が読み手に想定しているのは”理事会の役員”です。
      管理費を値上げしないといけないマンションは多分沢山でてきますから
      それが1月でも早くわかることには意味があると信じています。

      なお”ブログを読まない”のは自由ですのでわざわざのご報告は必要ありません、
      互い手間が増えるだけで時間の無駄ですので。

  • 理事見習い より:

    マニアックかつ非常に実用的な情報ありがとうございます。

    「ここ2年で1500万円に達する”節電のための投資”」
    の詳細もぜひ伺いたいです!

    • はるぶー より:

      割とこっちの記事のほうは(直前のものと比較しても)マニアックな感じはなしに書いているのですが。
      マニアックですかねぇ・・・確かに読みに来た人の半分弱くらいは土中で離脱しているような・・・

      過去に全館の照明2000か所ほどの4割おどを大昔にLED化したんですが、白熱球+24時間点灯中心で虫食いだったわけです。
      廊下の照明400か所ほどと、館内の残りの照明600か所などもともと蛍光管であったものももう14期だということで少し計画修繕より早めに、他にも一般会計からも支出して交換しました。自走式駐車場に60か所とかついていた照明が色温度の低い特殊な管球で、しかも70Wとか食っていたとか、さがすとあれ?ってなところにLED化可能なものがでてきました。
      電気代が今高いということは”そのままの電気代”なら回収年度がかなり短くなります。虫食いの残りの1000か所ほどの照明の器具あるいは管球が中心です。回収年次はそれでも5年近くはかかりますが、まぁ今しかチャンスがなかろうと

  • ワンちゃん より:

    結構赤裸々なデータですが、データの出典元の管理組合からは掲載許可はとっているのでしょうか?

    • はるぶー より:

      個別のマンションをテーマにした記事ではなく、”全てのタワマン”共通の話題であり、マンション名などを明らかにしているものではないですし、そのマンションのオーナーさんからいただいた(そこは無論ブログ利用への許可を得ています)総会の第1号議案に記載されている数字を転記しているだけで、全オーナーさんに配られているデータです。総会議案で配ったものを、理事会がかくしておくということは基本的には不可能だと思います。
       
      なにか話題の総会議案のあったマンションの議案書はその気になれば割と簡単に入手できます。個別のマンションの総会資料の中のしかも”特定の数字”だけを転載するのに、個別のマンションの”理事会”の許可をわざわざ取り付ける必要はないが私の考えです。なおA-Dまでのうち3つは現役の役員さんからで、理事長さんからのデータ提供もあります。
       
      なお例に挙げているマンションはいずれも”特に節電において優秀”な事例でありかなり築浅さらにはそのマンションの”理事長”さんがもう節電はいくとこまでやってあるとコメントするようなマンションばかり、なにも節電の対策をとっていない場合にはもっと電気を使っています。1戸年7万円という例も知っていますが同レベルで節電を進めている組合でそろえるためにあえて表にはいれていません。

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