【購入vs賃貸】居住期間から考察!何年以上同じ場所に住むなら買った方がいい?結論出しました。

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こんにちは!
ふじふじ太です!

本日のテーマは「【購入vs賃貸】居住期間から考察!何年以上同じ場所に住むなら買った方がいい?結論出しました。」ということで、不動産仲介営業歴約10年を経て今は不動産コンサルとして活動しております私が、実体験を元に解説していきたいと思います。

 

「賃貸vs売買」という議論は不朽の命題だと思いますが、今回は「居住期間」という切り口から考察していこうと思います。

 

引越しを思い立ったは良いものの、このまま引き続き賃貸で探すか、思い切って買うか迷われている方も多くいらっしゃると思います。

 

さて、ここで疑問が生まれます。

 

「賃料も高いし買った方が得ってよく言われるけど、買うと初期費用も重くのしかかるし売却時も手数料がかかる。具体的に何年以上住めば買った方が得になるのだろうか? 」

 

という疑問です。

 

その疑問を解消するため、購入した場合・賃貸をした場合の入口から出口までにかかる費用をまとめて試算をしてみました!

 

まず、結論からお伝えします。

ずばり、

 

「3年半以上住むなら購入をした方が得になる可能性が高い」とう結果になりました。

 

以下、具体的に説明をしていきます。

 

 

 

物件の概要と諸条件の確認

 

 

まずは、私がよく知っている湾岸エリアの人気中古タワマンをひとつ想定しました。

概要や条件は以下の通りです。

 

<<物件概要と条件(新規引越しを想定)>>
55㎡/2LDK/中層階
物件価格:6,500万円(買う場合)
賃料:25万円(借りる場合)

 

<<購入をした場合の費用(変動金利0.525%、借入期間35年)>>
■月額支払額合計:約20万円
・住宅ローン:約17万円(元金14.2万円+金利2.8万円)
・管理費・積立金修繕:約3万円
※住宅ローン控除と固定資産税はざっくり相殺されると想定で考慮外。

■諸費用合計:670万円
・購入時諸費用:約450万円(大目に見積もって物件価格の7%程度)
・売却時諸費用:約220万円

 

<<賃貸で借りた場合(家賃保証会社利用あり)>>
■月額支払額合計:25万円
・更新料2年毎に25万円

■諸費用合計:約80万円
・礼金/保証委託料/仲介手数料/火災保険/解約時原状回復費用/その他。

※敷金は損金ではないため諸費用には含んでおりません。

 

 

上記、ざっとそれぞれの月額費用と、諸費用となります。

 

 

考察

 

では早速上記前提で考察していきます。

 

月額支払額は当然ながら購入をした方が安く抑えられます。

一見するとその差は5万円だけですが、住宅ローンは17万円の内、14.2万円が元金になりますので、実際の差はもっとあると考えて良いでしょう。

 

諸費用を比較すると、売買は670万円に対して、賃貸は80万円となります。
その差額は590万円となります。

やはり諸費用の差が結構大きいですね!

 

前述の通り、購入をした方が月額経費は抑えられる訳ですが、この諸費用590万円の差はいつ相殺されるのでしょうか。

 

そこで、それぞれの経費の累計をグラフにしてみました。

 

 

 

 

「買った場合」と「借りた場合」の経費累計比較グラフ

 

下記、買った場合と借りた場合の経費の累計額を比較したグラフをご覧ください。

 



※住宅ローンの元本は損金ではございませんので、上記グラフは元本を除く「純粋な損失額(金利・管理修繕費)」と「賃料」を、諸費用込みで比較した結果です。
※諸費用は1年目に纏めて加算いたしました。(売買:1年目に+670万円、賃貸:1年目に+80万円)

 

 

上記より、物件価格が変わらない前提では、「約2年半」でクロスポイントを迎えます。

 

つまり、約2年半以内に買い替えをしてしまうと賃貸で住んでいた方が得だったということになります。

 

銀行等工夫をして諸費用を抑えることができれば、経費のクロスポイントをもっと短くすることもできると思いますが、今回の試算では比較的大目に諸費用を見積もっております。

 

 

 

ん?

いやいや、物件価格下落リスクを考慮していないのはおかしい!というご意見もあると思いますので、念の為より慎重に、価格下落リスクも考慮しておきましょう。

 

ちなみに、東京カンテイによる「中古マンションのリセールバリュー 2020」によると首都圏平均RV(リセールバリュー)は101.9%という結果があり、10年経っても価格が下がっていないという結果となっておりますが、それが今後下がらないという理由付けにはなりません。

 

今年は特に金利上昇リスクが高まっていることも事実です。

 

そこで、年間1%価格が下がる、今回のケースに当てはめると年間約65万円ずつ価格が下がっていくと想定してみましょう。
※マンション100年時代と言われますので、100年かけて減価するという前提。


 

そうすると、グラフは以下の通りとなります。

 



 

クロスポイントが1年延び、「約3年半」となりました。

 

もし強気に物件価格が下落しないだろうと読むのであれば2年半が分岐点と考えても結構ですが、金利上昇懸念も無視できませんので、念の為価格下落リスクを考慮すると、3年半が分岐点になるという結論です。

 

当然ながらもっと価格が下がると思えば、クロスポイントはもっと先になります。

逆にもっと価格が下がると読むのであれば、クロスポイントはさらに先になります。

例えば、マンションの減価率が1%ではなく1.5%と想定すると、クロスポイントは「4年」となるイメージです。

 

まとめますと、3年半という期間をひとつの指標として頂き、同じ場所に3年半以上住む可能性が高いのであれば購入、3年半以内に引越し・売却になる可能性が高いのであれば賃貸と考えてご判断されてもよろしいかと思います。

 

3年半を長いと見るか短いと見るか、個人差がありそうですね。
引越し好きで、同じ場所に3年半以上住むのが耐えられないという方は、購入をせずに賃貸で多くの場所に住むという選択も大いにありだと思います!

 

次にお引越しをする際、同じ場所に「3年半以上」長く住みそうだなという方は、これを機に購入をご検討されてみてはいかがでしょうか?

 

この試算は湾岸エリアのマンションを例に出しましたが、エリアや物件によって賃料と価格のバランスが異なりますので、借りるか買うか迷われており詳しく試算をしてほしいという方は、是非個別相談もお待ちしております!

 

本日は以上となります。
ご講読頂き有難う御座いました!

 



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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

2 件のコメント

  • かちどきのべーさん より:

    はじめてコメントします。例えば長く住む予定とか売却する気がない、という場合があります。元本が損金じゃないとしても売却しなければ元本は回収されない訳ですから、毎年のキャッシュフローのグラフも比較論では必要かと。そのグラフでいつ売却するならどうなるというのも知りたいです。その場合、売却前のクロスポイントがいつなのかとか。そもそも永住する気なら購入一択で構いませんが。。あと、売却時費用も盛り込んでいますが、その次の転居を再度購入したら同様の諸経費がかかります。前提費用がそれぞれ倍になります。なので何年間で2回転居する気があるなら賃貸という選択か、結果論で値上がりしたから売却できたね、になる気がします。あと維持費も賃貸は貸主が負担してくれますので、長期だと室内設備の維持費は購入側のみ増えます。結局この議論は何を気にするかと将来どうするつもりかで変わってきますよね~。

    • ふじふじ太 より:

      コメント頂きありがとうございます!
      鋭い考察ありがとうございます!

      キャッシュフローの比較だと住宅ローンの本質がわかりにくくなるなーと思い、今回のシミュレーションでは元本を除いた形にしてみました!
      キャッシュフローでも買った方が有利ですがそこまで大きな差は出ませんね。

      転居先については賃貸→売買、または売買→賃貸という可能性もあるので、今回のシミュレーションには考慮しませんでした。
      あくまで1ターンのみでの比較としております。
      売買で買い替えを繰り返していきたいという方は、おっしゃる通りその分経費は倍になりますね!

      設備の維持費もそうですし、修繕積立金の増額などのリスクは購入側にありますので、その分をシミュレーションに組み込めばよりブラッシュアップができそうです!
      ありがとうございます!

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