突然ですが、皆さん!「多治見」はご存知ですか?
そうです!2007年に最高気温「40.9℃」を叩き出し、一躍「日本一暑い街」の称号を獲得したあの多治見です!
そして!そんな暑い街に、激アツ(笑)なマンションが誕生します!
今回レビューするのは「ミッドライズタワー多治見」です!
物件概要
所在地:岐阜県多治見市本町一丁目122番(地番)交通:JR中央本線・太多線「多治見」駅 徒歩2分
総戸数:住戸225戸(他に管理事務室1戸、集会室、ゲストルーム2戸、トランクルーム)
階数:地上29階建 免震構造
駐車場:225台
駐車場:225台
(同開発敷地内に建設される駐車場棟の一部225台が、本物件住宅用居住者用の駐車場として一斉引渡まで確保される予定です。)
バイク置場:6台(月額使用料:3,000円)
バイク置場(小):15台(月額使用料:2,500円)
自転車置場:敷地内225台(月額使用料:250円~750円)
完成時期:2022年10月下旬(予定)
入居時期:2022年12月下旬(予定)
管理形態:管理組合結成後、管理会社に委託(管理形態未定)
敷地面積:15,325.53㎡
用途地域:商業地域
売主:株式会社フージャースコーポレーション、旭化成不動産レジデンス株式会社
販売会社:株式会社フージャースコーポレーション(売主)、旭化成不動産レジデンス株式会社(売主)
施工会社:株式会社奥村組 名古屋支店
管理会社:株式会社フージャースリビングサービス
売主はフージャースと旭化成のJVになります。出資割合は7:3とのことです。
最近、名古屋でフージャース分譲はあまりないですが、関東では、マンマニさんも紹介していた「デュオヒルズ千葉中央」などが記憶に新しいです。(「デュオヒルズ千葉中央」が外観や共用部に力を入れており、Youtubeでマンマニさんが「フージャースの遺作じゃないか?」と仰っていたのにはかなり笑いましたw)。また、高額物件の実績も多い旭化成も売主になっているのは安心感がありますね。
エリア
多治見市は岐阜県の下部に位置し愛知県境になります。名古屋から北東方向に位置し、多治見駅から名古屋駅へはJR中央本線で35分で行くことができます(以前レビューした「プラウドタワー春日井」のある春日井駅さらに進んだ先なります。)。岐阜駅と同様、岐阜県でありながら名古屋のベッドタウンとして発展してきた歴史があります。
アルヒ主催の「本当に住みやすい街対象2019」でも名古屋で評判の良い街と並んで、「5位」にランクインしてますので、世間からの評価も高い街と言えます。名古屋に通勤圏内でありながら、住居費が同じJR中央本線の勝川、春日井に比べて抑えられている点や駅前広場などが整備されているため子育てにプラスのイメージがある点が評価されているようです。
個人的な意見ですが、多治見は名古屋駅勤務で電車通勤に耐えられるギリギリ許容範囲という感想です。勿論、首都圏であれば、平均通勤時間30分未満が3割程度という総務省統計局のデータもありますので、通勤45分程度(電車35分+前後の時間10分程度)は近い方かと思います。しかし、先のデータでも中京圏では通勤時間30分未満が53%にのぼります。名古屋で住まいを構えている自分のような人にとっては「ちょっと遠い」という感覚になってしまいます。(昔、会社の寮が通勤40分弱かかる場所にあり、名古屋が地元の先輩に「遠いな」と言われたのを思い出しました。)
物件周辺
本物件は「多治見駅南地区第一種市街地再開発事業」の一貫であり、多治見駅から徒歩2分、ペデストリアンデッキ直結(しかも屋根あり!)です!南口には「マツモトキヨシ」やスーパーの「フランテ」といった買い物施設や、市民病院、県立病院、図書館、郵便局といった生活利便施設が集まっています。
この再開発開発はマンションだけでなく、ホテル、商業施設、駐車場の一体開発です。概要は以下になります。
商業業務棟:1~3階(商業)/床面積 約10,770m2
住宅棟:29階(225戸)/床面積 約23,030m2
駐車場棟:5層/床面積 約14,250m2(駐車台数494台/駐輪台数736台)
宿泊施設棟:14階/床面積 約3,800m2
商業施設部分(上の外観パースの手前部分)にはスーパーを誘致するとのことですので、雨の日も本物件から濡れずに買い物できるようになります。
現在、ペデストリアンデッキが繋がる駅の南口はガラス張りでベンチが置かれています。
物件の西側は広場として整備されてますので、低層階でも緑を望むことが出来ますし、隣の建物が被ってこないのは良いですね。一つ思ったのが、これホテルとマンション位置が逆じゃダメだったんですかね?勿論、ホテルのお客さんも駅に近いに越したことはありませんが、マンションは大金を払って貰うものなので「駅直結徒歩1分」の方がより泊が付くように思いますが(まぁ贅沢な悩みですね)。
本物件の駐車場は駐車場棟から225台を確保してもらう形となります。以前、「プラウドタワー春日井」の記事でも言及しましたが、駐車場代がマンションのお財布に入らないため、将来的な管理費、修繕費の値上がりリスクは意識しておく必要はあるかと思います。
ちなみに、駅北口はロータリーと広場が先に整備されており、市役所もこちら側になります。真夏にニュースで多治見が映る時に子供たちがじゃぶじゃぶ水で遊んでいるのが上の「虎渓(こけい)用水広場」です(笑)。
敷地・建物
1階は南側にエントランスがあり、駐輪場、メールコーナーも1階になります。デッキで直結するのは2階になりますので、駅から帰ってきた時は、階段で1階に降りてメールコーナーに寄る必要がありますが、導線(2階入り口→階段→メールコーナー→エレベーター)に無駄がないのでストレスにはならないでしょう。
1階エントランス横に屋根付きの車寄せがありますので、帰りは一旦、同乗者をこちらに降ろして、駐車場棟に行くのが良さそうですね。
エントランスは二層吹き抜けで、2階部分の窓面には美濃焼のタイルがは貼られます。美濃焼は1300年の歴史のある伝統的工芸品の焼き物で、モデルルームで実物を見ることができます。こういった地元の工芸品をマンションの共用部に活かすのは趣があって素敵ですし、行政が絡んだ再開発物件ならではなのかと思います。
住戸階は内廊下、カーペット敷きで、玄関前にもある程度のゆとりがあり、名古屋のタワマン顔負けのグレード感です!ただし、エアコンは最上階のみに付いてます(仕様表ではエレベーターホールにエアコンの記載があるのですが違いは謎です)。
間取り
四方すべてに全てに住戸があるため、ワイドスパンな間取りが多いです。また、メニュープランが豊富で、提案された2LDKに4パターンのプランがありました。
代表的な間取りを見ていきます!ちなみに、一部玄関前がのっぺらぼうですが、PSが描かれてないだけで実際はドアの幅ぐらいの凹みはあります。
Jタイプは51.27㎡の1LDKです。ギリギリ住宅ローン減税に届かない広さですが、見ての通り9.5mのワイドスパンかつ、PP分離がされた間取りです。お風呂サイズもほぼファミリーサイズの「1416」です!北西向きですが、リビングのサッシは4枚分ありますのでかなり明るいことでしょう。
Oタイプは3LDK中住戸です。内廊下でありながら行灯部屋がない理想的な間取りになってます。リビングは縦長ですが、家具配置はし易いですし、洋室(3)の引き戸は完全に開け放てば16帖として利用することも出来ます。その他の洋室についても、幅がしっかりあるためベッドを置いても、吐き出し窓への導線が窮屈にならないのが良いですね。
Qタイプは3LDKの角住戸になります。廊下をコンパクトにできているからなのか75㎡の割に先のOタイプよりもゆとりを感じます。角部分は上手く柱をずらすことで、綺麗なコーナーサッシとなっている点が良いですね。ダイレクトウインドウではありませんが、郊外物件ということもあり、豪華さよりも堅実さを取ったということでしょうか。もう一点、洋室(3)の横がエレベーターに部分にあたるため、その分バルコニーが広くなっています。
共用部・管理費等
共用部は、オーナーズラウンジ、ゲストルーム(2つ!?)、スカイテラス、トランクルーム(有償)、各階ゴミ置き場があります。タワマンらしい最低限の共用施設が揃ってますね。ただ、ゲストルームは必要だったのでしょうか?しかも2つも。すぐ横にホテルができるわけなので正直いらなかったかと。うーむ、このご時世なのでホテルは不特定多数が出入りするから、感染症対策の観点ではマンションのゲストルームの方が安全ということかも。こじつけですが(笑)。
管理費は団地管理費と住宅管理費に分かれており、合計は282円/㎡です。週7日の日勤管理で、エレベーターは3基、ディスポーザーあり、内廊下、複数の共用施設ありですので妥当でしょう。前述の通り、駐車場代がマンションのお財布に入らないのでなおさら。
修繕費は110円/㎡です。修繕費も団地修繕費、住宅修繕費の合計金額ですのでちょっと心もとないですね。駐車場自体は別の所有者なので修繕については考える必要はないですが、将来的な値上がりは必須でしょう。
設備・仕様
共通- 床暖房
- 食洗機
- スロップドシンク
- キッチン水栓グローエ製
- キッチン天板フィオレストーン
- 風呂場照明フラットラインLED
- ローシルエットトイレ、手洗いカウンター
- 洗面ダブルボウル
- リビング天カセ
- キッチン天板人造大理石
- 風呂場照明ブランケットライト
- トイレタンク式
また、サッシ等級についてはわからないという回答でした(笑)。次回連絡時までに確認するとのこと。少なくとも線路目の前の北側はT2サッシ以上は入れているはずですが、北側を検討する方は要確認になります。
価格
白抜きは登録済み。灰色は未供給になります。これは第1期登録最終日の時点での見た価格表になりますが、公式HPで第1期2次が先着順20戸販売となっていますので、実際は供給103戸の契約83戸と推測されます。いずれにせよ売れ行き好調と言えるでしょう。
上記の価格表の平均坪単価は185万円です。左記に上階の価格は入ってませんが、低層の価格も入っていないので全体の単価も大体同じくらいになるでしょう。
この物件グレードで価格が抑えられて理由は本再開発で行政の補助金が入っているからです。モデルルームの説明(という名のアピール)もされますが
- 総事業費:187億円
- 補助金:77億円
売れ行き好調で、低層階は狭い住戸(40㎡台)もあるため、今回売り出さなかった低層階についてはあまり単価は下げない(高層階と価格差をつけない)だろうとのことでした。
ここで完全な余談を。価格表の通り、高層階の中でJタイプ(51.27㎡)だけ全く売出しを行ってませんでした。ここでピンときた方もいらっしゃるかもしれませんが、住宅ローン減税の面積要件について令和3年度税制改正で引き下げられる可能性があります(詳しくは和田先生の記事をご参照ください。)。つまり、Jタイプは現行制度では適用外の面積になりますが、来年の3月末に法改正が決定した後であれば、減税分の価格を上乗せして販売できると目論んでいるのではと推測できます。勿論、憶測の域は出ないのですが、そうでなければ、高層階の中でこのJタイプの列のみ全く売り出さなかった理由が見当たりません。何が言いたいかというと、デベは上記の税制改正の可能性が高いと踏んでいるのではないかと
総評
これは買いですね!ただし、地縁がある人であれば!(これだけ売れているので言うまでもないですが)勿論、多治見ピンポイントでなくても近接の市町村やJR中央本線に実家があるなどであれば迷う理由はないでしょう。
まず言えるのが、本物件は将来に渡って多治見エリアNo.1マンションであり続けるということです。なぜなら、駅北側は既に整備が終わっていますし、南側も本再開発エリア以外はロータリーとして利用されており潰すことはできず、駅直結のマンションが生まれる可能性は限りなく低いと言えるからです。さらに、後発物件が駅近であったとしても、補助金がたっぷり入った本物件のグレード感(29階建て免震タワー、内廊下)を超えるものをコストを掛けて作り高値で売ろうとするとは考えにくいでしょう。
そんなエリアNo.1マンションがたった225戸しかないわけですから、将来的に常に指名買いが入ることは想像に難くないですし、そもそも中古で市場に出てくるかも怪しいと思います。
地縁が全くない人が移り住むのも条件次第ではありかと。例えば、名古屋でも中心地から離れた場所に住んでいて、多治見に移住しても、自身や家族の生活スタイルがあまり変わらないのであれば検討する価値は十二分にあると思います。
投資用という観点では、近くに市民病院と県立病院がありますので、独身や単身赴任のお医者さんをターゲットに貸すことが期待できるでしょう。(これは憶測ですが、その辺の需要を踏まえて1LDKの部屋を多く作ったのではないかと。郊外物件では「プラウドタワー春日井」のように全て2LDK以上とするのが普通ですので。)
モデルルームは2LDKが約14万円で貸せると査定されてましたので、仮にNタイプ(2LDK)の16階(3,248万円)で計算すると利回りは約5.1%になります。
やはり、再開発は夢があって良いですね。モデルルーム見てめっちゃ欲しくなりました(小並感)。
個人的には現居で栄や大須に歩いて行けることに大きな満足感を覚えているため、結婚して価値観でも変わらない限り多治見に住むことは現実的ではないのですが、本物件が完成した際には実物を見に行きたいと思います!
シティタワー葵をお願いします。判断に迷っています。
迷える子豚様
コメントありがとうございます!
そしてネタ提供ありがとうございます。
ただ、当面記事化するか不明なので簡単に所感を。
基本的にスミフの大規模物件になりますので
周辺環境が気に入ったのであれば買って問題ないと思います!
同じ東区でも東山線が駅近で使えるのはかなりの強みですし。
注意点は、都心立地の割に駐車場設置率が80%で高く、
タワーパーキングになるので将来修繕金の値上げのリスクは高いかなという気がします。
(勿論この点は枝葉末節なので頭の片隅に入れておけばよいだけですが)
今後とも宜しくお願いします。