すべてのタワーマンションは廃墟になるだって!?

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私はRJC48って名前のマンション理事長勉強会の代表。なぜか最近タワマンと、修繕積立金の問題が大好きなメディアから、めったやたら多数の取材の要請が各種メディアからメールでやって来るけど、実際に取材を受ける理事長の紹介にまで至ることはまずない。

『タワマンが修繕できず【廃墟】になる?!』というようなテーマのものが最近の流行ですね。特に湾岸のが標的にされやすく、武蔵小杉もよく被弾。このあたりのタワマンの半分弱くらいからRJC48には加入があります。

 ちょっとワンパターンすぎない?

タワマンは良い意味でも悪い意味でも目立つため、週刊誌やその他の媒体において、実態を無視してネガティブな要素のみが記事となるケースが多く、多分多くのタワマン住民は、そういった記事に心底辟易しているだろうなと。

この手の記事は、割とパターンの表現がでてくる。

曰く、
『タワーは富の象徴』
・・・本当か? 普通に共稼ぎカップルが低金利を生かして買ってるけどな
『人間は土を離れては生きられない』
・・・ラピュタか? 何度でも蘇るさ、タワーの力こそ人類の夢だから!(のらえもん)
『バベルの塔』
・・・締めにこの言葉の入ってる雑誌特集を2週連続で見た



<タワー≡バベルの塔にしたいみたい>

で・・・最近の流行は、
『積立不足で修繕ができなくて廃墟化する?』

タワマンの修繕積立金が足りない案件、住民トラブルの紹介
→ タワマン買って後悔した人の紹介
→ 対策しているマンションの紹介 (ちょっとだけ:ここRJC48の人の役割)
「タワーマンションの廃墟化を避けるべく活動しているマンションも増えてきているが、まだまだ少数派である。あなたの住んでいるタワーマンションは、廃墟化が防げるのだろうか。他人事では、いられない。」
でクロージングで記事一本できあがり。

オリンピックが終わったらすぐにも廃墟タワーが現れるみたいな書きようの記事まで。いや・・・管理しくじったらそんなに速攻で廃墟化してくれるなら、理事会としては目でみてすぐわかる差別化が実現されてとても楽なんですが、実際には積立金の不足で修繕がままならないとか顕在化するとしても大規模修繕2回目以降です。
これから明らかにしていきますが、例えば湾岸で”初回の修繕工事も実施できない”ほどの落ちこぼれタワマンは実際には皆無です。

積立金が足りてないから廃墟?

タワーマンションは、修繕が特殊で高額だ。
(これはまぁ本当:足場仮設とか特殊設備の更新などがコストアップ要因)
→なのに、積立金は初期設定では足りてない。
→値上げは困難だから廃墟化する
って理屈だけどどうかな。

そこに住む人が、全財産を超えた金額で何十年ものローンを背負って購入するものを
”廃墟になる”とまで言いきるからには
ー ”廃墟になる”とはどういう状態か?
ー 何年先の話なのか?
- どうして廃墟になるリスクがあるのか?
をきちんと記事として示すべき。

そのマンションの住民が無策で手を打たないわけではないわけで、湾岸の狭い地区でみてもここ1年くらいで積立の値上げを断行したマンションは多数あって全部可決されてます。タワーは高額で、自分の資産を建物に付け替えてる人が多いから”廃墟”になるかもしれないなら、さっさとあと月に1-2万払って価格防衛しましょうに反対が無数にでるわけはない。骨太な論理で真正面から必要性を説明すれば均等割移行にそんなに反対はでないものです。

下の図は、私の友人のハルミズムさん(twitter @harum_ism) 作成の、湾岸タワーの築年vs積立金。10年目くらいまでに~200円/㎡/月への値上げを行って積立不足を是正しようという”組合の意思”の反映が明確に見てとれます。これで今後超長期に足りているかどうかは別にして何もしないまま放置しちゃったマンションなどどこにもない。

初回修繕もできないほどの落ちこぼれタワーマンションは湾岸に存在しない。
(廃墟になるのはどこなのか名前を示してほしいもの)



<湾岸タワマンの築年数と、1㎡あたりの積立金徴収金額>

積立金問題の責任って理事会?

タワーはおおむね2000年以降のもので、まだ1回目の修繕を終わらせたとことがちらほらでてきたくらいです。本当にやばいのは、30-40年経年したのに積立金問題を放置している普通のマンションじゃないかな。

湾岸タワマンではお隣も上げたの? うちも上げないとねで競うように上げている積立金ですが、全国的にみると、長期修繕計画に基づいて長期均等割りに移行するマンションは1年に全体の1%くらいです。下は、国交省の最新(H30)のマンション総合調査から。築年で10年刻みのグラフで10年で10%くらいとゆっくりとしか増えてません。均等割移行はもっとも遅くて初回修繕の直後で、その後はぶっちゃけ手遅れ感が強い。まだぴかぴかの新築気分のうちにしっかり集めておかないと、30年も経年してから均等割に移行しても意味は薄い。



<均等割りに移行するマンションは1年に1%くらいしかない>

大体、積立金問題で批判の矛先を向けるべきなのは、そのマンションの住民ではなく、修繕積立金を不合理な低額にして売りつけてるデベロッパーだと思う自ら”メジャー7”とかえらそうに名乗ってたりする意識の高いはずの売主様に、何で廃墟になる初期設定で売りつけているの? と一社一社聞いていけばいいのに。
値上げが必要な腐った設定のまま売りつけて、最初から値上げに決まっているのに、いざ提案すると、無策だとか批判されたりして、理事会やるのは割に合わない。

マンション(タワマンに限らず)の管理や修繕が抱える問題に冷静に光を当て、ダメな事例がある一方で良い取り組みをしている事例もあることに触れるなど、”公平な”記事を書いてくれるのであれば、その方向性で日々努力をしている組合のリーダーを理事長の会から何人でもご紹介可能です。メディアの方は遠慮なくRJC48までご連絡ください。

”タワマン廃墟”記事の真の目的は?

雑誌の取材を受けるときには、いつも媒体資料で読者層の確認します。ゲンダイなど夕刊紙に頻繁にマンションネタがでてきますが、実際には読んでいる人の年収分布からは、そのマンションの購入を考えられるような方は殆ど読者にはいない。

雑誌の多くは、”アナログ世代” 向けですから、読者の過半は50-60歳台、雑誌の購読者の世帯年収が1000超えるのは一部の経済誌だけです。つまり、”タワマン廃墟”記事で留飲を下げている人の多くは、もともと与信的にタワーを買える層ではありません。

『小金もちが、間違えて見栄で湾岸のタワマンなんか買っちゃってさぁ~苦労しているみたいだよ馬鹿だねぇ・・』と、もう年金暮らしに近い加齢臭ただようお歳で、決して高収入とはいえない人が自らの”ルサンチマン”の感情を慰め留飲をさげるための助けとなる記事を狙って掲載しているケースが多そう。このパターンだと高収入の人が間違えて変なもん買ってしまって頭を抱えていないといけない。

そうだとすると、渦中の理事長がどんなに頑張っているということを書いても決して読者には刺さらないと思うわけで、もっと煽れ!とかでこれはもう廃墟・暴落系の住宅専門家にでも頼むしかないでしょう。数名思いつく人物がいなくもありません。

実際には湾岸タワマンの平均的な購入者は30後半~40前後、世帯年収は1500くらいでしょう。今時はファミリー向けマンションは湾岸では7000万はしますから。年齢のほうは実際にRJC48に湾岸から参加している理事長の平均年齢は40歳くらいです。

例えば、湾岸タワーの駐車場に停まっている車は半数くらいは外国車です。”積立金が月に1-2万上がる”ことへの感じ方もタブロイド紙を読んでいる方とはかなり異なるはずです。

メガマンション・タワーマンション中心の理事長の会というのは珍しいのか、大抵、いろいろな方から当会がメディアの取材要請に対して案内されてきますが、まじめな前向きな取り上げで事例として掲載されて、本人にマンション名も実名で登場しても構わない(取材を受けて納得できる)記事になるのは、媒体資料の平均年収が1000に近いか超えている経済誌の場合くらいなんですよね。”目線が合わない”のであれば、あらかじめそれを確認してお互い会わないほうが双方にとってハッピーかもしれない。

積立金問題を考える Twitter の投稿から

せっかく修繕積立金の徴収に関連する話題になりましたし、果たしてタワマンは廃墟になってしまうのかどうか、もう少し深堀りしてシリーズ化して考えてみたいと思います。
理事会の人ではなく、マンション購入を考える人・そのマンションに住む人が、マンションの財務状況を自分で判断できるような方向性・難易度を目指します。
近く公開?の続編をお待ちください。

今回の図の一部は、Twitter @harum_ism さんの以下のTweetから借用しています。
このまんまじゃなんのことかわからない図もあるでしょう。次回以降じっくり。


https://twitter.com/harum_ism/status/1166747599036010497

なおこのブログの本当の目的は・・・
取材要望があったらまず読んでもらって、それでも私や、RJC48の理事長会いたいですか?と訊くためです。

!! 重要 !!
本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。

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ABOUTこの記事をかいた人

マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。多いはず!! それなのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。世の中に多い管理士系ブログとは一味違う、理事会側から見たマンションの運営を中心テーマに書いていこうと思ってます。

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