図表で一気読み!マン点Pickup 2026年10月|需要の鈍化と建築費の上昇が並走する

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新築は23区の発売が9月として2008年以降で最少となり、中古は成約件数が前年同月比で大きく減った。一方で建築費指数は9月に上昇幅が再び広がっており、最新データには需要側の鈍化と供給コストの下支えが同時に表れている。

今月は、市場動向、価格を支えるコストの構造、管理・修繕、定点観測の4つの切り口から、10本の記事を図表とともに振り返る。

市場はどこへ向かうのか

首都圏新築分譲マンション市場動向(2026年9月)

発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
9月の発売は23区で409戸にとどまり、9月としては2008年以降で最少となった。首都圏全体でも前年同月比で大幅な減少が続き、供給は絞られた状態にある。

供給が少ないことは売れ行きの堅調さを意味しない。初月契約率は50.4%と前月から大きく低下し、販売在庫も4か月連続で増えており、需要側の鈍さをうかがわせる。

首都圏中古マンション市場動向(26年9月)

中古マンション成約件数前年同月比の推移(首都圏)
9月の成約件数は前年同月比▲22.7%となり、8月の▲10.5%から減少幅が大きく広がった。在庫は7か月連続で増えており、成約が減って在庫が積み上がる構図が続いている。

成約㎡単価も5か月連続で前年を下回ったが、下落幅は1桁台にとどまる。価格より先に取引量の調整が進んでいる段階と考えられる。

新築vs中古、単価推移の全体像【東京23区/神奈川・埼玉・千葉】

【23区】新築・中古単価と単価差
23区の新築と中古の単価差(6か月移動平均)は105万円/㎡となり、8月から小幅に縮小した。

3県では神奈川と埼玉が縮小した一方、千葉は57万円から61万円へ拡大しており、新築と中古の価格差が同じ方向に動いているとは言えない。

価格を支えるコストの構造

中東情勢緊迫化に伴う建設資材価格・需給動向を読む

関連建設資材の価格推移(企業物価指数)
建設物価2026年11月号(10月18日公表)では、防水材が強含み、そのほかの資材は横ばいとされた。シンナーの企業物価指数は6月の209.8をピークに3か月連続で低下し、9月は196.7となった。

一方で、プラスチック管は9月まで上昇が続いている。価格の山を越えつつある品目と、上昇が続く品目が混在しており、資材全体が一様に反落しているわけではない。

マンション建築費はどこまで上がったのか

集合住宅(RC造)の建築費指数【東京】
9月の建築費指数(集合住宅・RC造)は、東京・大阪・名古屋のいずれも前月差が+1.0前後となり、8月の小幅な上昇から上昇幅が再び拡大した。

内訳では設備指数の上昇が目立ち、東京の前月差は+4.0だった。9月は暫定値のため、確定時に修正される可能性がある。

管理・修繕のいま

マンション管理の2制度はどう使われているのか

「管理計画認定制度」認定件数の推移(首都圏)
管理計画認定制度の認定件数は、10月初めの時点で首都圏の累計が2,730件に達し、東京23区が1,151件で最も多い。

管理適正評価の平均☆数は、東京・神奈川・埼玉・千葉の4地域とも4.2前後に収束している。いずれも任意で登録・申請された物件のデータであり、首都圏の管理水準の全体像を示すものではない。

マンション大規模修繕工事は1戸いくら?

大規模修繕工事の回数と戸あたり工事金額の関係
1戸あたりの工事金額は100万~125万円が最も多く、全体の約4分の1強を占める。修繕周期は13年が最多で、実施の目安を考える材料になる。

※これは2021年度の全国調査であり、工事金額は共通仮設費と消費税相当額を含まず。

注目の定点観測

在庫・滞留・価格改定から読む湾岸と都心

【在庫】中古マンション在庫件数の推移
湾岸と都心の中古マンション在庫は前月から113件増え、増加は江東区と港区に集中した。

価格改定率は全体で▲7.1%と前月からほぼ横ばいで、在庫の増加が価格調整にまで及んだとはまだ言いにくい。

晴海フラッグ転売市場に何が起きているのか

晴海フラッグ、転売希望件数・率の推移
転売希望住戸は実質20件と前月から減り、新規掲載がないまま掲載終了が進んだ。

上乗せ率は約90%で前月からほぼ横ばいである。件数は減っても価格の水準は大きく変わっておらず、強気一辺倒から調整を伴う局面が続く段階と考えられる。

今月のまとめ

最新データは、需要側の鈍化が数字として確認された一方で、価格を支える材料が消えていないことを示している。新築では23区の発売が9月として2008年以降で最少にとどまり、中古では成約件数が前年同月比で大きく減った。在庫も積み上がっており、価格より先に取引量から調整が進んでいると考えられる。

一方で、建築費指数は上昇幅が再び広がり、建設資材も品目ごとに強弱が分かれている。コスト側が下がりきらない以上、需要が鈍っても価格が一気に崩れにくい構図は変わっていない。管理・修繕の数字は、購入後の維持費まで含めて価格を考える材料になる。

湾岸の在庫増加と晴海の転売件数の減少は、市場の動き方が場所ごとに異なることを示している。需要の鈍化とコストの下支えのどちらが先に価格へ表れるのか、来月以降の数字で確認していきたい。

マン点
売れ行きは落ち着いてきたのに、建築費はまだ上がっている。価格がこの先どう動くのか、来月も一緒に見ていこう!
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シティハウス平井
  • 東京都江戸川区平井6
  • JR総武線 平井 駅徒歩8分(コンフォートレジデンス)、徒歩10分(ブリーズレジデンス・アクアレジデンス)
  • 2LDK+S(納戸)~4LDK
  • 67.38m2~80.72m2
  • 4戸/総戸数 319戸

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一級建築士/マンションアナリスト/長寿ブロガー(20年超)

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