今都心マンションに起こっていること 今買って大丈夫か!?

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最近の都心マンション市場を見ていると、新築マンションと中古マンションの価格が、これまでとは異なる動きを始める可能性を感じています。

これまでは、新築マンションの価格が上がれば、その価格を基準に周辺の中古マンションも上がるというのが定石でした。

例えば、新築マンションが坪単価1,000万円で販売されれば、近隣の築浅中古が坪単価800万円、900万円へ引き上げられる。

新築価格が周辺相場の天井を押し上げ、中古価格が後を追う構図です。

しかし現在は新築の売れ行きは堅調で、中古の売れ行きが不調。

新築価格は上昇、中古価格は維持ないし若干の下落となっております。

 

2024年と2025年に価格を押し上げた買い手

 

2024年から2025年にかけて、都心の中古マンションは物件によって50%前後も値上がりしました。

相場を押し上げたのは、実需層だけではありませんでした。

・短期の値上がりを狙う転売目的の購入者
・融資を使って仕入れる買取再販業者
・中国籍を中心とした海外購入者

この3者の存在感が大きくなりました。

私の現場感では、注目度の高い都心新築マンションにおいて、この3者が購入検討者の3割程度を占めるケースもあったと感じています。

ただし、この3割という数字は市場全体を示す公的な統計ではありません。

国土交通省の調査によると、2025年上半期における新築マンションの国外居住者による取得割合は、東京23区で3.5%、都心6区で7.5%でした。また、購入後1年以内に売買された割合は、東京23区で9.3%、都心6区で12.2%となっています。

このデータには外国人がオーナーの日本法人が除外されているので実際はもっと多かったと考えられます。

ここで重要なのは、国籍ではなく購入目的です。

外国人の購入層は勿論居住目的の方もいらっしゃいますが、実需ではない買い手が増えれば、上昇局面では価格を押し上げます。

一方、相場の方向が変わると、買い手が市場から退出し、在庫が増加します。

これは、上昇局面なら『早く買う』ことがインセンティブになりますが、下落局面には『まだ下がるかもしれない』という心理が働くためです。

 

新築未入居物件が中古相場を押し下げる

 

現在、上記3者は市場から撤退しました。

転売規制の強化、融資環境の変化、金利上昇、海外資金の流入鈍化などが重なり、短期での値上がりを前提とした購入が成立しにくくなりました。

その結果、転売目的で購入された新築未入居物件がマーケットに放出されています。

購入価格より高く売れることを見込んでいたものの、買い手がつかない。

融資返済や資金繰りの都合があれば、価格を下げてでも売却する必要があります。

新築未入居物件は、中古市場では非常に強い存在です。

周辺の中古所有者は、未入居住戸より価格を下げなければ売りにくくなる。これが中古相場への下落圧力になります。

 

新築価格と中古価格では決まり方が違う

 

新築マンションと中古マンションでは、価格が決まる仕組みが異なります。

新築価格は、土地取得費、建築費、人件費、販売経費、金利、デベロッパーの利益を積み上げて決まります。

現在は土地代も建築費も高く、原価から考えると簡単には値下げできません。

売れ行きが鈍れば、値下げよりも販売開始を遅らせる、供給戸数を絞る、時間をかけて販売するといった対応が取られます。

一方、中古価格は直近の成約事例によって決まります。

同じマンションで1戸だけ安い成約が出ると、その価格が次の査定根拠になります。

売り急ぐ所有者が少数いるだけでも、相場全体が段階的に切り下がることがあります。

つまり、新築は原価が価格の下支えとなり、中古は直近の取引価格に引っ張られます。

この違いが『新築価格は下がらないのに、中古価格は下がる』という乖離を生む可能性があります。

勿論、新築物件は供給がかなり絞られているということも、一因です。

 

中古価格を決めるのは売り急ぐ人

 

今後の中古市場で注意したいのは、平均的な売主ではなく、売却を急ぐ売主の存在です。

まず、プロジェクト融資の返済期限を迎える不動産業者です。

買取再販業者は在庫を保有し続ければ、金利や管理費などの負担が発生します。

資金を次の案件へ回すため、一定の損失を受け入れてでも売却する場合があります。

次に、相続、離婚、転勤、住み替えなど、個別事情を抱える個人です。

さらに、金利上昇や価格下落への不安から、早めに利益を確定したい個人も増えるでしょう。

中古相場は、売らなくてもよい人の希望価格ではなく、売らなければならない人の成約価格で形成されます。

この状態が続けば、在庫が減らず、価格の下落圧力も収まりません。

 

新築の販売減速と中古の下落は同時に起こり得る!?

 

新築マンションの売れ行きが鈍れば、いずれ新築価格も下がると考える方がいます。

しかし、新築は供給調整ができるため、売れ行きと価格が必ず同じ方向へ動くとは限りません。

デベロッパーは販売時期を後ろ倒しにできます。

販売戸数を減らすこともできます。

利益率に余裕があれば、時間をかけて購入者を待つことも可能です。

そのため、新築価格は高値を維持したまま、販売だけが長期化する可能性があります。

一方、中古市場では、個々の売主が異なる事情を抱えています。

売却期限のある住戸が安い成約事例を作り、周辺価格を下げていく。

結果として、近年は起こりえなかった、新築と中古の価格差が広がるシナリオは十分に考えられます。

 

都心の実需が消えることはない

 

ただし、私は都心中古マンションが長期間にわたって下落し続けるとは考えられません。

東京、特に都心部では人口流入が続き、職住近接を求める実需があります。

良質なマンションの供給は限られ、建築費も高止まりしています。

賃料が上昇すれば、高い家賃を払い続けるより、購入した方が合理的だと考える人が増えます。

金利についても、金利のない世界へ戻ることを待つのではなく、金利のある環境を前提に予算を組むことが普通になっていきます。

株価が安定し、インフレが続き、賃金上昇が住宅ローン負担の増加に追いつけば、実需の買いは徐々に戻ります。

調整局面で投資目的の買い手が減っても、都心に住みたい人までいなくなるわけではありません。

 

今後は新築と中古を分けて考える

 

これからは、
『新築価格が上がっているから中古も上がる』
『新築が売れていないから中古も下がる』
と単純に考えない方がよいでしょう。

新築は原価と供給調整、中古は在庫と成約事例によって動きます。

短期的には両者が異なる方向へ動く可能性があります。

同じマンションでも、取得価格、ローン残高、売却期限によって売主の判断は異なります。

価格交渉ができる物件と、希少性が高く値下げする必要がない物件の差は、これまで以上に大きくなります。

一方で、駅直結、再開発一体、地域を代表するランドマーク、広い住戸、優れた眺望など、代替しにくい物件は調整局面でも底堅いでしょう。

新築か中古かという区分より、その物件が中古になったときにも指名買いされるかを見ることが重要です。

中長期では、家賃、株価、賃金、インフレを背景に実需が戻り、中古価格も緩やかな上昇へ転じる。

私はこの流れが最も妥当だと考えています。

今は、何を買っても値上がりする相場ではありません。

値上がりだけに期待せず、長く住んでも満足できるか、価格が一時的に下がっても後悔しないか。

その視点で選んだ物件であれば、市況が不安定な時期にも落ち着いて保有できます。

資産性は大切ですが、マンション購入の目的は、そこで暮らす方の幸福度を高めることだと私は考えています。



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東京都心マンションソムリエ稲垣ヨシクニです。 主に広域品川圏、港区の売却、購入を扱っております! 芝浦、港南、海岸、白金、麻布十番 天王洲アイル、品川シーサイド、大井町 の市場分析をして、高値売却に自信があります! 是非当社にお任せ下さい!

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