業界歴19年不動産屋が教える!!東京予算6000万円マンション探しの考え方

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新築を中心にマンション価格は高騰を続けている今、賃料も上昇し始めました。

当社管理物件の多くのオーナー様より賃料を上げる交渉をしてほしいと連絡を頂いております。

居住コスト全てが上昇する中でマンション購入への焦りを感じている方も多いと思います。

今回は予算6000万円23区で物件購入する際の考え方について解説します。

なお、基本的な予算と物件選定については前述の、

予算5000万円東京でマンションが購入できるのか!?

で解説しておりますのでまだお読みで頂いてない方は是非チェックして下さい。

 

はじめに

 

資産性がある物件を誰しも求めております。

資産性=リセールバリューが下がりづらい

と定義しますと非常に人口動態が重要になります。

供給される新築物件の数が今後も減少傾向であることを考慮すると

人口が維持されれば需要と供給のバランスが担保されるからです。

(勿論これは大枠の話でありもっと細かい要素は無数にあります。)

では、23区の人口を見ていきましょう。

 

2010年    8945695人

2022年    9532379人

2040年(予想)9523662人

 

2010年→2040年 106.4%

2022年→2040年 99.9%

 

と2030年ごろまで増加し減少しても2022年と殆ど差異がありません。

それに対して同じく大都市の大阪府では、

 

2010年    887万人

2040年(予想)750万人

2010年→2040年 84.5%

 

で日本の人口が減少する中でいかに23区に人が集まっているかが分かります。

つまりリセールバリューが維持しやすい=都市部(千代田区、港区、中央区、渋谷区)

とは言い切る必要が無く23区全体のマンションが安全資産と言えます。

一方で区ごとの人口は大きく差があるので要注意です。

最も増加する千代田区は

2022年67276人→2040年96899人(144%)

最も減少する葛飾区は

2022年462537人→2040年422383人(91.3%)

とかなり差があります。

 

6000万円の予算でマンションを購入する

 

6000万円の予算ということは

ペアローン前提で世帯年収900万円~1000万円程度となり

それなりの収入がる世帯でしょう。

それでも都市部の新築は坪単価700万程度となり55㎡2LDKで11620万円と手が届きません。

では、限られた予算で資産性が維持しやすい物件を探すポイントを幾つか紹介します。

 

①シリーズを妥協する

②階数を妥協する

③駅徒歩を妥協する

④所有権を諦める

⑤人気路線で駅を妥協する

⑥ワンルームマンションのファミリータイプを検討する

 

となり一項目づつ解説していきます。

 

①シリーズを妥協する

 


【アルス勝どきコモーネ】

中央区、勝どき徒歩5分で東急不動産が分譲したマンションです。

こちらの物件はアルスシリーズで現ブランズ以前2000年代前半まで分譲されたシリーズです。

古いシリーズを選択すれば好立地を手に入れることができます。

 

 

②階数を妥協する

 


【グローリオ文京茗荷谷】

教育環境と治安が素晴らしい文京区立地で茗荷谷徒歩9分、2016年築と言うことが無いですが1階となります。

エレベーターに乗る必要が無い、専用庭がある場合があるなど1階を好む方は一定数おります。

道路からの目線が気になるか、日当たりが充分かなど1階でも配置を気にして選べば

好立地で新しい物件が手に入ります。

 

 

③駅徒歩を妥協する

 


【サンクレイドル木場公園Ⅱ】

2017年築64.79㎡3LDKと好条件ではありますが人気の駅、清澄白河18分と少し離れます。

駅からは遠いですが、扇橋小学校5分、深川第四中学校2分と学校が近く

木場公園と仙台堀川公園に囲まれた立地です。

近隣住民は素晴らしい環境と分かっているため成約事例を見ると売り出し後すぐに売れていることが分かります。

駅徒歩10分を超える物件は遠くても需要のある環境かをしっかり確認すれば新しくて広い物件が購入できます。

 

 

④所有権を諦める

 


【ウエリス渋谷本町】

渋谷区アドレス、ウェリスシリーズ、2016年築と素晴らしい条件ですが、

土地権利が定期借地権となります。

本物件は定期借地権の残存期間が約64年あり次世代に相続することも視野に入れられます。

定期借地権物件は安く購入でき、土地の固定資産税が無い代わりに、

・残存期間35年を切ると極端にリセールバリューが下がる

・地代や解体準備金が毎月必要

というデメリットがあります。

定期借地物件は残存期間に注意すれば、好立地でハイグレードは物件を購入できます。

 

 

⑤人気路線で駅を妥協する

 


【プレシス東日暮里エアマークス】

最強路線山手線徒歩10分以内ですが、駅は鶯谷です。

効率の良い間取り造りが得意なプレシスシリーズで2016年築です。

東京、上野、品川、渋谷、新宿、池袋は東京の中心であることは今後も不動であると考えられるため、

人気は劣る駅でも需要は充分と言えます。

他にも東急東横線など人気路線も同様に考えます。

 

 

⑥ワンルームマンションのファミリータイプを検討する

 


【ルーブル赤羽西】

投資用ワンルームマンションを建築する場合区によってワンルーム条例というものがあり

世帯数の一部をファミリータイプにないといけません。

投資用に新築で分譲されたファミリータイプが空室となり居住用に売り出された事例になります。

住環境として殆どワンルームなので、

・若年層が多い(騒音やゴミ出し等ルールを守れない)

・入れ替えが激しい

というデメリットもあり上記①~⑤と比べるとお勧めはしづらいです。

 

 

まとめ

 

物件価格が日々高騰する中で限られた予算で物件を探すことは結構難しく

どの物件がリセールが落ちづらいか等ポータルサイトで検索していても確信が持てません。

潤沢な予算があり自分で物件選定できる方は少ないと思います。

是非信頼できる不動産会社に相談し伴走してもらいながら最高の物件に出会ってほしいです。

 

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東京都心マンションソムリエ稲垣ヨシクニです。 東京都心部マンションの物件紹介、エリア紹介、購入基礎知識などを発信していきます。 よろしくお願いいたします。

8 件のコメント

  • ハル より:

    ちょうどそれくらいの予算で検討しています。
    実需で購入しますが、リセールバリューも重視したい場合、記載いただいた条件を妥協し、23区内で購入するか、川崎市や横浜市で条件の良い住戸を購入するのはどちらがおすすめでしょうか?

    • ハルさん、コメントありがとうございます。
      リセールバリューという観点では23区が良いと思います。
      川崎、横浜の場合JRや東急線は良いですが他の沿線はネームバリューが落ちるのと
      川崎、横浜主要エリアだと23区準都心部とあまり坪単価が変わらないため実家が近いなど居住性の観点で
      優位性が無い限り23区の方が良いと思います。

      • ハル より:

        早速の回答ありがとうございます。
        居住性の観点では、神奈川なら記事の①②③⑥あたりを諦めなくて住むという点で優位性があると思っているのですが、リセールバリューの観点では駅や物件の評価をよりシビアに考える必要がありますね。

  • えむ より:

    人口推計で東京23区と比較するのであれば
    大阪府ではなく大阪市ではないでしょうか?
    減少傾向にあるとはいえ、率がかなり違ってくると思います。
    また、東京23区と同様に増加する区と減少する区があります。

    そして「はじめに」の部分では葛飾区は人口が減少していると言及されていますが、
    23区全体は区に関係なく安全資産との認識で良いですか?

    「6000万円の予算でマンションを購入する」以降は納得なのですが、
    冒頭部分だけが少し理解できずに投稿させて頂きました。

    • コメントありがとうございます。
      確かに!ですね。
      調べなおします。
      お伝えしたかったこととしては、
      「23区各区の人口動態予想をみても2040年までに10%以上減少する区はないので全体的に安全と言える」
      ということでした。
      今後の記事に生かしていきます。
      ありがとうございます。

  • なが より:

    いつも勉強させていただいています。
    この記事で触れられていなかったので気になったのですが、築年数を妥協するというのはナシなのでしょうか?
    (もちろん1981年、2000年の限度はあるかと思いますが)
    実需として住むことを考えており、リノベ等きちんとすれば普通に住む分には築浅と大きく変わらないのではと
    思っているのですが、やはり資産価値の維持も重視したく、それを考えると、築浅の駅遠>築古の駅近
    というイメージでしょうか?

    • コメントありがとうございます。
      長期的な目線でみると
      資産性≒リセールバリュー維持
      とすると
      築浅の駅遠<築古の駅近
      となります。
      資産性は勿論重要ですが居住快適性も大事です。
      バランスを意識して購入されて下さいね!

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