嘘をついて契約をキャンセルすることはやめましょう

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こんにちは!
ふじふじ太です!

興味深い判例がありましたので共有いたします。

これから物件を買おうとしている方にとっても参考になる内容かと思います。

一般社団法人 大阪府宅地建物取引業協会/公益社団法人 全国宅地建物取引業保証協会 大阪本部が提供する、2022年6月発行の「広報誌たくっちマガジン」内の記事となります。

テーマ及び内容は以下の通り

 



引用:たくっちマガジン2022年6月号

 

要するにどんな内容かというと、

 

  • 買主が仲介会社Aに依頼して案内から契約まで進めていた
  • 売買契約日直前に、家族からの反対を理由に契約をキャンセルした
  • すぐに買主は他の仲介会社Bを経由して同じ物件を購入した
 

すると、

「買主は仲介会社Aとの媒介契約書締結の有無に関わらず、仲介会社Aに対して媒介報酬全額を支払わなければいけない。」

 

という内容とのことです。

成功報酬が原則である「仲介手数料」について、媒介契約なしで実際に売買契約をしていなくても、手数料を支払わなければいけないという非常に珍しい事案です。

現場で実務に携わっている身からすると、契約直前にキャンセルということはそんなに珍しいことでもありません。
契約前にひるんでしまったり、直前に親から反対されたり、もっと気になる物件が出てきてしまったりと、キャンセルの理由は様々です。

 

今回の判例のケースは特に悪質であったということなのでしょう。

実際に判決文として、「買主の行為は許容される自由競争の範囲を逸脱し、信義則に反するものといわざるを得ない。」と記されております。

何がそんなにまずかったのかというと、「嘘をついて契約直前にキャンセルをした上に、仲介会社を乗り換えてすぐに同じ物件を買ったこと」に集約されそうです。

 

家族の反対があってキャンセルしたにも関わらず、すぐに他の仲介会社を経由して同じ物件を買うというのは筋が通りませんね。

もしかすると嘘ではなかったのかもしれませんが、社会通念上なかなか認められにくいでしょう。

 

 

考察

 

ここからは本ケースにおける個人的な妄想混じりの考察です。

 

買主さんは契約直前に仲介会社Aに対して仲介手数料減額の交渉をしていることから、仲介手数料をもっと下げたかったのだと思います。

 

ですが、価格交渉も仲介手数料減額も通らず、やや不満が残ったまま契約が進んでいた中、契約日直前になりもっと仲介手数料を安くするという仲介会社Bが現れ、そちらに乗り換えて契約をしたという流れかと予想しております。

仲介会社Aが致命的なミスをしたり、担当者の対応が非常に悪いなど、仲介手数料以外で仲介会社を変更すると認められる正当な理由などがあればまた判例も変わってくるようにも思いますが、今回の事案ではそこまでは読み取れません。

 

仲介会社Aとしては真っ当な仕事をしている中で、物件が決まり契約内容の合意も取れた後に、契約直前でより手数料の安い仲介会社に乗り換えられたということであれば、仲介会社Aにとって非常に迷惑な話しでありますので反発したくなる気持ちもわかります。

(仲介会社Aに全く落ち度がないのかというとやや疑問ではありますが。。)

 

もし仲介会社Bから買主さんへ「抜き行為※」があったのであれば、仲介会社Bにも何かしらの損害賠償が及びそうですが、今回は買主が全額負担という判決なので、買主から仲介会社Bに働きかけた可能性が高そうです。

「買おうとしている物件があるのだけど、御社でもっと仲介手数料安くできない?」というイメージでしょうか。

※「抜き行為」とは仲介会社が他の仲介会社さんのお客様を横取りする行為のことで、業界内ではご法度の行為です。

 

この判例をみて、私も昔に賃貸案件で似たようことをされた経験を思い出しました。
散々案内をしたお客様が、仲介手数料0業者で私が案内をした物件を契約していたことがありました。

 

 

本件は一棟4億の物件で仲介手数料も1,000万円を超える高額であることから裁判にまで突入しておりますが、賃貸や区分所有マンション一室の取引で同じような事例があった時に、なかなか訴訟まで至ることは少ないかなと思います。

 

 

教訓

 

今回の事例から学ぶ教訓として、規模の大小に関わらず、

嘘をついて契約をキャンセルすることはやめましょう!

 

本件のように、信義則に反する行為(故意の条件成就妨害行為)を行うと、仲介会社と契約をしていなくても、その仲介会社に手数料を支払わなければならない場合もあります。

 

また、嘘をつかなければならない状況になる前に、仲介手数料含めて契約に対して懸念や不満があれば、なるべく早めに担当者に相談をしましょう。

その上で条件がマッチしないのであれば、理由を明確にした上でしっかりお断りを入れましょう。

そうすればこのようなトラブルにはならなかったはずです。

散々お世話になったにも関わらず不義理をするような形のお断りをしてしまうと、最悪の場合今回の判例のようなことが起こってしまいますのでお気をつけください!

これから物件を購入される方が仲介会社と信頼関係を築きながら、気持ちよく物件購入をできることを祈っております!

本日は以上となります。
ご講読頂き有難う御座いました。

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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

4 件のコメント

  • 匿名さん より:

    楽しく読ませて頂いております。昔の事を思い出しました。
    かなり昔ですが家の売却をしようとした時に、不動産関係は素人であるうちの母が
    あちらこちらの仲介業者に「おたくで売る」と声を掛け、
    そのうちの一社に専任で契約して売却したところ、別の仲介業者が
    「うちで売ると言ったのに」とトラブルになったことがあります。
    役所の建築指導課に行って相談したところ
    別な仲介会社にも手数料を支払うように指導されました。
    お役所は仲介業者側の言い分を重視して、
    こちら側は不満もありましたが結局払って終わらせました。口は禍の元ですね。

    • ふじふじ太 より:

      コメントありがとうございます!

      そんなことがあったのですね。
      個人的には、さすがにそのケースは手数料支払う必要はないかと思いますが。。
      その仲介会社は何の仕事もしてない訳ですからね。

      それは単なる仲介会社の逆恨みのような気がしてしまいますね。

  • おとり広告被害者 より:

    それなら、仲介業者の囲い込みの嘘、おとり広告や架空の購入希望者などの嘘にも業務停止や罰金のペナルティか必要かと。
    ここまで嘘が蔓延するモラルの低い業界って、そうそうありません。客に嘘はやめましょうというなら、業界こそ嘘を一掃して欲しいですが、自浄力のないのは明らかなので、そこは行政罰の導入が必要かと。

    • ふじふじ太 より:

      コメントありがとうございます!

      私もおとり広告や囲い込みはなくなってほしいと願う者の一人でありますが、今回はあくまで個別案件のご紹介と考察なので、その個別案件に対して業界全体の問題を比較しても、全く別次元であり、そもそも議論の土俵が違うように思います。
      今回の判例をみても、その仲介会社が囲い込みやおとり広告を含め顧客に嘘をついている訳ではないですから。

      業界全体の話しとしては、おっしゃる通り改善されるべきものであることは異論ありません。

      ただ、だからと言って今回のケースで顧客の嘘が許されるべきであるということには繋がりません。
      そもそも結果として、判例で消費者の方が賠償させられるという痛ましい結果になっている訳ですから、同じようなケースが今後起こらないように記事にした訳で、業界全体が嘘だらけだから消費者も嘘をついて良いというようなニュアンスは私は違うと思います。

      質問者さんは不動産業者に対して嫌な経験をされたのですよね。。
      それは本当に残念で、同じ業界にいる者としてそういうお金儲けしか考えていないような悪徳業者はすべて潰れてほしいと思います。

      確かに悪徳業者も中にはおりますが、お客様のために業界改善のために真剣に取り組んでいる仲介会社もたくさんおりますよ!

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