こんにちは!
ふじふじ太です!
ウィズコロナ時代、「マンションvs一戸建て」どちらが良いかという記事を最近よく見かけるようになりました。
マンション価格の高騰を受け、相対的に割安感のある戸建てヘシフトされている方も多いのではないかと思います。
実際にコロナ禍で郊外中古戸建ての取引が増えたというデータもあるようです。
大型犬を飼いたい、大きい車に乗りたい、部屋数を多くしたい、音を気にしたくない等の要望がある方は戸建ての方が良いですね。
マンションと戸建てどちらが良いかという点については、各個人の考え方やライフプランによって異なりますので今回のブログでは掘り下げません。
当然ながらマンションにはマンションの良さ、戸建てには戸建ての良さがあるのですが、
取引のしやすさ・安心感という観点ではやはりマンションに軍配が上がると思います。
なぜマンションの方が取引しやすいと言えるのか、今回のブログでは仲介業社目線での「中古戸建て取引」の注意点から考察してみます!
代表的な戸建て取引の注意点を6つあげてみました!
①建物の個性が強く適正相場がわかりにくい
まず気になるところが、価格の妥当性です。
大量売り出しのパッケージ商品という感覚に近い区分所有マンションに比べて、中古戸建ては個別性が高く、価格相場がわかりにくいです。
またエリアにもよりますが、東京都心部に近くなるほどマンションに比べて戸建ての成約事例が少なく、取引事例比較法での査定があまり参考になりません。
相場がわかりにくく、高いのか安いのか判断がしにくい物件を購入するのって勇気がいりますよね。
高値掴みさせられていないかという不安も残るので購入を躊躇しがちです。
極端な例ですが、湾岸タワマンのような大規模マンションは成約事例が大変多いため、プロでなくても誰でも正確な取引相場を把握しやすいです。
さらにいうと成約件数が多いという点もポイントで、「多くの人が選んでいるマンションだから間違いない」という心理も働きます。
「年間数十件取引されていて相場がわかりやすいマンション」と、「唯一無二で類似取引事例の少ない中古戸建て」だと、やはり前者の方が安心感があり意思決定しやすいかと思います。
もちろん中古戸建の査定をすることもできますが、マンションより苦労しますし、やや正確さに欠けます。
類似成約事例がないときは取引事例比較法ではなく、原価法がお勧めです。
長くなるので深堀りはしませんが、簡単に説明をすると、まずは土地の価格から調査するのがセオリーです。
土地の価格は、「公示価格」「固定資産税評価額」「路線価」「実勢価格(取引価格)」からざっくりおおよその価格を導き出すことができます。
募集価格から土地の価格を引くと、建物自体の価格の想定ができます。
その建物価格が妥当かどうかを見極めるという方法です。
建物価格を査定する際、再調達価格から法定耐用年数で割り戻すという方法が一般的ですが、市場に出ている物件はそのような良心的な価格設定はされていないことの方が多いです。
その価格に納得感があればGOですが、上乗せし過ぎ!と思えばNOとなります。
木造の法定耐用年数は22年と一般的に言われておりますが、これはあくまで税制上の決まりであり、実際の建物の寿命とは全く異なりますのでご注意下さい。
実際には築50年程度で建て替えているケースが多いようです。
②建物の「隠れたる瑕疵」に注意
中古戸建の場合は、マンションに比べて建物の「隠れたる瑕疵」にもより注意が必要です。
具体的には、雨漏り・シロアリ・構造耐力上主要な部分の劣化です。
分譲マンションの場合は鉄筋コンクリート造が多く、建物の一室のみということもあり、雨漏り・シロアリを気にすることはほぼ皆無だと思いますし、建築時の検査基準も厳しいため構造耐力上主要な部分に瑕疵があることもほとんどないでしょう。
たまに杭や免震装置で問題になっているマンションはありましたが。。
主に区分所有マンションで気にする建物の瑕疵と言えば、給排水管の故障くらいです。
一方戸建ての多くは木造であり、建物自体の安心感という面でもどうしてもマンションより見劣りしてしまいます。
銀行評価の観点でも、大手メーカーであれば担保評価が出やすいでですが、中小メーカーまたは個人工務店だと想像以上に評価が低くなってしまうこともございます。
雨漏り、シロアリは大丈夫だろうか。。
設計・耐震構造は大丈夫だろうか。。
手抜き工事されていないだろうか。。
などなど、どこかに重大な瑕疵が隠れているのではないかとマンションに比べて心配になるポイントが多く、購入を躊躇しがちです。
そういう時の強い味方がインスペクション(建物検査)です!
売主さんの方で理解があり、事前にインスペクションを実施しており建物に保証をつけてくれていてくればベストです!
が、実務上はまだまだ浸透はしておりませんし、決してインスペクションも万能ではありません。
建物の構造上検査しきれない部分もあり、インスペクションをしているからと言ってノーリスクになるということではございません。
また、築20年を超える木造戸建てだと、そもそもこの「隠れたる瑕疵」を免責にしているケースも少なくありません。
さらに古くなると屋根塗装・外壁補強なども必要になり、高額な工事費用が発生いたします。
建物の補修工事の履歴、保証内容も加味しながら建物価格の妥当性を見極めましょう。
メンテナンス次第で建物の寿命も延びます。
上記2点が主な理由かと考えます!
下記4点はややマニアックな内容ですので、深堀し過ぎずサクッといきます!笑
③検査済証がない場合がある
検査済証とは簡単に言うと、違法建築物ではないという証明になる書類です。
マンションで検査済証がないケースは大変稀ですが、築古戸建てだとないケースも結構多いです。
内見前に検査済証の有無は確認しておくと確実です。
検査済証がないと容積率オーバーなどの違法建築物の疑いが出てきて、違法の場合は融資付けが非常に難しくなります。
建築概要書と確認済証があれば検査済証は必ずしも必須ではありませんが、違法建築物でなくても検査済証がないというだけで融資不可と判断する銀行もあるのでご注意下さい。
建築概要書と登記簿上の建物面積の数値を比較して相違ないか確認すると良いでしょう。
④土地の境界が不明確な場合がある
戸建ての場合は土地も重要な判断要素です。
戸建てを買う=土地を買うという意識の方も多いのではないでしょうか。
土地を意識し過ぎて、奥さんから「お前は戦国武将か」とつっこまれていたご主人さんを思い出しました。
逆にマンションで土地の価格や地形を気にする方はほとんどいないと思います。
土地の境界がしっかり明確になっているか、現地で境界石や塀の有無を確認しましょう。
境界の明示義務は売主さんにあるため、ない場合は引き渡しまでに対応してもらいましょう。
また、念の為隣地同士で境界について合意が取れているか、またはもめたことがないか売主さんに確認された方が良いです。
思わぬ越境物があってもめるというケースも珍しくありません。
※確定測量図があることが望ましいですが、個人間売買の場合は地積測量図のみで取引をするケースが多いです。
⑤同じ規模の建物に建て替えられない可能性がある
マンションと違い、中古戸建てを買う方は末永く住んでいくつもりで購入をされる方が多いと思います。
マンションの建て替えを視野に入れて購入する方はなかなか少ないですが、戸建ての場合建て替えを想定して購入するケースは一般的です。
よって、今の既存建物と同じ規模の建物が建てられるかもできる限り確認しておいた方が良いです。
建て替える時に想定よりかなり狭くなったら嫌ですよね!
具体的には、建設時の建蔽率と容積率と現在の数値に違いがないか、新しい地区計画などの対象で建築制限がかかっていないか、または道路のセットバックが必要でないかなどです。
⑥接道道路は公道?私道?建築基準法に適合してる?
マンションの取引で道路・接道を気にすることはほとんどないですが、戸建て取引においては大変重要な要素です。
道路の種別や幅員・接道によって、融資や建て替えに影響があります。
前面道路が私道の場合は特に注意が必要です。
前面道路が私道というだけで融資が不利になるケースもあります。
その場合、所有者が何者なのかと、ガス管・上下水道管の「掘削承諾書」があるかは必ず確認しましょう。
将来的に工事が必要になった際、勝手の他人の敷地を掘り起こしてはいけませんので、必ず私道の所有者の許可が必要なります。
⑤に重複しますが、幅員が足りない場合は建築基準法の道路としてみなされませんので、建て替える時にセットバックが必要で同規模の建物が建てられず、かつ融資も通りにくいです。
また、前面道路が狭いと駐車場の出し入れに苦労しますので、現地で車の導線確認も必須です。
上記、戸建て取引の注意点6つでした!
戸建て取引はマンションより確認事項・注意事項が多いですね!
また、融資が通りにくいケースも戸建ての方が多いです。
戸建てを検討される際は、上記注意点をなるべく確認されることをお勧めいたします!
しっかり確認事項を抑えれば、中古戸建て取引も決して怖いものではございません!
本日は以上となります。
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