お便り返し(13) 中古物件の将来の資産価値が心配

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差出人:ペペ

スムログブロガーの方々に質問です。

さまざまな書籍などで中古マンションの価格低下の曲線は築20年を過ぎると緩くなり資産価値が保たれやすいと書いてあります。

しかし20年を過ぎるとリフォームして売りに出している物件も多く売価にはリフォーム代も乗っていると思います。ということは一見下がってないように見えるが実質の資産価値は、20年を経ても下がり続けているのではと思いますが、皆様はいかが考えられますでしょうか。

築10数年程度の物件を気に入りましたが、20年程度後に自分がリフォームして売らなくてはならないようであれば、ババを引くような気がして踏みとどまってしまいました。

是非ご示唆をよろしくお願いします。

ご質問ありがとうございます。

まず最初に、いつも「どういう意味だろう?」と引っかかる言葉があります。
ずばり、「資産価値」という言葉です。

資産価値って、何でしょうかね???

大事なことなので、デカく書きました。

いや、不動産用語集をググって書いてあるような定義は分かりますよ。この記事書いてる時に、実際に調べてみました。資産の価値のことですよね(笑)

「資産価値」には色んな意味がある

その昔、私が営業マンをやってた頃も資産価値という言葉はよく使っていたんですけども、色んな意味や定義があって、説明する側はめちゃくちゃ便利で使い勝手が良い反面、受け手側はいったい何を指しているのか分かりにくい言葉でもあります。

一度、新築マンションのモデルルームに行って、
「この物件の資産価値ってどうですか?」
って聞いてみて下さい。

きっと丁寧な説明で、
「○○が△△で、□□が××だから、こちらの物件は資産価値が高いです。」
と言ってくれます。

10物件を見に行って10人に聞いたら、それぞれが色んな理由を引っ張り出してきて、物件の資産価値が高いと答えます。決して低いとは言いません。
(いたらビビりますけど 笑)

その資産価値という言葉は、価格のことを言ってたり、希少性のことを言ってたり、値が落ちにくいと言ってたり、つまりは文脈によって言い換えた言葉の意味が違うはずです。

そんな「資産価値」って、ちょっと注意が必要だと思いませんか?

さまざまな書籍などで中古マンションの価格低下の曲線は築20年を過ぎると緩くなり資産価値が保たれやすい

この「資産価値」とは、恐らく、マンションの流通価格のことを指してますよね。

→ 言い換えると、
『さまざまな書籍などで中古マンションの価格低下の曲線は築20年を過ぎると緩くなり「流通価格」が保たれやすい』

この書き方でも、意味は変わらないと思います。確かに、築年数が経てば経つほど、マンションの価格は下がりにくくなる傾向があります。

一見下がってないように見えるが実質の資産価値は、20年を経ても下がり続けているのでは

この「実質の資産価値」とは、躯体の耐用年数のことを指してませんか?広義に、主要構造部や共用施設・設備、給排水の耐用年数とか、そういう意味も含んでの「実質の資産価値」という表現なのかなと受け取りました。

→ 言い換えると、
『一見下がってないように見えるが実質の「躯体の」価値は、20年を経ても下がり続けているのでは』

表現が難しくて、「躯体の」と書いても少しピンときません。。ニュアンスを間違えていたら恐縮なのですが、前者との「資産価値」という言葉の意味が違うように感じました。

この意味があっているなら、ご回答はもちろん「Yes」で、20年経ったなら躯体も20年分古くなっています。人と同じで、不動産もきちんと年をとります。

ただ、人でも若い30歳も老けた30歳もいるように、年だけ切り取ったところで必ずしも正しい評価ができる訳ではありません。躯体の価値が経年で下がっても、流通価格が維持される物件はいくらでもあります。

資産価値という言葉の使われ方

不動産において「資産価値」という言葉が指しうる意味で思いついたものをざっと書きますと、

・物件価格そのもの
・将来の価格維持(値上がりしやすい、値下がりしにくい)
・土地や建物の希少性
・土地の将来性(再開発など)
・躯体の耐用年数
・価格の割安度
・利回りの高さ

多分、他にもあると思いますが細かいツッコミはご容赦ください。

大事なこととして、「言ってる側が意味する資産価値と、聞いてる側が受け取る資産価値は、往々にして違う」ということです。

なので資産価値という言葉が出てくると、私はとても注意して、別の言葉で代替すると何になるのか?を考えます。

ご質問について

前置きが長くなりましたが、ご質問内容に話を戻します。
ペペ様のご質問を私なりの解釈で言い換えますと、

「築10数年程度の物件を気に入ったが、20年程度後に転売する時には築30数年になって古くなっている。リフォームで綺麗にして売りに出したところで、躯体が古いことを低く評価されて、納得できる価格で売れないことを心配している。」

の内容だとして回答させていただきます。
(間違えてたら本当にごめんなさい、でも言葉の意味を取り違えると回答が変わってしまいますのでご容赦下さい。)

理解が合っていれば、それほどご心配なさらず築10数年の物件が気に入ったのなら前向きに購入検討されては如何でしょうか。

20数年後になって売る時、
(1)中古を買えば築30数年
(2)新築を買えば築20数年
になってます。

「さまざまな書籍など」で言われているように、

中古マンションの価格低下の曲線は築20年を過ぎると緩くなり「流通価格」が保たれやすい

のだとすれば、(1)中古を買った方が価格低下しにくく流通価格が保たれやすいのかも知れませんね。言い換えると、(2)新築の方が20年経過で価格低下しやすいということです。

売却時は、(2)新築だった方が売却価格は高いのでしょうけど、20年も住めば両方ともどうせリフォームは必要になります。築20数年でも30数年でも、広さや施工内容が同等なら、かかるリフォーム費用は同等です。

売却するタイミングで両方ともピカピカになってるなら、両者の価格差は購入時より縮まると考えるのが自然です。

また売却時の成約価格は、築年数ももちろん影響しますけども、それよりも物件エリアや地位(じぐらい)、駅力(えきりょく)や徒歩分数、好景気不景気、売り方(仲介屋の選び方)など、もっと別の要素も大きく左右するものですので、ことさら強く築年数だけにフォーカスしてババを引かないかと心配されなくても良いように思います。

その物件が、買える価格で、広さや間取りが気に入った、エリアもばっちり、管理組合の活動や懐具合も大丈夫そう、トータルで気に入ったようでしたら、前向きに検討されるのが宜しいかと思います。

以上、ご参考になれば幸いです^^

 

注釈:
当方からのご回答は、過去にスムログに頂いた古めの質問をピックアップさせて頂いております。特定のケースについてご質問の際、その内容を一般化して多くの方に関係する内容とさせていただく場合があります。また本記事は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

マンション専門ブログ「スムログ」担当者です。某デベで新築営業した後、Web業界に転身しました。
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