日本のマンション建設界の巨人である、長谷工コーポレーション。どこよりも効率的にマンションを組み上げるアグレッシブさは、どこよりも強く、業界を主導するトップリーダーでもあります。
その金太郎飴的な作り方は、マンションオタク的な方々にはどうしても評価が低くなりがちですが、「規格化されたものを・安く・早く、消費者に提供する」という企業努力は、決して間違ったものではなく、いま経済的に圧倒的な正しさを発揮しています。
建築費用の高騰がなかなか静まらない中、マンションデベロッパーは同じ価格で比較するなら一番いいものを建てられる「長谷工詣で」をしていると報道されていますし、事実、大型マンションの過半数は長谷工施工であるというデータもあるほどです。
日本のマンションブームのさなかに「コンバスシリーズ※」を立ち上げて量的拡大を一手に引き受け、いま業界を牽引する存在となった長谷工さんがマンションにかけた情熱が現れた施設、それが「長谷工マンションミュージアム」です。
まだオープンして間もないこちらの施設。スムログブロガーの一部で社会科見学してきました!
はるぶーさん、長谷工マンションミュージアムに到来!! pic.twitter.com/eKAOuj8soL
— マンションマニア (@mansionmania) 2019年2月26日
(これはアカンやつや・・・)
1日5回、1回8名様までという制限もあり、訪れたときは我々以外は誰もいませんでした。まず通されたのは12式のプロジェクターを贅沢に使った360度シアター。床までスクリーンになっていて、独特の浮遊感があります。(長谷工のシアター映像です)
ローマ時代のインスラから始まった人類の積層集合住宅は、日本において同潤会アパートとして結実し、戦後数次のマンションブームを経ながら、日本の住宅一形態としての地位を確立します。続く部屋では、日本のマンションの歴史と長谷工コーポレーションがその中で果たしてきたプロジェクトを紹介するコーナーです。時間が限られているのでさらりと案内されたのですが、本当は30分位かけてじっくりと見たかった。。。
その次は、60年代から現在まで続く圧巻の物件パンフレット紹介です!
ん?ボンカレーの人ってマンションのパンフレットに出てたんですね。
80年代のマンションパンフレット。一部は精巧なレプリカを手にとって読むことができます。この写真の感じにこのフォント。超80sですね、当然ですけど。
このあたりで、案内のお姉さんが我々スムログブロガーの会話内容が普通じゃないことに気づきます。
姉「みなさんお詳しいですね、業界の方なんですか?」
の「我々はただの一般人です。マンション業界ではないです」
姉「でも異常に詳しいですよね」
マ「僕はマンション8回買ってます!」
姉「えええ~~~、そんな人はじめて聞きました!」
マ「マンションマニアで検索してください!マンションのブログやってるんです」
姉「そうなんですか。(他を見回しながら)お連れの皆さんもそうなんですか?」
の「いえ、我々はマンションマニア先生の弟子でして、今日は先生を囲むネットのオフ会なんです」
ひとしきりのコントが終わった後で、70年代コンバスの間取り再現と現在のBe-Nextシリースの間取りを一挙に見られるコーナーに案内されました。
の「どこからどう見てもザ・ガーデンズ東京王子ですね、本当にありがとうございました」
姉「え?見ただけでわかります??あとでVRもあるんですが、そこでも出てきますよ!」
そんなこんなで、次は長谷工の今昔設計風景とできるまでのVR。
当然ですが昔はイメージパースすべて手書きなんですね。すごい…
長谷工が手がけるBIMは一つのモデルから設計から販売用図面まで全て一気通貫で作られます。こうして土地形状と条件を入れると、最大効率化と最大公約数のマンションができあがる仕組みがもう完成されているのです。
その後は長谷工が手がけた再開発プロジェクトなどの展示でおしまい。あっという間の90分でした。見学に参加したマンションオタク達、見学後の全員の共通の認識は「長谷工はきちんといいものをつくる。もし、長谷工施工で”ショボい”と感じる事があれば、それは施主であるデベロッパーがコストダウン策に走り過ぎている※※だけ。」となりました。本当にスマンカッタ。
業者さんお馴染みのリップス!
— マンションマニア (@mansionmania) 2019年2月26日
???「今回はコストカットしまくるぞ!!」 pic.twitter.com/GltEe8bqnw
多摩センター駅から徒歩12分。無料です。ぜひ一度ごらんあれ。
※当時60平米3LDKを各地に大量に作ったこのコンバス(CONdominiumu BUilding System)シリーズには批判も多く寄せられました。しかし、2019年のいま、先祖返りしているよーな。
※※長谷工のLIPSで、どのような建材を使うか、デベロッパーが指定します。ここでどういうものを選ぶかでショボいマンションができるか、おおこれはいい!というマンションができるか決まります。
コメントを残す