第185回 儲かるマンション・儲からないマンション

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このブログは5日おき(5、10、15・・・)の更新です。

このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論を展開しております。

 

 

「“有利な条件で売れる”と“儲かる”とは別だ」と聞いて、何のことか分かる人は研究がかなり進んでいる人か、最近売却を経験した人です。

 

今日は、良いマンションなのに儲からないマンションの話をしようと思います。

 

●有利な条件で売れるマンション

有利な条件で売れるマンションとは、周囲のマンションより高く売れるマンションのことです。地域一番のマンションであると誰もが認めるマンションが代表的です。

 

地域一番でなくとも、上位グループに入る地域の有名マンションも高く売れるマンションと言えます。最近ご依頼のあったエリアを挙げると、3A地区(麻布・青山・赤坂)、広尾・恵比寿エリア、目黒・五反田エリア、三田・田町エリア、代々木・渋谷エリア、勝どき・月島エリア、豊洲・東雲エリア、三鷹・吉祥寺エリア、武蔵小杉エリア、船橋エリア、津田沼エリアなど、それぞれのエリアには飛び抜けて価格の高いマンションが見られます。

 

中古マンションの相場を調査して行くと自然に分かることですが、過去1年ほどの間に販売された新築マンションを超える高値で取引が成立している中古マンションが広い東京圏には数多く見られます。

 

これらのマンションの共通点はどんな点にあるのでしょうか?簡単に整理しておきます。
  • 駅に近い(3分以内、駅直結など)
  • ブランドマンション(または複数の大手企業が共同売主のマンション)
  • 大規模で共用施設や管理サービスが充実(タワー型が多い)
  • 抜群のロケーション(大規模公園や大型スーパーが隣にある。または東京タワーやレインボウブリッジなどを正面に見て楽しめるなど)
  • 歴史ある邸宅地にある
  • 学校区が特別に良い
  • 新築マンションの発売が5年以上も見られない
※これらの条件のうちのどれかひとつではなく、複数該当する物件が高く売れているのです。

 

マンションの価値は、最後は個別物件の条件格差で左右されます。5番の歴史ある邸宅地を例にとると、その地域内のマンションは総じて高いものの、物件によって価格差が非常に大きくなっているのも事実です。

その差を抽象表現すると、次のようなことになります。

①   差別化された(明確な差別感がある)物件である

立地的には、「隅田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボウブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」など。立地条件の希少性が高い物件を指します。

 

建物としては、似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件です。

 

②   感動を与えてくれる物件である

結局のところ、売却に際して内見者を感動させている要素が多い物件。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させている物件が高く売れるマンションということになるのです。

 
以上のように、明確な差別化要素を持ち、たくさん感動を与えることができるマンションが同地域内で飛び抜けた価格の取引を生み出しています。
 

●価値あるマンションなのに儲からなかった。そのわけは?

相場に比べれば高く売れたが、あまり儲けられなかった。むしろ損をした。こんな例もあります。

 

なぜ儲からなかったと言うのでしょうか?

単純に5千万円で買ったマンションが5千万円以下でしか売れなかったからという意味で発言したものです。厳密な計算ではないのですが、分かりやすい見方と言えます。

 

問題は「購入価格」にあります。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、どれほど立地が良くても、また建物が立派でもリセールの価格は期待外れになります。

 

底値のような時期に購入した物件なら、次の上がり相場のときに売れば、平凡な物件でも値上がり益を得ることができるものです。

最近の売却者で2005年ころに購入した人の多くは、購入価格より高く売れて喜んだことでしょうし、もっと極端には2012年ころ(今回の上がり相場の前夜)に購入し、5年後の2017年に売却した人は20%も高く売れて(5000万円が6000万円になって)ホクホクだったはずです。

相場が急騰している時期に売り出すと、固有の条件は「平凡」の域を出ていない物件であっても、みんな喜ぶことができるというわけです。しかしながら、それでも物件固有の格差が大きかったことは事実です。

 

反対のケースを想像してみてください。相場の低い時期に住み替え動機が発生して売却を図ったら、(単純な価格差の意味で)みんな損をしてしまうことになりそうです。それでも中には損をしないどころか値上がりして喜ぶ物件もあるのです。

 

あなたの所有マンション、または購入しようとしているマンションは、どちらになるでしょうか?下がり相場のときでも高く売れるマンションでしょうか?それとも平均的な値下がり率になってしまうマンションでしょうか?

 

結局、平均点以上の優良な物件(特に好立地の物件)を選ぶことと、そして他力本願的ですが相場が上がってくれること、この二つの要因によって購入マンションの将来は高い資産価値が期待できるということになります。

 

「8000万円で買ったが8000万円だったので、あまり儲からなかった」になるか、「5000万円で売れたが4000万円で買ったので2割儲けた」になるか、これを左右する要素は上述の通りです。

 

●期待外れを生む「高値掴み」

別格の価値あるマンションと思って買ったが儲からなかった」の要因は、購入価格が高過ぎたためです。繰り返しますが、売却のタイミングによっては誰もが儲かるのですが、そのタイミングを狙って売り出すことができるとは限りません。所有者の家庭の事情や仕事の都合などで、不都合なときに売り出したい場合もあるのです。

 

売り時でないときに売るという事態もあるかもしれません。いついかなるときも、少なくとも損をしないマンション選びをしたいものですが、その期待を裏切ってくれるのは分譲業者の値付けが高過ぎるためです。暴利を取ろうとしているわけではないのですが、高値になるのは多くの場合、用地費が高過ぎたからです。

 

なぜ高い土地を買うか、それは高い土地を買って高い価格になってしまっても、「この立地条件とこのスケール、スケールが生み出すこの付加価値、この計画なら間違いなく売れる」と開発業者は自信満々プロジェクトを進めて行きます。カギは立地とスケールです。想像いただけると思いますが、多くは駅前の大きな土地、多くがタワー型で数百戸から1千戸以上というものです。

 

このような土地は得難いものなので、デベロッパー間の競争は激しく、また地主も強気なので、価格はいきおい高くなってしまいがちです。ここで具体的なマンション名を挙げることは憚りますが、話題になったマンションの大半が信じがたいほど高値でした。来年、再来年に登場するプロジェクトも例外なくとんでもなく高い価格になることは想像に難くないのです。

 

駅前の大きな土地、そこに大きな会社(倉庫や工場、研究所など)があった場合は、比較的リーズナブルな価格で売り出すことができることが多いのですが、何十人という数の地主をまとめあげて(地上げして)更地にするような場合は、合意形成に時間がかかって高値になりがちです。

 

駅前の大型マンションにしても、そうでないマンションにしても購入価格が高過ぎるのではないかという疑念を持ちましょう。

近隣物件と比較するときは、マンション全体の平均単価が必要情報になります。これを入手しなければなりません。

マンション見学がお好きなブロガーさんは、よく調べて公開してくれます。その情報を参考にしながら、「高値の時期ではあるが、購入物件はその中でも高値ではないか」という疑問を持ちましょう。

 

高値つかみをしないことが、儲かるマンションを購入するための大前提です。言い換えましょう。優良なマンションは高いものです。しかし、その価値に合致していれば「高値つかみ」とは言わないのです。

 

●中古も高値掴みしないこと

中古マンションでも同じことが言えます。新築は売り主の都合による押し付け価格で、簡単に下げてくれないものですが、中古マンションの価格は市場でオークションのように決まる、落ち着くべきところに収斂していく価格という側面があるものの、最近は強気な個人オーナーが増えていて、まるで相場誘導をしているかのような売り出し例も数多く見られます。

これにも十分に注意をしなければなりません。

 

●多額のキャッシュを生むマンション

ここまでは、儲かったか儲からなかったかを単純に「購入価格と売却価格の差異」を前提に説明してきましたが、注目していただきたいのはキャッシュフローです。

売却価格が購入価格の8掛けであっても、売却時の手取りキャッシュが多額であれば、メリットがないとは言えないからです。

 

前にも少し触れたのですが、住宅ローンの返済が進むので、売却時には残債を精算したら結構なキャッシュが残るのです。低金利のおかげで毎月返済は着実に元本に回って行くからです。

 

ネットのローン返済シミュレーターを使えば、誰でも10年後に何%減るかを計算できます。

 

ちなみに、35年返済、金利0.8%10年固定で組んだローンは、10年後には26%減っています。仮にフルローンで5000万円の買い物をしたら、10年後に10%ダウンの4500万円で売却した場合、諸経費は別として、差額16%の800万円のキャッシュを手に入れることができるのです。

 

仮に、5500万円で売ることに成功すれば、1800万円もキャッシュを残してくれるのです。「住みながら儲けるマンション投資」になるというわけです。

 

・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室までお気軽にどうぞ。http://www.syuppanservice.com

 

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2.2019年の注目マンション

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3.オリンピック後の新築マンション

供給戸数は?価格は?

4.中古マンション市場の中長期展望

値上がりするマンション・値下がりするマンション

 

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