タワーマンション否定派として、ガツンとブチかましてやりました!

大阪のタワーマンション専門仲介店「TOWERZ」さんから「のらえもんさん、ウチのセミナーでタワーマンションの是非を徹底ガチンコで議論しましょう、のらさんは否定派でお願いいたします。あ、他のメンバー私とふじふじ太さん、すごろくさんはタワマン肯定派なので、3対1の勝負ですね」という無茶振りを受けました。

のらえもんがついにタワーマンション否定派に!ガチンコ議論やってみます!



ていうか、設定に随分無理がありませんか?この間ワタシ、NewsPicksの番組にタワマン肯定派側で出たばっかりなんですよ!!!



結果予想も見え見えだったし。スライドでは結果予想9%とのことでしたが、直前集計だと6%まで下がったとか。いや、そこからひっくり返してやるとガチでがんばりました。



 

今回、肯定派と否定派で2つづつテーマを作ったので、当日使ったスライドを使いつつスムログで振り返り&感想戦を行いたいと思います!



心がけたのは「きちんとエビデンスを示すこと」「タワマンが好き・嫌いに持ち込まないこと」「印象論に逃げないこと」ということですね。湾岸妖精の僕が、実は一番タワマン否定派を演じれるんだッ!!!

−−−

まずは否定派が出すときの鉄板ともいえる、

1:タワマンの建替え&修繕は困難だよ

という問題に切り込んでみました。私が出したスライドはこちらです。



タワマンの大規模修繕問題。いろんな切り口があると思うのですが、大きくは2つですね。

1-A:特注のエレベーター交換が入る2回めの大規模修繕工事(築35〜40年めくらい)にタワマン住民は耐えられるの?
1-B;そもそも今、将来に予算が必要なのに修繕積立金の値上げを放置しているタワマン多すぎませんか?

という問題でした。もっといえば、「外部オーナーがものすごく増えるタワマンで、建替えの意思決定なんて不可能じゃないの?2回目、3回めの大規模修繕が積立不足で難しくなり、かつ建替えも困難であれば、未来にゴミを付け回す行為ではないだろうか」ということですね。

これに対する賛成派の反論としては、

1-C:修繕積立が足りない問題は、タワマン固有の問題ではなく、すべてのマンションに共通した問題であり、築年数が経っていてもっと危機が差し迫ったマンションはいっぱいある
1-D:タワマンの居住者層は意識が高い人が多く、将来の問題に対することも敏感であり、世間より早く是正はされていくはず。

1-C、1-Dの反論は、私もブログでよくするのですが…実は、本質的な回答となっていません。1-Cは他もダメなんだからタワマンだけの問題じゃないじゃん、ということであり、タワマンの問題が免責されるわけではないのです。1-Dも意識が高い人が多いのであれば、築10年経っても修繕積立金が70平米で1万円切っているタワマンがかなりあるというところに目をつぶっている気がします。

ですので、1-Dが起こってきちんと維持管理に汗をかいているマンションを評価する、もっといえば二次流通段階で銀行の担保評価にまで踏み込むべき…これはタワマンに限ったことではありませんが…ではないか?と私は考えます。買ったものを将来にわたってきちんと維持管理していくのは、デベやゼネコンではなくオーナーの責務なのです。

そして、、、いままさに建設費の高騰が起こっていて、想定よりもずっと修繕工事にお金がかかるということも。これはすべてのマンションに共通することです。結局大規模修繕をやる時点で貯まっていたお金でできることをするしかないのですが、その「できること」が年々少なくなっているんですね。

 

さて続いては、肯定派のスライド

2:タワマンはエリアのランドマーク!安全性・共用施設が充実





こんなん反論しようがないじゃん!ずるいよ!

一応、のらえもんからは以下の反論をさせていただきました。

2-A:いうても共用施設ぜんぜん使わんじゃん。1割の人が使って、9割の人が使わない。それがタワマン共用部
2-B:その使わない9割の人もお金払って維持してるんだよ、バカバカしくない?

といったところ、肯定派から

2-C:使う人が9割だったら、いつも一杯で使えない。1割の人しか使わないからこそいつもすいていて使える。使えることに価値がある
2-D:共用部は施設の利用料金、たとえば宿泊施設は宿泊料も入ってくるから、管理費にダメージを与えない

という再反論を喰らいました。ぐぬぬ…これは反論しづらい。

2-E:いや、あくまでも旅館業法の兼ね合いがあるから宿泊料は高く取れない。清掃費、修繕費を賄うほどではない。

とは言いましたが、ここは苦しい感じで投了です。次は私のターン

3:タワマンって実は防災が弱いのでは…?





ここで提示した論点は以下の2点

3-A:災害時に停電したら部屋に移動できない、長周期地震動には構造的に弱いというハードウェア的問題
3-B:ホテルならスタッフが大量にいるから災害対策もできるが、お客様意識が高いタワマン民が大量に住んでいるにもかかわらず、タワマンは常駐スタッフとして警備員や管理人などは数名しかおらず、ソフトウェアが弱い

という”弱点”を挙げさせていただきました。

3-C:タワマンは非常用発電機があり、72時間持つ。トイレが流れなくてもマンホールトイレなどのハードウェアもある、最新のタワマンは長周期地震動にも対応した設計になっており安全

という反論が来たので、私から

3-D:非常用発電機では非常用エレベーター1基しか動かない上に、内廊下だと照明も空調もない。真っ暗な中を移動するしかない。マンホールトイレがいくらあっても、数百〜千戸のシモ事情に対応できない。
3-E:最新のタワマンが安全安心というが、それでは震災前タワマンは大丈夫なのかという問題が残っている

と再反論させていただきました。これは肯定派にダメージ通ったのではないか?

4:戸建て?板状?資産性はタワマン1択

最後、肯定派の設定したテーマはこちら





4-A:タワマン買う人は資産性を重視している、これからもどんどん出てくるタワマンは価格が高く、その影響は中古タワマンにも影響が及ぶ、資産性は非常に高い

というスライドを出してきました。私からはこんな事もあろうかと、反論スライドを作っておきました。



4-B:タワマンなら資産価値が高いのではなく、駅距離・規模感の方がファクターとしては大きいんじゃないか?品川区の大規模板状マンションも駅から近い物件は2,000万円は上がっている。

これについては、

4-C:いやいや、いまから出てくる「利便性が高くて、大規模なマンション」というのは垂直に床を伸ばすからタワマンになる。つまりタワマンは資産価値が高い

という反論が出てきました。私からは

4-D:大規模で便利なタワマンの資産価値が高いというのに反論の余地はない。しかし、タワー形状だから資産価値が高い訳では無い。つまりタワマンが全て正義ではなく、立地や規模で資産価値は決まる

と言い放ちました。これには、すごろくさんから「たしかにタワマンだけど値下がっているマンションもある」「だからどのタワマンでもいいわけではなく選ぶべき」という言質を引き出しました笑。ふじふじ太さんは冷静で

4-E:といっても、タワマンは夢があります。みんな結局タワマンが好きです!

・・・まぁそうなんですけどね。

−−−

という、4つのテーマを順に議論したところで、結果発表!





ということで、大差をつけて負けてしまいました、インチキ!!

しかし最初の事前アンケートでは否定派6%から倍増させたので、それは成果(!?)といえるかもしれません。

今回、依頼してもらえれば「集客」「コンテンツ提供」「当日の盛り上げ」「事後アンケートの満足度の高さ」すべてを実施できることを証明するチャンスと意気込んでいましたが、成果的にはどうだったでしょうか。


のらえもんさんは他からのご依頼もお待ちしております!!

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マンションアナリスト、ブロガー、インフルエンサー。マンション購入ということに真正面から真剣に考えたブログを足掛け10年も運営しました。忙しくなりすぎて更新が滞りがちですが、スムログも引き続きがんばります、よろしくお願いします!
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