駐輪場の不足への対応方法【お便り返し】

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スムログ全体は、湾岸妖精を自称する”のらえもん”が人を集めて立ち上げたもの。彼が鬼舞辻無惨様みたいなもので、ブログを書かないでいると、特に初期メンバー(神セブン?)あたりにはとても怖い。「下弦のブロガーは解体する」とか怒っているので、直近にきた質問にお便り返し。

スムログブロガーがやけにここ数日ブログをあげている理由は、住まいはなさんのブログの通り。コロナで恒例の忘年会なしで締め上げの会のみある・・はるぶー解体の危機。



 

質問は駐輪場の空き区画の扱い

質問は: さくら様から

駐輪場の空き区画についてどのような対応ができるのかご意見を伺いたいです。

築浅、ファミリー向けで乳幼児や小学生がいる家庭が大半、駐輪場全体のうち約1/3は空き区画、平置きはキャンセル待ちですが上下段ある駐輪場の上段は90%近く空いてる状態です。大規模修繕の時に上下段駐輪場を壊して下段のみにするか、子供達が大きくなるまで待つべきか、または他の案があるのか。
はるぶーさんのお考えを教えてください。

理事会の視点から

実は、”さくら”さんが理事会的視点での回答を求めておいでなのか、一人の住民としての回答を求めておいでなのかで結構話は違ってきます。私は”理事でなく一住民として”分譲マンションに住んだ経験がないので、回答は理事会目線です。

駐輪場の整理状況をみれば、そのマンションの理事会の実力が分ると私もよく書いているくらい、駐輪場の不足問題はファミリーマンションで必ずといっていいくらい起こるものです。一方でうちには軽く1000台を超えてある自転車の駐輪場収入は年に300万円台に過ぎません。管理組合理事会側からみると、大して収入にもならないものなので、当然に大きな駐輪場への投資は受益者負担の観点からは実施しにくい。

書かれている上下段式のラックの値段は、殆どのママチャリよりはるかに高価です。大抵大型のママチャリを入れると両隣に上の区画くらいを殺してしまって、1台のせいで3区画くらい自転車が置けなくなる。月に数百円とかの駐輪場代でラックの更新コストや増設コストを生み出すには何十年もかかります。

理事会的考え方からいえば、例えば駐輪場の数が住戸数と比較して同じくらいに少ない(どうみても子供の分の自転車の置場は最初からない)とか、平置き区画が存在しないなどの場合、「駐輪場の設置台数は知っていてこのマンションを買ったでしょ?!」であんまりケアしないという立場ももちろんありです。私も最初「知らんがな!」
・・・うちは原始規約で、そもそもマンションにおける自転車の大きさには規約的制限がありました。子供用の椅子とかをとりつけると100%大きさを超過するわけですから、違反した車両は規約違反だで取り締まるって手もないではありません。

しかし、駐輪場は生活密着系の話題。特に、規約とか見ているとも思えない、子連れママ層は経験的には、自分の子供をのっける自転車の置場は存在していて当たり前と考えるわけで、ママチャリ全体を規約違反者発見!で取り締まっても反感を買うだけで、生活密着系のものを放置すると、理事会の支持率が女性が主に投票している紙の総会書面で確保できない。なんとかするしかないかなとなりがちですね。

また、安価な外廊下のマンションで、うちのようにポーチもあるとなると、場所がなければ自転車をエレベータにのっけて館内に持ち込むようになります。自転車をEVに載せるときによくぶつけられて扉が傷だらけにとか、これはこれで放置しておくとスラム化しそうにも思えるわけです。

下段だけ圧倒的に不足するのは一時的

ファミリーマンションは入居から暫くは人口がどんどん増えます。うちで500戸くらいですが、新築から2年で生まれてきた子供が~100人。毎週1人増える。

この子供たちの親は、ベビーカーを卒業したら、次は子供用のおおきな椅子やら、巨大な買い物かごをつけた自転車に乗っけてお買い物に移動となるので、”築浅のある短い期間だけ”、巨大な椅子のついた自転車がマンション内に溢れます。

逆に初回の大規模修繕の時期にはもうその需要は完全にピークアウトしています。修繕計画だと12年以上経過してからなんかすることになっているからでそこまで待つというのは大抵うまくいかない。築浅すぐに解決に乗り出していくか、放置しておくかの2択で10年待ってからなにかするのは多分意味がありません。

子供がみな自分で上段にのっけられるくらいになれば、上段も使いますから、邪魔だからで撤去してしまっても今度はそれを必要になるまで置いておく場所もありません。修繕計画での更新時期を待って、そこでなにか対策しようというのはあまりうまくいかないでしょう。

私のマンションでは、現在上段・下段・平置きともにかなり10年で増えた自転車を全て収容できるようにしてきていて、これはここ10年で以下の対策を全て実施してきたせいです。理事会にかなりの力量が必要で、人的リソースも割かれますから、駐輪場問題を解決できる理事会はそう多くはありません。

以下は全て私も実施したことです。

解決策1:上段下段に価格のメリハリをつける・捨ててもらう

上段が余って、下段だけ足りないというのを、普通に解決しようとしたら、資本主義的原理によるしか方法がありません。もしも下段が1月1000円で、上段は0円なら、どうしても非力な女性では上にのっけられない電動式などを除くかなりの数の自転車を上段の契約に誘導できる筈です。上だけ空いているなら、まずすべきは下段の値上げなのは明らかです。

実際に多くのマンションでの初期設定で、上段100円。下段200円など安価で、かつ上下段に値段の差がありません。下段が一杯ならこの値段なら”権利は確保しておこう”かなであまり使わなくなってもそのまんまおいておいて、今必要としている人に回ってきません。初期設定がよくないなら替えればいいだけです。

共用施設は、特に不足気味であればどんどん値上げしていくものだと思います。うちは上段100円、下段300円、平置きは500円とした上で、通常ラック式に収容困難な”サイズオーバー”の自転車は”下段では契約禁止”な一方で、”平置き”は”サイズオーバーしている車両の専用スペース”とすることで解決しています。

ある程度の利用料金に料金を上げれば、「自転車置場に投資するお金」が生まれます。住民はきちんと収容できるほうには拘りますが、高くて停められないという値段ではないのでうちでは月500円でも2年一回の平置き駐輪場の入れ替えに倍率がつく人気区画のままでした。

さらに一定の料金にした上で。定期的に”自転車をただで捨てられます”というサービスを実施すると、使わなくなった自転車の廃棄・解約を促せます。私のマンションでもごく最近50-60台ほどを廃棄してもらえて、入れ替えを除いて40-50台の区画が解約されました。結果として平置きだけはほぼ一杯ですが、上下段には空きが今でもあります。

解決策2:駐輪場の増設

新しい駐輪場のスペースが確保できれば、より効果は直接的です。

マンションをくまなく見て歩くとどこかに空いているスペースはみつかるものです。うちの場合は、もともと1戸1台の巨大な自走式駐車場があって、そんなに自動車を停めるはずもないので、特に値段が高めで出し入れが容易ではない地下の駐車場の区画の契約率が低めで、スペースが空いていました。(今は空いてない;近隣のマンションの車がなぜかうちの駐車場に契約して停まっているせい)

一方で、駐輪場の隣にバイク置場が60台ほどあったのが建物の中。エンジンをかけたまま入ってきて煙いとか、ほかには事実上小型のバイク専門のスペースなのにこれまたサイズを超えたバイクばかり停まっている(契約を受けていた管理会社もどうなのと思う)とかの問題があったので、

①地下駐車場の車にどいてもらって、23区画駐車場を減らす
②そこに盗難防止のパイプをうって防犯カメラを増設した上で、70-80台分のバイク置場として、駐輪場脇の元のバイク置場のバイクを全数移設する
③あいたスペースに120台の平置きの駐輪場区画を新設して、そこを”ラック式下段には規約違反で設置できない”通常なら違反になる自転車の専用の契約区画として、500円を高い利用料・2年ごとの抽選入れ替えを課す

として、駐輪場の設置数を全戸の200%から225%にアップしました。簡単な計算で判りますが120×0.6万円で年70万円分の満車の区画ができるので、①―③に必要な線の引き直しなどの工事費用は3-4年で回収できています。

バイクは50cm長いものまで、自転車は巨大な子供椅子や買い物かごつきと、もともと”規約違反”だったものを両方一気に解決可能だと訴えてそれなりにバイク利用者からの反対も多かったですが、なんとか連続した特別決議の嵐を通すことができました。無数の規約違反者を一気に救済したのですが、あんまり感謝はされなかったですね。

特に120台のママチャリ平置きの初回抽選会では、落選して気色ばむママたちに、はるぶー氏が取り囲まれて、落選したぞ! どうしてくれるんだ!!とかクレームを受けるシーンも。もともと規約違反していたわけでしょう?とか、籤運が悪いのを私のせいにされても・・・とか反撃しても。うちの子供をどうやって連れ出せというんじゃ!とかでぼっこぼこ。それ以来一般住民と会う際には、絶対に理事会の側の人数のほうが多い状況でしか会わないようにしています。

解決策3:共用のレンタサイクルの導入

自転車は、実際には利用頻度が低いので、いつでもあいていて利用可能なレンタル自転車がマンション内に確保可能なら、例えば電動のママチャリは買って自分でもっている理由がありません。 2でてきた平置きの駐輪場スペースに”子供椅子・買い物かご”つきを中心とした電動自転車を今では15台ほど導入していて、最初の3時間100円、そのあと1時間100円で貸しています。 同じ自転車を自分で買って止めたら、月500円ですから。”いつでも空いていて借りられる”なら自転車の所有をやめて以降してくれる効果はあります。電動自転車は買えば10万円コースですし、毎週2回程度のお買い物とかなら、レンタルしたほうが有利な設定にしました。

年間にのべで4000回ほどの利用があり、特に週末は同じ自転車が2回転するくらいの盛況ですが、全部出ていて貸し出しお断りは滅多におきません。(起きないとこまで自転車を増やした)契約自転車の平均的な利用率と比較して、少なく見て50台、多分100台近くの”サイズオーバー”のママチャリの増殖を抑えてきた効果があるかなと。
今は12期ですがママチャリはすでに減少しはじめていて、問題の起こる時期は耐えきりました。直近では平置き駐輪場も無抽選で希望者全員に割り当て。できるだけ元気のい若い男の人は上段つかってねキャンペーンで、この間ラック式上段は逆に値下げを実施しました。

問題は3時間100円ではなかなか、電動自転車の費用は回収できないこと。~10万円の電動自転車を1回100円で回収するには、本体だけで1000回貸さないといけないので。バッテリーなどの消耗品交換や、自転車そのもののメンテ(15台まとめて近隣の自転車やさんに面倒を見てもらいなど)を考えるとどうしても初乗りを150円程度はとらないと赤字ですが、政策的な支出ということで、赤字ですが耐えてます。

よくある、FTSなど、宅配ロッカーからバッテリーをとりだす方式は、システムの導入費用が1台あたりで電動自転車の導入費用を超えてしまうので、やってはならなくて、バッテリーは管理事務室でずらっと充電していて、管理事務室で借りだす形ですね。宅配ロッカーからバッテリーを取り出す設定だけは大赤字になるか誰も使ってきれないかになるので避けたほうはいいです。

電動でない普通の自転車の貸し出しサービスも考慮されましたが、わざわざ普通の自転車を捨ててまで移行したいという人がアンケートでは皆無でなしになってます。

無限に苦労しても赤字は赤字

じわじわ手を加えながら、これらの施策は継続的に”共用施設委員会”が進めてきたものですが、手間はかかりますし、結果としては、レンタル電動自転車は今でも赤字です。
せめて初乗りの時間を2時間程度に減らしておけばよかったなと思いますが、料金設定のあるものを、利用状況で後から値下げするのは容易でも、値上げは至難。特に無料のものを有料にするのは不可能に近いですね。

目の前の問題を解決するためにでも最初無償でなにかのサービスを提供とか、原価割れとかはやっちゃいけないね・・・を私は学んだのでした。

参考になれば幸いです。
あと2時間で書きなぐったので、乱文乱筆 誤字脱字衍字お赦しを。



写真は、”ハルブー”氏が最近さくら事務所のYouTubeのビデオに出た時の雄姿?です。のらえもんに変なTシャツを買えとか命じられたので買いました。買ったら着ないとで着てるわけですが、体形が・・・

ブログ回答待ちの質問たち

11月臨時総会の予定が押していて2月に。逃避しながらぼちぼちご指名質問には答えていきますが、単独指名でも長期待ちのものが多くてごめんなさい。

理事会からみた”均等割り移行”の困難って話から、最近盛り上がってきている”マンション評価”の話を暫くは書いていこうかと思います(単に書きやすいから)

以下ブログまち:
ー 積立金の段階積立→均等割りへの意向にお薦めのアプローチは?
ー マンションのスケールメリットって棟別? 戸数別?
- 総会で追認に次ぐ追認ってあり?
ー 総会で”事後承諾”を繰り返す理事会って?
ー サッシの窓はなぜ共用部なの?
- マンション匿名掲示板に書き込みをしたら理事会から投函が?
- マンション共用部保険の前倒し解約&切替えに総会は必要?

なお、私のお返事は、
ー私のみを指名した、マンション管理ネタ(それ以外大抵他に適任者がいます)
ー具体的な理事会側のお悩み(理事長のクビの飛ばし方は?には非対応)
ーそのうち、私の気の向いたもの
の全てに合致した場合に書きます。

!! 重要 !!
 本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。

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ABOUTこの記事をかいた人

マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。多いはず!! それなのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。世の中に多い管理士系ブログとは一味違う、理事会側から見たマンションの運営を中心テーマに書いていこうと思ってます。

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