第253回 「人気の街・人気マンションの共通点」

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このブログは10日おき(5、15、25)の更新です。

このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論を展開しております。

前回)に続いて、お送りするシリーズ「マンション選びで気を付けたいこと」の第3回です。

 

人気の街、住みたい街、あこがれの街など、表現は様々ですが、人気の街のマンションは販売価格も高いものですが、売却するときも高く売れるので、そのような人気エリアのマンションを買っておけば、いずれの日か、自宅マンションを売って大きな金額を手にすることができるものです。

 

人気の街は、長く人気を保ち続けるものです。人気のある街とは、マンション価格が高い街と同義語なのかもしれません。

 

日経新聞によれば、「住みたい街ランキング」の上位にランクされる街の共通点を

①お洒落な街、

②再開発が行われている街、

③郊外の中核都市、

④穴場の街の4種に分類していました。

 

筆者は、「住みたい街とは価格の高い街のことである」と考えます。価格とは、家賃であり、販売価格のことです。人気のある街の家賃は高いものですし、マンションの販売価格も高いのが常識です。

 

高いと知っていても、その街に住みたいと考える人が多い街の共通点は、交通アクセスが良い、街並みがお洒落できれい、美味しい飲食店が多数あって飽きない、センスの良いショップが多数ある、住んで飽きが来ない等々ですが、「恰好が良い街・誇りが持てる街」とも言えるでしょう。

 

今日は、金銭では代え難い「住所の価値」、さらに「価値あるマンションの条件」について述べることにします。

 

価格が高いのは人気が高いことの裏返し

私たちは、品物を物色するとき、安くて良い物を求めるのが常です。

食べ物なら安くておいしい物、服飾品なら安くて品質や格好の良い物というわけです。しかし、安さを求めても手に入らないものもあります。

 

味の割に安い食品、料理、レストランのメニューなどはあるようですし、値段の割に格好の良い服飾品などはあるようですが、貴金属や宝飾品のような分野では、高級品はそれなりの値段がついていますし、セール品などとしては絶対出て来ない品もあるようです。

 

マンションのような高額品も、安売りはしないのが普通です。単純比較では高いマンション、安値のマンションとありますが、安いのは安い理由があるのですし、高いマンションは高いなりの理由があるものです。

 

どんな商品でも仕入れを誤れば、割高になったり、割安になったりするものです。マンションも、用地を高値で仕入れてしまえば、どう努力しても安値での販売はできません。外国に行って安値仕入れをして来るようなことはできないのがマンションの土地であり、建築費だからです。

 

マンションの原価は、土地と建物です。土地仕入れは競争が激しく、安く好立地でまとまった大きさの土地を仕入れるのは至難の業です。激しい競争の結果高値を付けた企業に渡るのです。

 

建築費もゼネコンに仕事がなく、開店休業状態にでもならない限り目立って安くなることはありません。最近は、災害復旧工事が全国各地にあってゼネコン業界は繁忙を極めています。また、景気浮揚策として官公庁から発注される公共工事も少なくないのです。

 

リニア新幹線の関連工事や、東京では山手線の新駅や地下鉄の虎ノ門新駅といった工事もありました。そのうち、日本橋の上を通っている首都高速道路の地下化工事も始まるようです。

 

ゼネコンは、相変わらず繁忙を極めるのでしょう。コロナ問題で、発注のスピードは緩むかもしれませんが、それによって工事費が下がる気配はまだないようです。

 

建築費は、東京でも神奈川でも、千葉でも大差はありませんから、郊外マンションの価格が下がるという見通しはないのです。マンションの2大原価である土地代と建築費のうち、比重の大きい建築費が下らなければ地価の安い郊外マンションでも価格が下がる見通しは立てにくいと言えます。

 

東京都心などでは、土地代も建築費も高いままで推移するでしょうから、横ばいがせいぜいと考えます。

 

高値のマンションが売れるのは、高値に手が届く買い手がいるからです。その数は、郊外より都心に偏在しています。都心・準都心のマンションは高いですが、それでも買える階層も分厚く存在するというわけです。

 

都心マンションが高くなり過ぎて購入できる人は大きく減れば、売り出したマンションはどれも売れずにマンションデベロッパーは経営不振に陥り、やがて都区部でのマンション事業から撤退することとなりましょう。

しかし、今のところは、売れずに困っている事例が少なくないものの、経営危機に陥ったという話は聞こえて来ません。

 

多少時間はかかっても、買い手が現れ、ほどなく完売にいたるでしょう。そして、今日も新たなプロジェクトが発表され、ほどなく販売が開始されることを知らされます。

 

人気のある街は都心のビジネス街に一直線

多少時間はかかっても、マンションが売れる地域はどこかと注目していると、今も昔も変わらない法則に気付きます。

 

それは、東京都心のビジネス街に一直線でつながる街にあるマンションです。無論、都心の高級住宅地などのマンションも同様です。

 

ご承知のように、東京都心のビジネス街は丸の内や虎ノ門、霞が関といった誰もが知るオフィス街、副都心と言われる新宿駅の西口エリアなどのほか、近年変貌を遂げた大崎エリアなども加わるでしょうか。

 

これらのビジネス街だけでなく、東京都心には無数の事業所が集積しています。その職場に通うビジネスマン、ビジネスウーマンはできることなら職住近接を望んでいます。

 

都心・準都心のマンションは高値ですが、夫婦共稼ぎなら手が届いてしまうのです。男女雇用機会均等法とやらが、男女の賃金格差を縮めました。その二人が協力すれば、都心・準都心の高いマンションにも手が届きます。

かくして、高値の都心・準都心マンションでも買い手が現れるので、作り手もビジネスが成り立つというわけです。

 

人気となる街は飽きが来ない街

都心・準都心とあいまいな表現をお許しいただきますが、その都心・準都心にも人気のある街と人気度で低い街があります。

最近、注目を集めているらしい街と「鳴かず飛ばず」の街があります。また、庶民には憧れの街であり続けている街や「忘れ去られているかのような街」もあります。

 

具体的に書けない恨みはあるのですが、3000万人も集中する首都圏では、街の数も無数にあります。どこの街がいいかと問われても一瞬戸惑うほどです。

ともあれ、「住めば都」とも言われるように、何らかの縁で一度落ち着いてしまった街には抵抗は少なく、マンションを買うならこの辺りでという声もときどき耳にします。

 

反対に、全く別の街に住み替えようとする人は、子どもの学校の関係や転勤・転職などもあるので、現住所が不都合なのです。

 

ともあれ、住所を変えるのは「仕事の関係」や「子供の学校の関係」です。筆者も東京と横浜、川崎、一時は関西エリアで数回居住地を変えた経験を持っていますが、その事由は大半が仕事と子供の学校問題でした。

 

その過程を思い起こすと、どの街も東京都心から見れば西と南の方向でしたが、その過程では「好きになれなかった街」もありました。長く住んでいたいと買った都心のマンションも、親の介護のために住み続けることは叶いませんでした。

 

最も長く住んだ東京のマンションも、10年ちょっとでした。転居のたびに自宅マンションを売却した経験を持ちますが、タイミングがよく高値が付いたマンションと、損をして手放したマンションもありました。

 

人気のある街には有名人も多数住んでいる

ある都区内のマンションに住んでいたころ、家に帰ると「今日、〇○さんに会ったわ」と嬉しそうに妻が語りました。そうか、この街にはそんな人も住んでいるのかと芸能人には興味のない筆者も親近感を覚えたものでした。

 

いわゆる大物女優さんというわけではないが、知る人は多いのだろうなと思ったものでした。別の日には、「サッカー選手の〇〇君」を見たわなどとミーハーのごとく報告する妻に呆れたものでしたが、「ここいらは有名人も少しはいるのだな」と悪い気はしなかったことを覚えています。

 

そう言えば、知人が人気歌手が住むマンションを買ったらしいと聞き、「有名人に出会うことはあるか」と尋ねると、「まだ会ったことはない」と言いつつも、有名な歌手がご近所さんであることを喜んでいる様子でした。

 

不動産会社に勤める知人も、都内のマンションに買い手さんをご案内していると偶に有名人に出会いますよと話の接ぎ穂によく持ち出すのです。彼は、中央区のタワーマンションを多数担当しているのです。

 

人気マンションは駅に近い

人気のあるマンションは例外なく「駅近」です。その中でも、駅直結マンションは人気が高いものです。

駅に近いと、何かとやかましいものですが、その欠点も駅近の利便が覆い隠してしまうのです。

 

都心の駅直結マンションなどとなれば、例外なくタワー型の大規模マンションなので、様々な付加価値を備えていますから、駅直結の利便性と重なって高い評価を受けるものです。

 

駅直結のマンションはさすがに少ないものの、「信号待ちをしたりしながら、徒歩4分・5分の立地ならどうでしょうか?」こう尋ねられたら、「例外もあるが、大体は差別化が明確であり、高値を呼ぶものです」と答えます。

 

例外もあります。ここ10年くらいの間に町ぐるみ変貌したような開発が進んだ駅では、どのマンションも駅近なので、駅近というだけでは差別化にならないものです。このようなケースは、建物の差が必須となります。

 

人気のある街に育てば、極端な話がその中のマンションはどれも高値を呼ぶものです。とはいえ、少しでも高値を期待するなら、エリア一番、二番といった物件が望ましいのです。

 

人気マンションは大規模である

街一番のマンションを望むとしたら、素人目にもそれと分かる外観が必須条件です。すなわち、スケール感です。戸数の多さや高さです。

威風堂々の外形を持ち、近隣マンション等を睥睨(へいげい)するかのようなマンションが良いのです。

 

高さだけでは勝てない地域もあります。似たようなマンションがずらりと並ぶ地域がありますが、そんな街並みにあって目立つためには、頭が飛び出しているとか、敷地にゆとりがあって、そのマンションだけ緑地・空地がたっぷりあることなどの「差別感」が必須です。

 

 

高過ぎる新築には手を出さないのがコツ

最も大事なことは価格です。どんなに価値あるマンションだよと売主が力説しても、買い手に通用するかは別問題です。異常なほど高くなってしまった新築マンションですが、原価割れの価格は設定できません。高いが頑張って売ろうと売主・デベロッパーは考えます。

 

売るためには様々な知恵を用います。しかしながら、世界に二つとない不動産も、近隣にライバルマンションがあれば、どうしても比較され、高いか安いかが明白です。そこで、高い方のマンションの売主業者は様々な手を使って販売促進を図ろうとします。しかし、その手の内は見え見えです。

 

比較対象にされた安い方の物件も、実は安くないのが昨今の状況です。つまり、どちらも高い・割高というケースが多いのです。そんな場合は、どちらにも手を出さないに限るのです。

 

新築マンションは、今はどれも高過ぎると言わざるを得ません。用地費が高い、建築費も高い。だから分譲価格は高いのだ。高いけど買いたい人、買える人はある。そう信じて着工した。期待したより買い手は集まらないが、それでも何とか少しずつ売れている・・・分譲主は、こう言って憚らないのです。

 

つまり、あくまで強気というわけです。ライバル社、ライバル物件ともに高いのであって、わが社だけが高く売りつけようとしているのではありません、

用地費が高騰し、建築費も高いので、どうしても高値になってしまうのです。・・・マンションデベロッパーは、こう言って憚らないのです。仕方なく、高値と知りながら買ってしまう人もあります。

 

高過ぎると言われようが、俺は買いたいのだ。無論、資金も問題ない。高いと思うが欲しいのだ。割高かもしれないが買ってそに住みたい。今の買い手はこう叫んでいるかのようです。

 

新築並みに高い中古がいい

「新築が高いと言うが、中古マンションだって高い」・・・このように語るご相談者にお会いすることが度々あります。「中古なのに・・・」と言う人もありました。

 

このような感想を持つのはなぜなのかを考えてみると、「中古は安いのが当然なのに、意外に高いものだね」という別の方の感想が当てはまりそうです。筆者は言います。「30年を超えていても、新築並みに高い中古マンションがあるのをご存知ですか」と。

 

中古マンションの価格の成り立ちを説明するとき、対比効果を狙って筆者がよく使うのが「広尾ガーデンヒルズ」です。ご存知の読者も多いはずなので、ここでは一言だけにしますが、詳細を知りたい人は「ウィキペディア」をご覧下さい。

 

広尾ガーデンヒルズは、1987年に全体が竣工していますから、築33年です早い棟では36年というのもあるようです。全15棟・合計1,181戸の億ション団地と言っておきますが、物件名の通り、渋谷区広尾の小高い丘の上に建てられました。今では、多くの人が認める「ヴィンテージマンション」とされます。

 

驚くのは、その中古取引の価格です。直近の売出し情報を見ると、93.38㎡が1億5800ま万円(坪単価@558万円)、88.98㎡で1億6300万円(坪単価@604万円)といったものが見られます。この単価は、近隣の新築タワーマンション「シティタワー恵比寿」の平均単価@690万円に迫る高さです。

 

このような例は稀有ですが、他の区に目を転じても「広尾ガーデンヒルズ」ほどではないものの、築10年余で新築に並ぶ高値のマンションはいくつか存在します。

 

マンションは築年数を無視はできませんが、優先されるのは立地条件です。同エリアでも、そこだけが別格の街並みや環境などであること、建物の条件では「スケール」や「デザイン性」、「敷地内公園を含む外構」といったものが挙げられます。

 

少なくとも、小型のペンシルマンションでは高値は付きませんし、駅から遠いマンションや郊外マンションでは例外なく安値です。

 

郊外都市や準都心エリアで探すときは、新築並みに高値のマンションは少ないものの、安い中古を探すのではなく、高値の中古を探すようにした方が価値ある物件に遭遇する確率が高いものです。

 

再開発に期待はしない方が良い

だれでも、街が改造されて綺麗になり、商業施設が新設されて便利になれば将来、高く売れるのではないかと期待するものです。しかしながら、何年か後に中古市場で売られている価格を調べてみると、思惑外れになっている例が多いのも事実です。

 

なぜ期待が裏切られてしまうのでしょうか?具体例をここで挙げるわけに行きませんが、分譲時の広告や販売担当者の説明が期待度を高くしたのです。私たちの目や耳は「錯覚を起こすクセ」を持っています。そこに宣伝担当や販売担当者は付けこんで来ます。

 

私たちは、テレビや新聞、インターネットなどの宣伝にいつも踊らされています。消費財なら、買って使ってみてダメと気付いても怒りをぶつけることはしません。買ってみた。良かった。おいしかった。などと感じることもあるので、その反対もあることを知っています。

買ってみて気に入らないとしても、返品は許されないのが普通なのです。

 

マンションも「買ってみたが、気に入らないから返品する」というわけには行きません。

無論、高額商品ですから、買い手を保護する法的制度が講じられています。

消費財と異なり、支払いが即金ではなく、手付金、中換金、残代金などと分割になるのが普通なので、残代金を支払い、品物(物件)を受け取る前なら解約は可能です。その代わり、支払い済みの手付金等を放棄する必要があります。

 

再開発によって街がきれいになり便利になるので、マンションの将来価値は高くなるでしょう。そう語って買い手に期待をさせ、販売に成功したが、何年か経過し、売却の必要が生じた買い手が売り出して見たところ、その価格は期待外れだったーーこのような実例は枚挙にいとまがありません。

 

再開発によって街並みがきれいになっても、利便性が増しても、価格押し上げ効果は期待したほどではなかったというケースが実は多いのです。同駅圏のマンションと比較すれば、幾分かは高値で買ってくれる物件と言えても、思ったほどではなかったと落胆する人もあります。

 

そして、こう嘆きます。「地域の別のマンションよりは高く売れたとはいえ、そもそも分譲価格が高かったので、購入価格との差異を見たら大したことはなかった」と。

 

このようなケースは「再開発=街の価値が上がる=マンションの価値も上がる=高く転売できる」という期待できるものの、期待したほどのレベルではないことを指しています。結局、購入価格が高過ぎたため、地域相場と比較すると高値で売れても、売却利益は殆どなかったという実例は多数あるのです。

 

筆者はよく次のように言います。「再開発マンションは未来の先取り価格である場合が多いので、慎重に検討した方がよい。高過ぎるか否かの見極めがポイントです」と。

 

 

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。次は10日後の予定です

 

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