第253回「今は様子見した方がいいのか?」にお答えして

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このブログは10日おき(5、15、25)の更新です。

このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論を展開しております。

最近、お会いする人から決まって耳にする質問が「しばらく様子を見た方がいいのか」や「親が、必ず値は下がるから待った方がいいというのです。どうなんでしょうか?」――こんな質問を多数いただきます。

 

今日は、この場をお借りして筆者の見解を述べようと思います。

 

買い時かどうかの判断方法・・・一般論ですが

日頃から現状の住まいに不満を持っている人が、何かのきっかけでマンションを購入することを考え始めます。そのとき、今が買い時かどうかに悩むことがあるはずです。

低金利、税金の特例、エコポイント付与、いくつも買い時を誘う文句が踊っています。でも、冷静な人は、ちょっと立ち止まって「景気が悪いしなあ。給料減ったら返済していけなくなるなあ」などと考えます。

このような、マンションの買い時に悩んだときの、考え方の整理法をご紹介したいと思います。先ずは、「買い時か否か」についてです。

 

①社会情勢を見る

社会情勢とは、景気動向・経済情勢と言い換えてもよいでしょう。景気が悪い時は、浮揚のために必ずと言ってよいほど住宅の建設や購入を促進する政策が登場します。

今は、住宅ローンを利用する人に税額控除をしてくれますし、親から頭金の贈与を受ける人も贈与税が大幅に安くなる制度などです。また、2010年に登場したのが「エコポイント」です。

一番大きいのはローン金利です。毎月の負担は驚くほど軽いものになっています。

これらは皆、考えるまでもなくお得な制度で、思わず「買うなら今だ」と乗ってしまいそうです。

 

②マンション市場を見る

次にマンション市場がどうなっているかを見ることが大切です。

完売に継ぐ完売と好調なときは、欲しい商品(住戸)が抽選になったりして手に入らず、本意でないものを買ってしまうことがあります。そういうときは、業者も強気なので値引きや物品サービスの相談を一切受け付けません。

買い手は、業者の言いなりの条件で買うしかありません。

価格が上昇傾向にあるときも要注意です。まごまごしていると高くなってしまった物件を買うはめになるかもしれません。

しかし、慌てて契約したところ、その後しばらくして同じマンションの売れ残り分が値下げを始め、悔しい思いをすることもあります。値下げを知って、文句を言いに行ったとしても後の祭りです。裁判しても勝てません。

供給状況を見ておくことも大事です。品数が豊富なときは見つけやすく、品数が少ないときは良い物を見つけることができないため、たまたま気に入った物件に巡り会ったとき、慌てて決めてしまうことになりがちです。それで後悔する人も多いので、市場に踊らされない冷静さが必要です。

こうした市況は、どうやって知ることができるかですが、「不動産経済研究所」という専門の調査機関が毎月定期的にデータを公表していますから、インターネットで調べてみるとよいでしょう。ただし、新築マンションだけです。

 

③景気動向とローン返済能力を考える

好景気のときは収入が増える期待が膨らみ、つい多額なローンを借りてしまう傾向が見られます。反対に、景気が悪いと、勤務先の将来、ひいては自分の将来にも漠然とした不安な気持ちが起こります。

 

景気が回復すれば、経済的不安が小さくなるのでしょうが、それもいっときのことです。最近20年は、小さな景気、不景気を繰り返していますが、どちらかと言えばずっと悪い状態が続いているとも言えます。

今後も楽観的な状態はなかなか来ないかもしれません。ということは、極端な経済変動がない限り、あまり気にしないでもよいと言うこともできます。

 

その代わり、心配がある今は無理なローンを組まないでしょうから、先へ行って景気が良くなり収入が増えたら、月々のローン返済の負担感はとても軽いものになるでしょう。

バブル期に背伸びして高額な買い物をした親世代が、その後苦労したことと真反対の状態になると言えます。不景気な時の慎重な買い物は、先々も安心。このように言うこともできそうです。

 

この続きは後半で。

 

④ライフプランとすり合わせしてみる

「マイホームは、どうせ買うなら早いに越したことはない」や「子供ができたら買えなくなるから、共稼ぎしている間に買ってしまおう」という考え方もありますが、「子供をつくるのが先だ」というのもあるでしょう。

また、「転勤が多いから、定年まで社宅住まいで割り切り、定年後に現金で購入する」という考え方もあります。会社を辞めて起業するとき、直ぐにはローンが組めなくなるから在職中に買ってしまおうと勇気ある決断をする人もあります。

これらは、どれも人生設計と絡めたマイホーム計画と言えます。

どれが正しいかは難しいところです。そうかといって、何も考えずに行き当たりばったりの思い付きや衝動買いをするのも、いかがなものか。そのような疑問も起きます。

 

⑤偶然の出会いがマンション購入につながることも

ところで、モデルルームを見学に行く人にはどのような動機があるのでしょうか。

結婚や転勤などの事情がある人も中にはありますが、ほとんどの人が今スグに買わなければならないという事情を抱えているわけではないでしょう。でも、急いでいないと言いながらマンションを買ったりします。

 

「家賃が勿体ないから」とか、「現在の住まいが手狭なので」、「いつかはマイホームを持ちたいと思っているから」などと、やや漠然とした動機や背景があって行動を開始するのが普通です。きっかけは、「近くにマンションができたから」、「友人から勧められて」、「転居したお隣さんに刺激を受けて」といったものです。

これらが、衝動買いに繋がったという例は少なくありません。

 

これは、夫婦の出会いに似ているとは言えないでしょうか。たまたま縁があって結婚したというのと同じで、「たまたまの、縁があってマイホームを購入した」というケースが多いのです。

 

⑥買いたい時が買い時

私たちの周囲を見てみますと、快適なマンションライフを手にしている人たちの共通点は、いち早く購入しているという点です。既にローンを完済し、日々ゆとりある暮らしを送っていたり、終の棲家で優雅な老後を過ごしていたりします。

 

よく、金利が安いから今が買いだとか、価格がまだ下がるから様子見が賢明だとかと、したり顔で語る人、しばしば親兄弟や似非専門家を見かけますが、仮に的を射ているとしても、人生の中では一瞬のことに過ぎません。

 

金利の動きは誰にも読めません。毎月の返済額を減らそうと、これから時間をかけて頭金を増やしても、いざ借りるときに金利が上がっていたら、返済額が減るどころか増えてしまう可能性もあります。

今は低金利が続いているから、今後は金利が下がる余地よりも、上がる余地の方が大きいかもしれません。でも、ずっと横ばいという可能性だってあります。結局、欲しいと思える物件と出会って、余裕をもって返していける資金計画が立てられるなら、そのときが買い時とも言えます。

 

価格の変動でも同じことです。金利よりは読みやすいですが、それでも、予想は絶対ではありません。

 

金利にせよ、価格にせよ、その動向に一喜一憂しながらマイホームの買い時を探すという考え方は、本末転倒と言って過言ではありません。

 

ですから、買い時はいつかと考えるのではなく、「買いたいと思ったときが買い時」と考える方が良いのだと思います。

 

景気が悪いときの判断方法

バブル崩壊から30年近くも経つのに、不景気が随分長いこと続いています。と言っても、前年比でGDPが伸びている年もあるのです。しかし、伸び率は小さく、実感が湧いてこない人が多いのは確かです。

 

そんな中でも、マイホーム購入に踏み切る人が大勢います。反対に、踏み切れない人、全く考えられない人もいます。

マイホーム購入を検討中だけれども先行き不安が消えないという人に、購入するかしないかの判断ポイントをご紹介しましょう。

 

①「悲観の錯誤」に陥っていませんか?

景気、不景気は繰り返すもので、今は悪くてもいずれ良くなるでしょうし、逆に景気の良い状態も永遠には続かないのです。

 

あのバブル時代、国民の大半は、「永遠に好景気が持続すると錯覚した」のです。経済学の本には、「楽観の錯誤」という言葉が出てきますが、正にそれをそのまま日本人は体現してしまいました。

 

しかし、現在の状態はどうでしょうか?「景気がいいのは、隣国の中国や東南アジア諸国ばかり。日本は、高度成長が終わり、もはや昔のような好景気に沸くことはない。円高の影響で、日本成長の生命線だった製造業までが、海外に移転して行きました。景気浮揚の政策を講じたくても、財政赤字が巨額にのぼり、何もできない」。このような見方が一般的ではないでしょうか?

 

少子高齢化は、いびつな人口構造をもたらし、医療費が増え、年金が減る。若者は内向き志向で、グローバル化に遅れ、外国人が日本企業に入りこむ。賃金は下がり、物価も下がる。中小企業は利益が出ないから、ますます人件費抑制の方向に走る。

 

こうした現象は、すべてネガティブなもの。明るいニュースはあまりありません。日本は今、バブル期の反対、「悲観の錯誤」に陥ってしまいました。

 

②「暮らしを豊かにしたい」と思うのが人間。豊かさを取りに行こう

人間は、いつでも幸福になることを望んでいます。幸福は、精神的満足を意味するのでしょうが、精神的満足は、物質的な欲求と密接な関係があるとも言えます。

住まいに関して言えば、広くて日当たりがよく、使い勝手のよい設備が付いていて、便利な場所にある。それが、賃貸なら低家賃で住め、マイホームなら月々のローン返済などが少なければ、家族はより幸福を感じることでしょう。

 

③先が見えないから無理はしないでおこう

不景気な時は、購入を決断したとしても、きっと無理な買い物はしないはずです。不景気なときの住宅購入は、何年か先に景気が良くなって収入が増えたら、月々のローン返済の負担感は軽いものになることでしょう。

不景気な時の慎重な買い物は、先々も安心と言えます。

 

④将来を予測するのは難しいのだから、考え過ぎは意味がない

さまざまな考え方がありますが、先のことは分かりませんから、心配し出したらキリがないことになります。

そこで、「まあ、何とかなるさ」と考えている人も多いですし、「家賃を払うのもローンを払うのも同じだから」という理由で決断している人もあります。

 

⑤でも、もし万一が起きたら?

安全運転のつもりでも、何が起きるか分からないのが世の中。いやじんせいです。万一、住宅ローンが払えないような事態になったらどうしましょう?

最悪の場合は賃貸に出し、自分は安い借家を探して移転すればいいのです。

但し、賃料で住宅ローンと管理費を賄うことができるかどうかがキーポイントです。購入しようとしているマイホームを「賃貸に出したらいくらになるか」を調べてから判断することを忘ない方がいいでしょおう。

 

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は三井健太のマンション相談室までお気軽にどうぞ。

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