ずーっとブログはお休み。自分の管理組合とか、理事長の会とかで結構忙しくて、ブログ書く暇なし。そろそろ、スムログから除名されそう。でTwitter なんかでは好評なこのネタでだらだらと書いていこうと。
具体的なポイントとかうちの場合とかのお話の前に初回は
「そもそも新築マンションの専有部に有償の内覧会検査って必要?」
という疑問から。
結論からいえば、保険みたいなものかなと。頼むのは自由だが必須ではない。
そもそも専有部は殆どハリボテだし?・・・
うちのマンションの高層棟は構造が純ラーメン構造。壁はALCだったり、お隣との間は全部乾式壁だったりして壁は全部抜き取っても構造的にはなんの問題もなく立っていることになる。マンションで、マスコミなどでド派手に話題になる瑕疵問題の殆どが共用部分。私の家の内覧会検査にアテンドしてくれた、施工者の現場担当者の方(Sさんとしておく)は
Sさん;「所詮は専有部など全てハリボテですから・・・」
が口癖だったのですが、少し経験値を積むと確かに「真にシリアスな問題」が「竣工済みの専有部」で内覧会検査で指摘されるのはありがちではない。内覧会ではぶいぶい苛めていた私も段々にSさんに近い意見に代わってきてます。
中古マンションなどで配管などのへたり具合が心配という場合には、専有部の内覧検査もありかなとは思うのですが、新築マンションの専有部内覧会ってどうかなぁ・・・
内覧会で立ち会った人がいやうちは100箇所指摘した!とか威張っている中には、単に手垢がついてちょっと汚れてますなんて、メラニンスポンジ(商品名”激落ちくん”)で擦ればとれますよねなんてレベルや、壁紙のクロスジョイントや、フローリングの僅かな汚れとかをせっせと数え上げているパターンが実に多い。
Sさん:「そこ指摘するなら、一生手袋はめてこの扉には触らないで暮らしてよね!」
まぁ気持ちは分からなくもないというか、実は私も今は同感です。
安物のクロス(たいていのマンションは一番廉価版の壁紙)ほど繋ぎ目が目立たないように貼るのは難しいですし、腕のいい職人は今はいくらもいない。繋ぎ目が見えるーとか怒ってもしょうがないしであまり本質的な注文とはいえないでしょう。。
#逆にうちは100箇所以上の指摘になって最後はゴンドラをつらないと直せないものまで直してもらいましたが、壁紙・フローリング・建具の汚れは1箇所も指摘なし。そこだけ気にする人が多いのかこのあたりはもともとかなり完全にできていました。
プロなら重篤な欠陥が容易にみつけるのか?
多くの内覧業者の請求するお値段は5-6万円くらいが相場。素人検査では見逃すようなところを指摘してもらえることもありますから、本体価格の0.1%は安心料としてはありかもしれない。然しいかにプロが検査するといっても、通常立ち入れるのはフローリングなどを貼って部屋が完全に出来上がったあとです。例えば折り返し断熱が適正に施工されているかなんて、工事中に中間検査でもやらせてもらえない限り確認はできません。通常現場への立ち入りは危険だからでこれは拒否されます。
逆にいえば必ず脚立にのっかって、点検口はあけて中は覗き込みますというレベルの内覧業者でなければ頼んでもあまり意味ないことになります。まともに部屋を検査するとどうやっても数時間はかかる。同じ検査者が日に複数戸をこなすことは実際には困難です。さらに実際には大事なのは、指摘した点の是正を売主が拒否した後の交渉のサポートだったりもする。(ここが大事というのは管理組合の扱う共用部の検査も同じ)
内覧業者の中には、やや大げさにレーザー計測機をもちこんで部屋のあちこちで垂直や水平がでているかを確認してくれる会社もありますが・・・・目で見てすぐ分からない傾きで生活上困ることってまず起こらない。
#ビー玉が転がるレベルで遙かに基準よりも厳しいので転がったらダメとかも嘘ですが、例えばビー玉も転がらないならまぁレーザーで測る必要は皆無。
有償の内覧会検査に意味がないとは言いません。どこまでが要求すれば相手が受けてくれるかの線引きは意外に常識とはずれている部分もあります。
ただ、自分の家や、自分のマンション、ほか知人などで10回以上”内覧会オフ”を繰り返してきた私としては、もし次があるなら自分ではもう業者は頼まないだろうな… と思っています。私に新築マンションを売ってくれるデベがまだ残っていればという仮定ですが。(戸建て、中古マンションは当然別。あくまで新築マンションの専有部の話)
本気で検査するなら、徹底的に本気でやってくれて、かつまともな内覧会同行業者を選ぶ必要があります。あんまりこっちが1万円安いからとか「値段の比較」で選ぶのは避けたほうが吉かもしてません。これは組合の共用部サービスでも同じで、大抵の場合”最安値”の会社はろくな検査は…
少なくともまさに自分が検査を頼む相手がどんな資格を持っているかは確認しましょうね。必ずしも建築士・施工技士だったり、インスペクションなどの資格を検査する人全員に課している会社だけではないので。
2年アフターをちゃんと実施するほうが大切かも
実際には、専有部で重要なのは、売主によるアフターサービス補修の指摘期限が2年であるというほうが遙かに覚えておく価値のあることです。入居時には気がついていなくても、2年以内に真に問題点があれば指摘すれば、相手はただで直してくれるわけですからそこで見逃さないことの方がずっと大事です。2年アフターでーすなんて紙が売主から来ていても、「そこで指摘しなければその先ははるかに要求を通すのは困難」という認識のあるオーナーは希少です。売主は『今が指摘すればただで修理を受けられるラストチャンスです!』とは絶対言わないから。
実際には、専有部のほぼ全て、共用部でも外壁タイルなどを含む大半のアフターサービス期間は竣工から2年で指摘の期限が終了します。
しばしば瑕疵担保保証の期限は全体が10年だと錯覚している人がいるのですが、殆どは2年。不具合があれば指摘で直してもらえる”アフターサービス補修”のお願いと、こちらに新築時からの設計・施工の瑕疵があったことを挙証する義務のある瑕疵担保責任の履行要求はシビアさがまるで違う全くの別ものです。
引き渡しから2年が、検査⇒指摘の事実上のデッドラインであるというのは、管理組合にとっても、各々の住戸にとっても共にとても大切なわけです。
うちのマンションでも、気軽にここサインお願いしますと言われて、まだ不具合が残っているのにな・・・で思わず印鑑を押してしまったために、その部屋のアフターは終了認定されていた部屋が4年目くらいで文句を言ってきた例が多数あります。印鑑押した書面にアフター終了の承認と書いてあるわけですから、これは印鑑を押したほうが悪い。
それが専用利用される共用部(バルコニー)だったら、直すお金を払うのは売主から管理組合に移行してしまいます。組合にとっても2年アフターを放置しちゃう人がいると本来ただである筈のものに何年もたってから負担が発生したりするわけで、このパターンなんで今頃になって・・・とか理事会の営繕担当者(うちでは私)が頭を抱えることに。結構不幸です。
理事会をやるようになったきっかけは・・・
もともと私は理事会なんてめんどくさそうなものはやるつもりはなかったのに、内覧会で売主とやりあったら、『ここは専有部だから理事会が立ち上がったらそちらに言ってください!』
とか無責任なことを言われて、
『それでは私が理事長になるにはどうしたらいいのか教えろ!!』
と売り言葉に買い言葉で理事長になるつもりで理事会に立候補。
既に長いのでその経緯はおいおい。
はるぶーがTwitter のアバタ―で持っているのは打診棒です。
定番の土牛(会社名です)製のを何本かもっていて、一本は組合に寄付。
護身用の武器ではなくて、検査のための道具です。内覧会検査で使うと指摘点を割としっかり見つけられるので、私は「マンションを買ったら1家に1」を推奨していてます。割と最近誕生日だったマンションマニア氏にも1本プレゼントされました。このブログに続編はあればそちらで。
<はるぶーの打診棒は正義の心で金色に輝く(かもしれない)>
Twitter では一部の心無い悪徳不動産ブローカーにこのような風説を流布されていますが、はるぶーは単なるか弱い一消費者にすぎませんし、打診棒が黒光りしていたとか、血塗られていたとかな目撃証言は、全てがウソです。
⇒ https://twitter.com/i/moments/783133810581831680
!! 重要 !!
本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。
>護身用の武器ではなくて、検査のための道具です。
後ろからグサは打診棒では防げない?
土牛のかぼちゃで反撃
>打診棒が黒光りしていたとか、血塗られていたとかな目撃証言は
うんうんわかるなぁ
わらわら(*^_^*)
だからぁ・・・普通の土牛の打診棒だといってるのに・・・結構すり減っては来ていますが。(かなり使ったから)
>最後はゴンドラをつらないと
なにそれ?
興味津々
それって専有部?
その後のSさんが心配
やっぱり後ろからグサ
わらわら(*^_^*)
ありゃロボットではありませんが時間切れ
ほんと何とか直しなさい
わらわら(*^_^*)
ゴンドラ吊って専有部は直さないと思いますよ。
はるぶーさん
内覧会編の続き楽しみにしてます!
多分完結まで半年くらいは…いや完結しないかも。前回のはあんまりアクセスありませんでした。ポイントを絞って質問にしてくれればお便り返し書きますけど、内覧会で注意するべきこと10点みたいなお題に対応すると全10回になってしまうので(笑)
急ぎなら、さっさと普通ならさくら事務所、
無限に苦労しても売主ととことんやりあう覚悟があるなら村上健さんを頼みましょう(笑)