マンションは管理を買え!について思うこと

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こんにちは!
ふじふじ太です!

昨今、マンション管理の不透明性や独裁、将来の管理不安に関する記事が目立つようになってきました。

それに伴い、マンションを買う時に管理体制を気にする方も段々と増えてきております。

最近の記事で話題になったのは、通称「渋谷の北朝鮮」秀和幡ヶ谷レジデンスの記事でしたね。
異常ルールで独裁を敷いていたという内容に衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。

通称「渋谷の北朝鮮」…!異常ルールで支配する管理組合を相手に立ち上がった住民たち…!「秀和幡ヶ谷レジデンス」

明らかな異常ルールに対しても民事不介入だったとのことで、管理組合の持つ力は大きいのだと改めて痛感いたしました。

 

 

マンション管理って本当に重要なの?

 

 

さて、私は東京の東湾岸エリアのタワーマンションをよく仲介いたしますが、築年数が10年、15年と経過した中古マンションも増えてきているので、第一回目の大規模修繕工事を終えた、または本格的に検討開始しているマンションも増えております。

この築年数になると、今までの管理の良し悪しが露呈してくるタイミングとも言えます。

ちなみに私も自宅マンションで理事長をやっております。
ちなみにちなみに実績として就任早々に修繕積立金の値上げを提案し承認を得て、将来の修繕積立金上昇を抑制しました。

 

マンション管理が重要か重要でないかと聞かれれば、100%重要です。

資産価値にも直結する事項であり、その点に関しては全く異論ありません。

 

ほぼボランティアにも関わらず、一生住むかもわからない自宅マンションの管理について真剣に考え、負債を将来に残さないように身を削って早々に管理財務の適正化に取り組んでいる方々を多く知っております。

そのような方々の姿勢や取り組みは尊敬に値します。

 

全国のマンションの管理を知っている訳ではないのですが、湾岸タワマンは管理に対して積極的に取り組んでいるマンションが多い印象です。

 

 

先日パークタワー晴海というマンションで相談会&交流会をスポンサーとして参加させて頂きましたが、当マンションは最近管理組合主導で公式HPもリリースしており、マンションを知ってもらうという動きに積極的であり、素晴らしいなと思います。


 


 

 

 

 

マンション管理を比較することは難しい?

 

 

「渋谷の北朝鮮」のように明から様に問題が露呈しているマンションは容易に良し悪しを判断できるのですが、世の中のほとんどのマンションの管理体制の実態はブラックボックスであり、本当の実態(管理組合の姿勢や方針)はなかなかわかりません。

もはやマンションを買う上でのリスクとして理解するしかない状態です。

 

逆にいうと、管理組合が積極的に活動・宣伝しているということがわかるだけで大きな差別化ポイントになる時代とも言えそうです。

 

 

不動産の現場仲介の仕事をしていて非常にもどかしい瞬間が多々あります。

 

購入検討者の立場としては管理体制が良好かどうかを購入前に知りたいと思うのは当然の心理ですが、真の意味で管理体制を比較することは現状難しいと言わざるを得ません。

 

 

特に取引が過熱していてスピード感の早い湾岸エリアでは尚更です。
管理云々を比較しようと資料を集めたり情報収集している内に、海外投資家などにスパッとキャッシュで買われてしまうということも珍しくありません。

 

もっと言うと書類を確認した程度で実態はわからず、本当の管理組合の最新の動きを知るなら理事会に参加するしかないですがそれは無理な話しです。

 

管理を比較することが難しいと感じている理由のひとつが、不動産仲介担当者の意識が管理まで届いていない場合も多いからです。

 

私は湾岸マンションには詳しい方ですが、私でもすべてのタワマンの管理体制の良し悪しの最新状況をキャッチアップできている訳ではありません。

 

売却を預かっている不動産仲介会社に長期修繕計画や議事録がほしいと言っても忙しいのか取得していないのか事前に共有してくれないというケースは結構ありますし、そんなの見てどうするの?的な態度を未だにされます。

あまりしつこく聞くと、売却担当者から「めんどくさい客」として嫌がられ、人気物件を買い逃すということにも繋がるのでなんとも現場仲介の難しいところです。

 

マンション管理会社に連絡をしても守秘義務という大義名分があるため、管理組合の内部のことや管理についての資料・詳細をお話しすることはできません、オーナーに直接確認してくださいという形で返答されます。

駐車場の空き状況すら教えてくれないマンションもあります。

 

 

マンション管理の透明化を図るために、「マンション管理適正評価制度」が2022年4月から導入されているだろうというご意見もあるかと思いますが、現時点ではいまいち機能していないと言わざるを得ません。

 

弊社湾岸マンションアナリティクスで定点観測している湾岸タワマンの中で上記制度に登録をしているマンションは、「シティタワーズ豊洲ザシンボル・勝どきビュータワー・ベイサイドタワー晴・センチュリーパークタワー」の4棟だけです。
46棟の中で4棟だけです。

 

ではその4棟の管理面が安心で、その他のマンションがだめかというと全くそういうことでもありません。

 

あくまで登録は任意で管理組合の方針次第ですし、調査されたマンション4棟の詳細ページを見ても大した記載はなく、評価者からのコメントも空欄でしたので、現時点では買う時にさほど参考にならないという個人的な見解です。

 

 

 

 

 

マンションは管理を買え!ってほんと?マンション管理をどこまで気にすべき?

 

 

前述のマンション管理の比較の難しさも相まって、批判覚悟で言いますが、マンションを購入する際に必要以上に管理面を気にすることはないと個人的に思います。

 

管理面の将来を不安視し過ぎていつまでもマンションを買えずに買い逃し続け、気づいたらマンション価格が高騰して買えなくなったという方を何人も知っております。

 

 

他にも、買うときに管理を気にしすぎる必要はないと思う理由は、管理は絶対に変えることができないものではないからです。

総戸数が増えるほど難易度は上がるものの、良くも悪くも管理は変えることができます。

取り返しがつかないほど管理が致命的なものは地方のリゾマンにたまにありますが、湾岸エリアのタワマンでそのような事例は聞いたことはありません。

 

逆に将来にわたり管理面の安全が担保されたマンションはないとも言えます。

 

例えば、今は管理の評判が良いマンションがあったとしても、たまたま優秀で熱心な理事さんがいらっしゃっただけかもしれません。

逆に今評判が悪かったとしても、理事が変われば一気に好転することもあるでしょう。

 

よって、マンションは管理を買え!という風潮がありますが、もちろん現状の管理体制を確認しておくことは重要なのですが、他人任せの第三者的な立ち位置からの論調に感じるので少々違和感があります。

 

管理は買うものではなく、区分所有者全員で作り上げるものです。

 

これからマンションを買う方は評論家になるのではなく、購入後に管理体制を構成する一員になるという意識を持つことが何よりも重要だと思います。

 

マンションの管理で気になる点があるのであれば、それで候補外にするのではなく、入居後に他人任せにせずに積極的に理事会に参加するなど、課題解決に向けて取り組みましょう!

少なくとも私はそうしました。

 

 

 

現状の管理を知るためにできることは?

 

度を超えてひどい場合を除き、管理体制の良し悪しを買うか買わないかの重要な判断基準にすべきではないと思うものの、買う前に可能な範囲で現状を把握する意識は大事です。

 

湾岸マンションの中でも特に管理の評判の良いマンションもあります。

 

具体的に何を確認するべきかというと、「重要事項調査報告書・長期修繕計画・議事録」で今の議題に上がっている事項や今後の修繕積立金の値上がり幅、現状の積立額、現地のマンション内のお知らせ看板に怪しいルールや呼びかけがないかを確認しましょう。

 

また、ネット上で管理組合の活動がわかるマンションなども安心感がありますね!

 

その際の注意点は、長期修繕計画や今後の修繕積立金の値上げ幅を鵜呑みにしないことです。
あくまで参考値として把握しておくくらいの感覚です。

 

最新に更新しているものであればまだ信憑性があるものの、古い長期修繕計画のままずっと改訂していなかったりすると金額の見積もりが甘かったりします。

特に今の電気代の高騰や工事費のインフレを考慮していなければもはや参考になりません。

長期修繕計画を確認して、計画上将来的にお金が足りそうだから安心だと考えるのは甘いです。

逆に長期修繕計画上で将来的に修繕金が不足する計画のままになっているものも珍しくないですが、もちろん今後対策は必要なものの、それだからとって必ずしも管理がだめと決めつけるのも良くないです。

 

前述の通り、それであれば議論をして均等割にしたり、早々に修繕積立金を値上げしたり、修繕計画を見直せば良いのです。

 

修繕積立金の値上げ幅も、インフレが継続すればさらに値上がりする可能性が高いので、タワーマンションを買うなら月額の維持費は計画以上に上がるものだと覚悟しておきましょう。

 

 

 

 

最後に

 

2021年に国土交通省がマンション管理について新たな指針を出したものの、長期修繕計画や修繕積立金が左記に則って改善されているマンションの方が珍しく、基本的には管理に課題がないマンションはほぼありません。

 

繰り返しになりますが、これからマンション購入をご検討されている方は、現状の管理について調査するだけの評論家になるのではなく、当事者意識をもって取り組んでいくという姿勢の方が重要です。

 

購入検討者の皆様にとってこちらの記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

本日は以上となります。
ご講読頂きありがとうございました!

 

ふじふじ太

 

 





 

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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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