スムログケーススタディ集:「湾岸タワマンは内陸に比べて修繕費が不利なのか」

なんと1日2回更新することになりました!これも質問者様のおかげです。

こちら、湾岸タワーマンションの購入を考えていらっしゃる方にとっては、非常に興味深い質問ですね!

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メッセージ本文:
のらえもん様

眺望に惹かれて、湾岸の中古マンションを最近購入したものです。
ふとベランダにあるエアコンの室外機をみると、大きくJRA耐塩害仕様、とシールが貼ってありました。
正直、今まで内陸にしか住んだことがなく、あまりその観点で物件について考えておりませんでした。

今後追加で別部屋のエアコンを購入する際は、耐塩害仕様を購入しなければいけないでしょうか。
また、専有部のエアコンに限らず、マンション全体の修繕費が内陸の同規模物件と比較して高くなり、当初の見積と合わなくなること等を懸念していますが、そのような問題に遭遇したマンションの実例などありますでしょうか。
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初期設定設置のエアコンって、耐塩害仕様になってる例が多いと思います。ちなみに私は通常仕様のエアコン使ってますが、ベランダで室外機をチェックしてみても特に劣化が激しいということもなく、今日も力強く運転してました。


(画像出典:株式会社協和空調さんより)

耐塩害仕様って、室外機が直接潮風に吹かれないところ、かつ「海までの距離が約300mを超え1km以内の場所」に設置するものです。300m以内だと「耐重塩害仕様」となります。湾岸タワマンでも、海の方を向いていて、ふきっさらしになりそうなところなら、耐塩害仕様にしたほうが良いと思うんですが、例えば、豊洲や晴海や勝どきとかだと、隅田川の汽水域ですからね。さほど気にしてもしょうがないんじゃないかと。


もちろん、業者は責任を取りたくないので、湾岸タワマンに置くときは耐塩害仕様をオススメすると思いますけどね。潮風が当たらない場所ならあとは、ノーマル仕様との差額で決めたらいいんじゃないでしょうか。

もうひとつ、「マンション全体の修繕費が内陸の同規模物件と比較して高くなり、当初の見積と合わなくなること等を懸念」ですが、私が知る限り、海に近いという理由で劣化が激しくて修繕が当初の見積もりよりも必要になったという湾岸タワーマンションは一つもないはずです。もちろん、湾岸タワーマンションは歴史が浅く、まだ20年程度しかないので、今後もずっとそうかはわからないのですが、塩害は主に鉄部に起こるものなので、機械式駐車場の鉄部がむき出しになっているマンションなどは、内陸よりも条件的に不利だと思います。でも、ほとんどの場合、そういうもんは雨風に当たる場所に出てませんものね。

タワーマンションは、そもそも板状マンションよりも修繕費がかかるものですが、立地によって更に特別にかかる・・・という現象は今の所確認できていません。

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