不適切コンサルタント問題について

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NHKのクローズアップ現代+で、
「追跡! マンション修繕工事の闇 狙われるあなたの積立金」
が今日の22時から放送されます。

最近話題の大規模修繕工事における”不適切コンサル”(指名先からのペイバックの受け取り)の問題があちこちの新聞などで取り上げられています。

実はこの番組も企画段階で、RJC48という理事長の勉強会の代表として電話取材を受けていましたが、ちょっと私の回答には癖がありすぎたのでしょう。まぁボツに。番組を見た後での感想はまた別に書くことにして、先にどんなことを私が言ったのかは書いておこうかなで、放送の前にアップ。
(同じネタがでてきてもぱくったみたいでいやだし…って本音もあり)

不適切コンサルとは?

建築系に詳しい人の少ない管理組合が、時に何徳円という大規模修繕工事をやろうとすると、組合のために工事仕様の設計や、会社の選定、工事の実施状況の監督を実施してくれるコンサルタントを導入する場合が多い。

これを利用した実施方式には「設計監理方式」という名前がついていて、いきなり工事をしてくれる相手の会社と契約する「責任施工方式」に対して、特に首都圏ではこちらの方式が選ばれることが圧倒的に多い。

コンサルタントは設計事務所でも、管理会社でも構わないのですが、管理組合に”損な選択をさせない”ために働くことになります。コンサルが”紹介料”などの名目で、リベートを紹介した会社からもお金を受け取っていることが多いというのが、昨今話題の「不適切コンサルタント」問題。
  
”プロ”であるなら、顧客と工事会社など利益相反の関係にある2者の両方からお金を受取るのは倫理的な問題があります。一方、官製談合などと違って”違法”というわけでもないので、「不適切コンサル」の名前で呼ばれるわけです。


堂々と顔出しでない出演はちょっと…

電話を受けたときに私が真っ先に言ったのは、うちの会からは「顔を隠してでて、声も変わっているやられましたぁ・・・という、迷える子羊役の理事長は紹介はできかねます」というもの。まぁ”絵になりません”から、この時点でボツでしょうね。

予告だとやっぱり顔を隠したご出演者があるげ・・・なにやら管理組合の暗黒面を感じます。



積立金をこう管理していたらそっちのほうがもっと問題ではないかなぁ(笑)

これで2.4億円ですから、うちの積立金徴収の2年分くらいで、いざ目の前に積み上げてみると金額の大きさが理事全員に認識してもらえるかもしれないし、逆にみんな怖っ!とかいって逃げちゃうかもしれない。↓



取材を受けたときに私が話したのは以下のような点でした。
まぁボツになるわな:

管理組合は”迷える子羊ちゃん”なの?

管理組合って常に単なる被害者扱いでよいのかな?という思いが実はあります。

工事監理業務を別建てにすると、管理組合はまず”コンサルを選定する”ところから始めることになります。 圧倒的に提案レベルが違うからお値段によらずにこちらにお願いしましょう!といった ”脱コモディティ化”を達成できたコンサルさんに出会えて選べれば超ハッピーなのですが、決してお財布も潤沢とは言えない管理組合は”一番安いお値段”を提示したコンサルに仕事を発注しがちです。

私も自分のマンションで本当にこんな値段で本当にこの工事の設計監理ができるの?という金額の提案をされた経験がないわけでもありません。

相手は、建築士や施工管理技士などの”士”終わりの仕事の人です。自分がその立場だったらと考えてこの人がちゃんとうちからの報酬だけで食っていけるのかな?は考えないといけない。

「この仕事はプロがやって何日分の仕事量があるはずなのに、あなたの請求する報酬は安すぎるから落とします」という意識をもった理事会が圧倒的な多数でない限りは、「うちはリベートはとりません!」と叫ぶコンサルさんはお値段は比較すれば高いからでお仕事がもらえずに、悪貨が良貨を駆逐することになります。
(リベートを仮定すれば、工事監理業務のコストは本体に比較するととても小さいですから極論すれば0円入札も不可能ではありません;バレるからやらないだけ)

案外 『なんでも0円でやってください』病とか、合見積もりして『一円でも安いところに発注しないとダメ』病とかに罹患している管理組合は多いものです。

コンサルだって家族を養って食っていかないといけないですから、組合の平均的な意識が低いままで相手の倫理性だけに期待しているのはこの問題は絶対消えさるはずはないわけです。

本当に撲滅可能なの?

ちゃんと食っていけるお値段は払おうねは不適切コンサル防止の”必要条件”ではあっても”十分条件”ではありません。人間弱いものですからどっちからもたっぷり貰いたくはなりますからね。(私はなんでも”性悪説”で考えます)

撲滅できるに越したことはないですが、選定段階でどれほど談合が起こりにくいように理事会が気を使ってやったとしても、管理会社や、大手のコンサルのように工事を回す側に立てば、このマンションには立ち入り料がかかるのじゃとかいって、あとからリベートを請求する方法はあります。

払わなきゃ過度にいじめをしてなかなか工事完了とは認めないとか、工事監理のほうでいじめようはいろいろあるから、結局泣く泣く払いますという話も聞いたことも。

よく、リベートはとりませんって念書を書いてもらえばって手法を書いている人がいますけど、もともといいことだと思ってやってる人はいないからそんなもの何枚でも書き散らすわなぁと思う私。あるマンションのバックリベートの支払いだなんて特定できるわけなーじゃん・・・甘いなとか思うのですが。

高精度で”適当な工事価格”って判定可能?

2倍ぼられていましたってな酷い例なら、そら後からでもわかりますが、多く”リベート率”と言われている1割程度は、相手が今仕事がなくて困っているかどうかでころころ変わります。職人を抱えている会社では遊ばせておくくらいならなお値段を提示してきますからね。季節のこの時期にずらしてもらえるならこの時期限定で、工事費用を1割引きでお受けしましょうという提案をうちは鉄部塗装工事で受けたことがあります。

割と”簡単”な工事でもこうなわけですから、大規模修繕工事の”価格誘導がない”場合のお値段を正確に算出することは実際にはほぼ不可能です。なにかExcelに数字を打ち込むとこの値段であるべしとかでてくるものではない。裏でやられていてもよほどざっくり乗っけられていない限り実際にはなかなかわからないものです。

撲滅困難で、判定も困難なら、あんまり気にしすぎて、疑心暗鬼で誰にも頼めないで思考停止するものでもなかろうとは思うわけで、”コンサルに頼むともれなくひどい目にあう”みたいな報道のされ方をすると、理事会は困っちゃうだろうなとも思うわけです。(うちのマンションはたった今10年の劣化診断などでコンサルの選定に入っています)

理事が疑われないようにするのと方策は一緒では?

私みたいに、長期間組合のコアな理事をやっていると、『大きなお金の動く工事で、リベートをもらうのが目的なんでないの?』といった邪推されることがあります。まぁ工事は大変で、大抵無給で大規模修繕なら通常3年とか延々と貢献しておいて、『はるぶーさん工事が終わったら車を買い替えたわよね…ヒソヒソ』とか言われては、私にも家族もいますし全く割に合わない。

理事会の役員がお金を抜いていましたみたいな事例もよく報道になり、これはこれで問題ですが、同じ程度にまともな人が ”そうでないかと疑われる”問題もあるわけです。これは理事会全体できちんと防がないといけない。

私はよく強引だとか、管理するマシンみたいで人の心はもたないとか言われますが、実はそれは気にしないけど、”リベートもらってるだろ”と言われるのだけは絶対に嫌です。
さて、どうしたら少しでも”自分が疑われないようにできるかな”と考えれば、同じ立場にあるコンサルさんだって、同じように身の潔白の確保方法を考えるはずですから、理事会に対してそれを求めてくるはずです。処方箋は似てくることになるはず。既に長いのでこれは次回。

参考に

不適切コンサルが主導する”談合?”のスキームについてはこちらに転載されている”アエラ”の挿絵を拝借させていただきました。

被害2億円も!「修繕積立金トラブル」の実際
 ~悪質コンサルに巻き上げられる

http://toyokeizai.net/articles/-/172813

本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。

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ABOUTこの記事をかいた人

マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。多いはず!! それなのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。世の中に多い管理士系ブログとは一味違う、理事会側から見たマンションの運営を中心テーマに書いていこうと思ってます。

7 件のコメント

  • クローズあぷあぷ

    みたよ

    住民があまりにも無知むち


    はるぶーなら逆にコンサルタントから巻き上げるだろうな


    悪徳コンサルを上回るはるぶー


    このコメントは採用されないか?


    わらわら(*^_^*)


    私はロボットではありません

    • 住民全員に、例えばあのクローズアップ現代をみて勉強しろという
      のも難しいと思うのですが、ちゃんと見張っているという健全な機能は
      果たしてほしいでね。例え設計監理方式をとっても、理事会側が1人や
      2人でなんとかなるというものではなくて、
      5-10人(マンション規模による)での総力戦になるわけですから。

  • 100世帯マンション管理組合理事長 さんのコメントは本ブログで扱われている
    論点とは異なりますので削除させていただきました。
    ご自分でブログを立ち上げて意見を世に問われては?と思います。

  • いえ〜い!はるぶーさんみてるぶ〜?おもしろいしロジカルな記事でいいぶ〜。続きも楽しみにしてるぶ〜。

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