第47回「新築価格に接近する中古マンション」

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このブログは、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介しようというものです・・・原則として毎月5と10の日に投稿しています

 

 

ようやく頭打ちになりつつある()とはいえ、この数年、値上がりのすさまじい新築マンション。連れて、中古マンションも新築を追い抜いてしまいそうな値上がりが続いています。

 

新築マンションの価格が底だった2012年からの動きを見ると、2013年に前年比8%上昇、2014年は同2%の上昇と高止まりかと思いきや、2015年は9.4%の上昇と再び急騰しました。

 

結局、2015年の価格は2012年比で20%以上も上がってしまいました(首都圏全体の平均坪単価で比較)。東京23区だけで見ると、2012年比23.5%の上昇値を残すことになったのです。

 

※2016年は、前年比で1.8%の上昇(首都圏全体の平均。坪単価)に留まっています

 

●新築並みに値上がりした中古

中古マンションの価格も上昇を続けているというニュースは、毎月、新聞に載るのでご存知の読者も多いと思いますが、値上がり率は築年数と無関係に1戸平均価格で発表しているため、上記の新築価格とは正確に比較ができません。しかし、その上昇カーブは新築価格に並ぶものです。

 

先に「新築を追い抜いてしまいそうな」と表現しましたが、これは次のような場面で感じることでした。

 

中古マンションの購入検討者から、価格が適正なものかの評価を依頼されたとき、検討物件が築10年未満である場合に驚愕のデータを発見してしまうのです。

 

適正価格を検証するとき、過去1~2年間における類似物件の取引事例を探すのですが、その価格が新築相場と大差ないか、新築相場を超えている例もあるからです。

 

ここで言う新築相場とは、過去2年か3年の平均を取っています。直近販売の新築物件を比較対象にしようとしても当該エリアには販売物件が存在しないか、あっても僅かで特殊なものであることが多いからです。

 

築浅の物件の場合は、リフォームによるバリューアップは考えにくいので、高い価格の根拠は眺望がいい(最上階など)、間取り良い(角部屋など)、ブランド価値が付加された、駅前・駅直結など立地条件が際立っているなどになるはずです。つまり、格別な物件なのです。

 

そうであれば、新築相場を超えても何ら不思議はないのですが、それだけではないのです。中古の成約事例の大半が新築価格に接近し、新築の95%~100%の位置にあるエリアが増えています。築浅の中古に限れば、新築も中古もないという高いレベルになってしまいました。

 

「直近販売の新築物件を比較対象にしようとしても当該エリアには新築物件が存在しない」と述べましたが、中古が高い原因はここにあるのです。

 

もともと、中古マンションの価格は、新築価格に連動する性格があります。新築マンションの価格が高くなれば、相対的に中古に割安感が出て来るので中古に人気が集まり、やがて中古も値上がりするという軌跡をたどるのです。

 

過去3年間の新築マンションの急激な値上がりは、中古マンションへの注目度を高め、中古価格の上昇を引き起こす要因となっているのです。

 

●新築がないから中古が高い

しかし、これだけでは中古マンションの価格が新築を上回るという説明には十分でありません。中古が値上がりしたとしても、あくまで新築よりは安い位置にあるはずです。そうでないのは何故でしょうか?

 

統計的に中古が新築を上回る原因は、比較対象になる新築が存在しない中で中古を購入するという状態に他なりません。

 

想像してみて下さい。同じような立地条件で、建物グレードその他の条件に差がなく、違いは新築か中古かだけという場合、二つの物件を比較検討したら、新築の価格より高い中古物件を買う人はいないはずです。

 

しかし、理論上はそうであっても、比較する新築物件が近辺になければ、新築を超えそうな価格を提示しても、その中古を購入する人が表れてもおかしくはないのです。

 

新築の供給が活発なエリアであれば、年中どこかのモデルルームが公開中にあり、中古マンションを探す人より、新築を検討する人が多くなります。このようなとき、中古マンションは新築との差異を意識して販売計画を立てることが必須となります。

 

具体的には、価格を安くすることが手っ取り早く確実な作戦です。そうして新築との価格開差は大きくなって行きます。

 

新築マンションの供給量は、最近数年間を見ると、ピーク時の半分に減っています。需要がそこまで減少したからではありません。少子高齢化がマンション需要を半分に減らしたわけでもありません。少なくとも、首都圏は人口流入が進んでいるのですから。

 

需要が減った、正確に言えば、顕在化していた需要が価格の高騰によって購入を一時諦めて潜在化してしまったということはあるかもしれません。

しかしながら、半分まで減ったとは思えないのです。金利の低下は購買力を高め、価格高騰をかなりの部分で吸収したと考えられるからです。

 

供給が減った原因や背景はさておき、新築が好きな日本国民のニーズに対し、その新築が供給できないため、仕方なく中古へ向かう構図を創り出しています。

 

その中古も、できるだけ新しいものがよいと考える買い手が多いため、築浅の中古に人気が集中するという傾向を生み出しています。

 

結果として、築浅の中古は足が早くなります。売り出されるたび、すぐに無くなるので、築浅中古は市場に流通すらしていないものも多いのです。

 

足が早い優良中古→→→市場流通量の少ない優良中古→→→流通量を上回る買い手の数→→→物件を奪い合う買い手→→→中古価格の上昇という悪循環(買い手から見て)に陥っていると言えるかもしれません。

 

 

建物として優良な中古、立地条件が別格の中古、人気商品が市場になければ、価格にプレミアムが付くのは経済の原理です。

 

マンション需要には、その多くに地縁性という要素が付いて回ります。東京丸の内に職場のある人が、新幹線通勤を前提に三島や高崎などのマンションを購入するというバブル期のような購買行動が全くないことはないにしても、普通は在来線を使ってドア・ツー・ドアの1時間以内、できたら住み慣れた現住所の近く、同沿線などで探す人が多いものです。

 

そのエリアは、都心通勤者から見ると新築の供給が全くない、販売されても1年に1件だけ、駅によっては3年も供給されないなどということがあります。A沿線にこだわらずB沿線も加えたりしても同じことで、待てど暮らせど新築マンションは出てきません。

 

沿線でも都心から外へ距離を延ばせば見つからないこともないものの、仕事を持つ妻にとって遠距離通勤はしたくないなどと限定して行くと、どうしても中古を視野に入れなければなりません。

 

中古は首都圏全体で見れば市場にはあり余るほど供給されています。しかし、眼鏡にかなうものは少なく、前述のように築浅はないに等しい、従って築年数も条件を下げるしかないのです

 

さらに、駅から近くて環境もほどほど、眺望や日当たりがよく、ベイエリアより内陸部が好きなどと、条件を加えて行けば、該当する中古物件は高値となり、同エリアの推定される新築価格と差がなくなるのです。まして、日ごろから目を付けていた優良中古となると、売りに出す人すらなく、たまに出ると予想以上の高値であったりするのです。

 

結局、嫁一人に婿10人状態となる中古も増えているのです。

 

●新築価格に接近するする中古

以上に述べた状態が続けば、今後の中古マンションは、限りなく新築に近い価格で売却可能となるのです。購入したマンションの多くが、期待以上の高値で買い手を見つけることができるというわけです。

 

逆に、買い手から見れば、中古なのに少しも安くないという時代になるのです。

 

 

ただし、誤解のないよう、最後に念押ししておきます。全体的傾向はその通りではあっても、物件固有の条件、価値に格差があるということ、これを忘れてはなりません。

 

新築にしろ中古にしろ、これからマンションを購入しようとしている人は、安い価格の物件を探すというよりは、髙いかもしれないが値崩れしにくい価値あるマンションを探すというスタンスを重視しなければなりません。

 

 

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