第332回 その1「マンションは、音に悩まされるのか」

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このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論を展開しております。

木造やプレハブのアパート住まいの人からマンションの営業担当者によく出る質問として、「隣近所の音は大丈夫ですか?」があります。賃貸住宅に住まう人は、例外なく、上下階の騒音や、隣の部屋の話し声などに悩まされた経験を持つからです。

 

自分の家族のことなら何とも思わない音でも、他人の出す音となると気になるものですし、逆に自分がよそ様に迷惑をかけているのではないかと、声を潜めて暮らした経験を持つ人が多いのでしょう。今度は快適に暮らしたいという思いと、新しい住まいへの不安とが「ない交ぜ」になる心理はよく分かります。

 

人の感性によって異なりますが、分譲マンションの場合、音は気にならないとは言い難いものです。事業者や設計者、施工者等は長年の研究によって騒音対策(遮音性能を高める工法や部材の採用)に取り組んで来ましたが、完全に無くすというレベルには達していないのが現状です。

 

販売担当者は、二重床、二重天井にしていますし、隣家との戸境壁も分厚いですから大丈夫ですなどと説明しますが、あまり当てになりません。音源も真上や真横とは限らず、コンクリートを伝わって2~3軒先から聞こえてくることもあるのです。

 

通常の生活であれば、木造アパートとは比べものにならないほど静かなレベルと言ってよいでしょう。強いて言えば、夜中に耳を澄ませば聞こえるということはあります。

たまたま、近所に夜昼が逆の生活をしている家庭があったりすると、迷惑なことがあるようです。

 

大切なことは、マンションは共同住宅なわけですから、お互いにマナーを守り、不必要な音は立てないように心掛けることにあります。

 

日頃つきあいのない家庭の騒音はうっとうしいものですが、親しく交流している関係なら多少の騒音は気にならないものです。

 

万一、騒音に悩まされたら・・・

近所付き合いの煩わしさがないのがいいと聞いてマンションに住み替えたという人もあります。そのような人は、万一、騒音に悩まされることになったらどうすればいいのでしょうか。

その場合の方法は次のようなことになるでしょう。

 

まず、構造・施工上に問題がないか、売主に音の状況を何回も確認させて、その音の原因を突き止めさせることです、音がどの程度のものか測定器で測らせることも必要です。瑕疵、施工不良、施工ミス、手抜きなどいろいろな原因が考えられます。

 

また、他の住戸においても同じ問題を抱えている居住者がいる可能性があります。管理組合の理事会に申し出て、全住戸に生活音に関するアンケートを実施してもらい、その結果を先ず見ましょう。

 

あちらこちらで、ウチもそうだと言う住人が出てくれば、管理組合としても無視はできません。売主に対し、瑕疵担保責任を追及することになるかもしれません。

 

管理組合で分譲会社と施工責任者を呼び、現地で音の測定等を実施して、瑕疵だと判明すれば、売主の責任で、しかるべき補修をするという流れになる可能性もあるでしょう。

 

近隣住戸の生活が、夜型と朝型の生活パターンの違いがある場合や、高齢者と小さい子供のいるファミリーとでは、生活の仕方の違いにより、お互いに理解されにくいため、深刻な問題に発展してしまうこともよくあります。

 

トラブルに発展したら・・・

一度トラブルに発展すると、当事者間の話し合いで解決することは非常に困難になります。管理組合や管理会社に間に入ってもらっても、解決策の糸口を見つけることが出来ないことさえあります。

 

話し合いで解決しないということであれば、各市町村に於いて騒音防止条例が制定されている場合があるので、確認しましょう。この条例は、騒音を防止して生活の静穏を保つことを目的としています。

 

「何人(なんびと)も午後11時から翌日の午前6時に至る間においては、音響機器音、作業音、動作音等は屋内、屋外何れで発する場合であっても、近隣家屋内における睡眠を妨げない程度の小音としなければならない」と定められていれば、市区町村の環境課に、どの程度の音か測定を依頼するのです。

 

測定の結果、受忍限度を超えるようであれば立派な公害ですから、行政指導という形で注意してもらえると思います。「受忍限度」とは、社会生活を営むうえで、騒音・振動などの被害の程度が、社会通念上我慢できるとされる範囲のことです。

 

それでも駄目な場合は、地元の簡易裁判所に調停を申し立てます。数ヶ月程度の時間はかかりますが、解決に至るかもしれません。また、弁護士に頼んで、内容証明郵便を送りつけるのも、有効だと思います。

 

諦めたら終わりですが、同じ被害を受けている近隣と協力しあうことが、功を奏することもあります。

 

それでも解決しない場合、最後に頼りになるのは裁判です。

裁判をするとなれば、騒音が「受忍限度」を超えていることが必須条件となり、費用と時間がかかりますが、騒音の差止めや損害賠償が認められる可能性があるでしょう。

 

因みに、一戸建ては音問題がないのかと言えば、そうではないはずです。2階の足音は容赦なく響きます。生活時間のズレがなく、また身内だから気にならないだけなのです。さらに、道路と接しているために車のエンジン音や足音が響いてきたり、隣家の話し声が聞こえてきたりということもあります。

 

騒音トラブルに妻がノイローゼに

筆者もマンション住まいは長いですが、騒音に悩まされた経験も一度あります。新婚当初に住んだ木造アパートでは、うるさいと感じたことは何度かありますが、分譲マンションを買って」からは、しばらくの間は快適でした。

 

ところが、数年後に移住してきた上階の家庭に元気な子供たちがいて、走りまわる音に悩まされ、妻がノイローゼ気味になったことがあるのです。

妻は管理人に注意してもらうよう依頼しましたが、騒ぎは収まらず、その後は直接苦情を言いに行ったものの収まらず、困り果てていました。

 

ところが、しばらくするとピタリと収まったのです。子供は日々成長しますし、聞き分けが良くなったのです。

 

筆者は、ご近所トラブルは未然に防ぐことが可能、そう思います。方法は簡単です。入居時に顔を合わせておくことです。見知っていれば、その行動も分かりますし、程度問題ですが、許せるものと考えるからです。

 

最近の人たちは、引っ越しをして来ても挨拶に回るという習慣がないようですが、小さなお子さんがいる、いないに関わらず、上下左右のお宅だけでも顔を合わせておくことを勧めます。

 

購入前に騒音懸念を発見するのは難しい

これからマンションを買う人へお伝えしたいのは、現地見学・内覧で音の問題を発見するのは難しいこと、購入時点で問題ないと信じても入居後、暫くして騒音が発生する可能性はあるのです。しかし、顔合わせしておけば解決の度合いは大きいという点です。

 

もっとも、音源を確かめるのは難しいこともあるようです。中古マンションの場合は、契約の前に居住者に尋ねること、時間帯を変えて2度、3度と内覧するほかないのです。

 

・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました・・・・・次は10日後の予定です。

 

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