第12回 「その弱点は資産価値に何%影響しますか?」

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このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介しています・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています

 

マンションの買い手にとって悩みは尽きないものです。徒歩10分は遠くないか? 交通量の多い道に面しているので騒音がある。北向きが心配。隣の家と接近している。無名の売主。間取りが良くない。外観がチープな印象 etc.

 

 

心配は当然ですが、悩む理由は単に生活上の不安だけではなく、それがマンションのリセールバリューにどう響くのかが分からないということもあるようです。

 

今日は、リセールバリュー(将来価値)について触れてみようと思います。

 

●駅からの距離だけで比較したデータはある

不動産調査の専門会社である不動産カンテイ社(よく新聞に登場する)が提供するデータの中に、「駅距離別のリセールバリュー」というのがあります。

 

このリセールバリューデータは、10年前に100で購入した新築マンションが築10年を経ると、平均でいくらになっているかというものですが、それによると、徒歩3分以内は95、徒歩6分以内:92、徒歩10分以内:89、(中略)バス11分以上:80となっています(首都圏の場合。2013年調査分)。

 

駅から遠いほど、リセールバリューが低いことは明らかですが、注目点はもともと高い駅近物件の値下がり率は低く、もともと安い(分譲価格が安かったはずの)バス便マンションのリセールバリューはとても低いという事実です。

 

例えば駅3分の70㎡のAマンションが5000万円であるとき、同時に売り出されたバス便のBマンションの70㎡が4000万円だとしましょう。10年後、Aマンションは5%ダウンの4750万円で売れるのに対し、Bマンションは20%ダウンの3200万円になってしまったというわけです。

 

●駅から遠くても高い価値を保つ物件もある

事例は少ないのですが、駅からバス利用の物件で、上記の法則が当てはまらないものがあります。バス利用でも、その不便さを補って余りあるほどの魅力が他にあることを意味しています。

 

例えば、駅からの長いアプローチの大半が商店街ロードであるとか、幅広で街路樹が美しい歩道が続くとか、現地に着くと今度は感動的な眺望、例えば横浜の港の見える丘公園のような高台にあってオーシャンビューが圧巻であるとか、緑豊かな大公園の最前列に建ち「まるで森の中のマンションといって過言ではないほどの自然林や公園に接する」といった環境の良さが代表的です。

 

このような物件は例を挙げると結構あるのですが、それでも比率は極めて少ないと言えます。

 

また、憧憬の地と言われる小田急線の成城学園などには、駅から距離はあっても高値で取引されている物件が存在します。

 

とはいえ、成城学園駅ならバス便でもそうかというと、それは違うのです。成城らしい邸宅地の趣が残っている街並みに建っているとか、低層の大規模開発による緑園イメージのマンションであるといったことが前提です。

 

●駅別データ・規模別データ・売主別データなどもある

東京カンテイ社は、様々なデータを公表していますが、「物件規模別のリセールバリュー」というデータもあります。

 

こちらも簡単に紹介すると、規模が小さいほどリセールバリューは低く、大規模物件はリセールバリューが高いというデータです。

 

高さ別データでは、階数が高いマンションほどリセールバリューが高いというものです。タワーマンションなら、低層階の住戸でも恩恵を受けるというデータです。

 

売主別のリセールバリューを調査したデータもあり、興味深いものでした。ここでは書けませんが、さもありなんと思える企業もあれば、意外にリセールバリューが低い大手もあるのです。

 

最もよく見かけるのが、駅別のリセールバリューです。人気の駅は高く分譲されても10年後の価格は分譲時の価格を維持していたりします。時期によっては(今がそうですが)、分譲価格を上回る駅が沢山出ています(この資料提供いたします・・・筆者HPの「未公開資料」からNO.54 資産価値が落ちないマンション一覧をご請求ください)

 

●クロス集計したデータはない?

貴重なデータ類も、これをクロスさせたものは見当たりません。つまり、規模が大きいのだが駅から遠い物件のリセールバリューはいかほどかというデータはないのです。

 

同様に、駅近で規模も大きいが無名企業の物件だったらどうなのかの解が得られるようなデータはありません。

 

おそらく東京カンテイ社内にはあるのかもしれませんが、公表データでは見たことがありません。

 

マンションの価値を評価するというのは、実際にやってみると一筋縄ではいかないものです。筆者は、ほぼ日課としてこの作業を行っていますが、始めたばかりの頃は頭をひねることが多いものでした。

 

まして、10年後の価格を予測するなどという大胆不敵なサービスなど、到底考えられませんでした。

 

以下に示すように、様々な要素・条件が複雑に絡むからです。

 

「駅に近いし、その割には静か。ブランドマンションであるし、建物内容もブランドらしい内容を備えているが、南側は隣地のビルの高い壁が迫っているので、北向きの部屋を買おうと思う。間取りは決して良いとは言えない。敷地が狭いためか、内廊下は窮屈な印象である。エントランスは2階までの吹き抜けになっていて豪華な印象。でも広くないし、救いは検討階の価格が安いことかと勝手に思う。でも、この立地で3階はどうなの?そもそも〇〇駅ってどう評価すべきなのか?」などです。

 

ほとんどのマンションが「あちら立てればこちらが立たず」です。これらの要素・条件を整理し、的確に現在価値または将来価値を判定するのは容易なことではありません。

 

しかし、その答えを求めていらっしゃるマンション購入者がたくさんあるのは事実です。そう思って始めた仕事ですが、市場は動きます。関連する経済変動、金融情勢、人口や世帯の動向、供給動向、販売状況など、多数のファクターに目を通しながら記憶し、その頭をフル回転させ、市場と物件の立地・プラン等の調査をしてレポートが完成します。

 

これを購入者自身の手で、的確に答えを導くというのは、多忙な仕事の合間を縫ってのことゆえに極めて難しい作業になることでしょう。

 

●理想と現実のはざまで

マンションの販売員が言う決まり文句に「理想通りのマンション・百点満点のマンションはないですよ」というのがあります。買い手の皆さんも、理屈では知っていることでしょう。しかし、ひとつ見送り、ふたつ見送りしながら理想に近づきたいと考えるはずです。

 

壁は多くの場合、価格にあります。

 

「山手線の駅に1分か2分と近いのに敷地はまるで森。その中に建つタワーマンション2棟」これだけで読者はお分かりだと思いますが、こんな物件は二度と出ないかもしれないと思えるほどの希少性が相まって大人気となった目黒駅前のブリリアタワーです。

 

この物件の価格は平均で坪単価600万円でした。驚愕の値段と話題にもなりましたが、あっという間に完売してしまいました。

 

東京というマンション市場は本当にビッグだなあと改めて思ったものですが、さすがに現地を訪問した人の90%は予算が足りないために諦めたと聞きます。結局、いくら最高の物件に巡り会えても価格が高過ぎれば検討もできません。

 

理想の物件を探しながら、たまに遭遇しても価格の壁に跳ね返され、そうしているうちに、2年経ち、3年経ってしまったという人も少なくないことと思います。

 

資産価値を重視したいのですが、唯一気になる交通騒音の弱点は何%くらい影響するものでしょうか?あるいは、非常に気に入ったのですが、駅から徒歩11分かかる立地条件は将来価値(リセールバリュー)にどのくらい影響するでしょうか?

 

こんな疑問に的確にお答えしていきたい。このブログにおいても、可能な範囲で答えを記事にして行きたいと思います。

 

 

・・・・・・・・今日はここまでです。

 

 

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