ちょっと得するマンション選び第12回(階による歪みEX)

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「モモレジのちょっと得するマンション選び」第12回です。

「階による歪み」は第10回と第11回で終わりにする予定だったのですが、もう少し言いたいことがあったのでオマケとしてもう1回だけ。

モモレジのちょっと得するマンション選び第10回「階による歪み①」
モモレジのちょっと得するマンション選び第11回「階による歪み②」

前回は、「フロアプランが切り替わる前後の単価設定」に着目しましたが、今回はさらにその応用的なケースとなります。

img_86171 ※画像に意味はありません。画像がないと寂しいので掲載しております。
今回は超くだらない写真で恐縮です。
某子供向けの遊び場でつい作ってしまったパークコート青山ザ・タワー・・・。


さて、今回取り上げるケースも「フロアプランの切り替え」がポイントではあるのですが、もっとインパクトが大きくケースになります。それほど頻繁にお目にかかれるケースではないのですが、出会って購入できるとそれだけで5~10%ほどのアドバンテージ(利益)を生み出すことも少なくない超お得なケースとなります。

タワマンは前回前々回でも書いているように階建があるため、低層階・中層階・高層階ごとにフロアプランを変えるのが普通なのですが、その「フロアプランの切り替え」位置は眺望などを加味したものであることが少なくありません。

つまり、周囲がおおよそ10~15階程度の建物で囲まれているケースでは10~15階のどこかで低層階と中層階のフロアプランの切り替えをするのが一般的ということです。

そして、その場合、当然方角ごとに前建を考慮した上でプランごとに階差をつけていくわけですが、一般的なマンション検討者というのは「価格表から希望住戸を選ぶ」よりもむしろ「間取りから希望住戸を選ぶ」ことも少なくないわけで、デベロッパー側も「同一プラン内での階差や価格差」が安易過ぎたり杜撰だったりというケースがたま~にですが出てくるのです。

これだけでは分かりづらいので分かりやすい事例を挙げると、「青田売り」で実際の眺望を見ることが出来ない時限定にはなりますが、あくまで眺望シミュレーションでしか眺望を確認出来ないため、前建を越えるか越えないかが微妙な高さのお部屋のケースではその視界差を価格にほとんど反映させないことが少なくない、というのがあります。

さらに具体的に以下のケースでご説明しましょう。
30階建のタワマンで14~15階までが周囲の建物の影響が少なくないため、15階から16階にかけてのところでフロアプランが異なっているケースです。

ここでのポイントは中層以下は多くの方角で囲まれ感があるが、方角によっては多少なりとも視界から受ける印象が変わってくるという点です。
これ自体は当たり前ではあるのですが、案外「その点が価格に反映されていない」ことが多い、それが今回の主眼となりますね。

15階まで視界が抜けていない方角のプランは15階までは下階との階差が一律で10万円、当然でしょう(20万円でもおかしくはないですが、要するに階差は小さく設定されます)。
ただ、他の方角に14階は抜けていないけれど15階になると人の目線の高さから水平方向はほぼ視界が抜けてくるというケースがあるとします。その場合、本来であれば14階と15階の階差は100万円とか200万円とかでもおかしくないはずなのですが、案外弱気というか杜撰というか不可思議な設定となっていることは少なくないのです。階差が10万円だったら15階の方が明らか良いですし、20万円とか50万円とかでもほとんどのケースで上階が有利な価格設定となるというわけです。

科学が十分過ぎるほど発達した時代ですので、青田売り物件で当たり前のように導入されている眺望シミュレーションはかなり正確ではあるのですが、そこから見える「物の大きさが実際に眺望を見た時とかなり違う」と感じたことのある方も少なくないように(おそらく・・・。代表的なのが東京タワーだと思います。眺望シミュレーションでは「ふ~ん」ぐらいの大きさでも実際にお部屋から見る生の眺望となるとかなり大きく感じる方が多いですね。)、シミュレーション自体は、かなり正確で全く間違っていなくとも残念ながら肉眼の眺望を表現するのは難しく、デベはそこを価格に完全に反映するリスクを負わないのが現実的であり実情なのです。

青田売りの眺望シミュレーションで売る以上はそのシミュレーションを見た顧客の反応を加味しながら価格を調整するわけですし、基本的に契約後・入居後のトラブルを避けるために実際の眺望を見ないことには不安の残る住戸に適正と言えるほどの金額を乗せることは通常しないのです。

つまり、先ほどの事例に戻りますが、14階とは違って15階であればかなり視界条件が改善されるケースにおいてもその視界差ほどは価格差が設けられない、16階になるとプランが変わり専有面積も異なってくるので価格(単価)をド~ンと上げやすいけど、15階だと微々たる差しか設けられていないことが少なくないということなのです。

私が実際に遭遇したケースなのですが、20階と21階でフロアプランが切り替わっていて(マンションが特定されかねないので階は実際とは変えています)、前建は棟屋も含め18.5階ぐらいの高さまでしかないのですが、11~20階まである同一プランの階差は全て10万円でした・・・。おかしいでしょ・・・。
※日本を代表する大手デベの物件です。

20階住戸からは確かに眼下には前建の影響が残りますが、水平方向は完全に視界抜けがあり、眺望と言えるものが十分に楽しめるのに19階との階差は10万円、18階との差は20万円、11階との差も90万円しかありませんでした(ちなみに前建はかなり幅がある建物なので18階以下は眺望がほぼないに等しい状態でしたので余計に衝撃でした)。

ここまでのケースというのは正直凄く少なく、こういうケースを探していたらいつになってもマンションが買えなくなりますので、こういう物件を見つけるべきとは口が裂けても言うつもりはありませんが、それ以前に述べたように視界が抜けるか抜けないか微妙なポジションにある住戸はちょっとお得な価格設定となっていることが少なくないので、資産価値を重視する方はそういった視点で物件を見ることも大切ですね。

人によってはこういった物件を青田売りで買うことは「リスク」と考えるのでしょうが、「リスク」を負わずして利益を得るのは簡単ではありませんし、こういった「リスク」は経験でかなり小さくできるというわけです。
そもそも、前述のように、「価格にほとんど反映されていない=リスクはほぼデベが折り込んでくれている(デベが負ってくれている)」ということですので、完成後実際に部屋に入ってみたら案外前建が気になったというケースでも「価格なり」のものを買ったに過ぎず、損をしたということはないはずなのです。

ちなみに、前の敷地が「現状は更地だが建築計画が出ている段階」というケースも面白いですね。建築計画が決定していれば高さは確定していますし、さらに、容積率や延床面積から想定すればどのような形状の建物が出来るかもほぼほぼ明らかですので、リスクは限りなくリスクでなくなりますが、投資家を除いた一般検討者はそういった住戸はどうしても手を出しづらくなるので、そのパフォーマンス(視界条件)よりも価格が弱めになっていることが少なくないです。

予算が潤沢な方には馬鹿馬鹿しい考えに映るかもしれませんし、マンション購入の経験が不足している方はどうしても手を出しづらいでしょうが、多くのモデルルームで眺望シミュレーションを見ると共に実物のマンションで実際に眺望を見る機会を増やしていくとかなり想像力が働くようになるので資産価値を重視したい方はそのような鍛錬をするのもオススメですね。

こちらもどーぞ。
間取りだけでなく、価格の傾向や価格の歪みを記述し、累計1,950棟4,300室超達成。
毎日読んだら少しずつ相場感が育まれるはず(笑)の本ブログ。
マンションの間取りや価格を言いたい放題!

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ABOUTこの記事をかいた人

「マンションの間取りや価格を言いたい放題!」管理人。利害関係のない第三者的な視点を徹底し、間取りや価格等について毎日記事を更新。これまでに扱った部屋数は6,300室を超える。 不動産業界の人間ではないものの、自己居住用及び投資用としてのマンション購入件数は10室を超えるプチ投資家という顔を持ち、猫とマンションをこよなく愛する。

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