8月2日、5日と日経平均株価が大暴落し市場は大混乱しました。
日経平均とマンション価格は相関性があるとされており、今後の見通しがどうなるか不安な方は多いかと思います。
現在都心マンションを取巻く環境として、
・金利
・日経平均
・為替(主にドル)
がありそれらが密接に関係して相場形成していると言えます。
海外勢の高値買い→相場上昇→株やマンションの含み益を持つパワーカップルの購入(半住半投)
という流れがあり、円高で入口の海外勢が、株安で出口のパワーカップルの購入が冷え込む可能性があり非常に緊張感が高い状況と言えます。
今回は、様々な社会情勢から今後のマンション価格の動向を予想して解説致します。
金利動向について
8月7日日銀内田副総裁により、『金融市場が不安定な状態での利上げは行わない』との発言がありました。
ただ、市場がある程度落ち着いたら利上げを行うということなので今年中には高い確率で利上げは行われると考えた方が良いでしょう。
政策金利が0.25%まで上昇すると短期プライムレートも0.15%程度上昇すると考えられます。
基準金利=短期プライムレート+1%
実行金利=基準金利-優遇幅
となるため変動金利は近い将来0.525%程度になると予想されます。
それでは、金利と支払い金額の関係性についてみてみましょう。
1億円の物件を購入した場合、
金利0.375%で月支払い254099円
金利0.525%で月支払い260691円→差額6592円
金利0.975%で月支払い281122円→差額27023円
となります。
金利上昇によりマンション価格が下落するには、需要を大幅に冷やす水準までの利上げと考えられます。
これは市場の反応次第なので、あくまで私の見解では変動金利0.7%前後でマンション価格に影響が出てくると考えます。
為替について
円安に振れるとドル(元も)ベースで含み益が出るため早期で利確する方が増えると考えられます。
ドルが160円の時に1億円のマンションを購入された海外の方は1ドルが120円になると2499万9960円もの利益が出ます。
海外勢が好むマンションは1億超の物件が多いため円高の具合によってはかなりの数が売られる可能性があります。
勿論それを飲み込む程の内需があれば問題ありませんが、
円高≒株安
となるため双方が急激に進むと市場は逆回転する可能性が高いです。
まとめ
現状市場の動向は全く先が読めない状況です。
ただ、住むためのマンション購入、ということは忘れてはなりません。
本来、居住用不動産においては資産価値が上昇や下落しても関係ないのです。
ただ、当然資産性が維持(≠上昇)しやすい物件を購入すべきで、それは以前よりも稀少な物件となっていきます。
大規模やシンボルタワー、階数や眺望など複合的な要因があるため本当に詳しいエージェントにマンション探しを依頼されて下さい。
皆様のマンション購入が上手くいくことを心よりお祈りしております。
興味深い記事をありがとうございます。
8000万円、月払い、0.525%のところの金額は一桁ズレてますでしょうか?
もしズレてたらこのコメントは消していただいて、記事だけ修正いただけますと幸いです。
ご指摘ありがとうございます!
修正致しました!
海外投資家は、円高で投資回収時に儲かる、という視点が無かったので、とても勉強になりました。確かに売却増と需要減のダブルパンチはありそうです…。
コメントありがとうございます。
これも仮説にすぎませんが数字上そうなりますし、海外勢の価格上昇トリガーがなくなるのは影響が大きいと思っております。
昨日のテレビ番組で、オラガ総研の牧野知弘氏が
2030年±2年から都内のマンション価格は下落していくと予想していました。
戦中団塊世代がお亡くなりになってその住宅が市場に出てくるため、だそうですけど。
団塊世代って、バブル時代に高くて都心物件を買えずに
郊外物件しか買えなかった世代ではないかと思うのですが。
コメントありがとうございます。
それ仰っている方多いですよね。
マクロの観点が最近あまり役に立たず、現場のミクロな視点が重要になっております。
これからも役に立つ情報を発信できるようにしていきます!