リベ大不動産ってどう?不動産賃貸業界の裏側教えます

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こんにちは!
ふじふじ太です!

本記事はマンション情報や市況に関することではなく、不動産賃貸仲介業の仕組みの一部と裏側に関する内容となりますので、よろしければ箸休め記事としてご覧ください。

知り合いからリベ大不動産についての見解を聞かれたので、せっかくなのでブログにしてみました。

 

 

リベ大不動産とは?

 

今月の初旬に「リベ大不動産」という不動産仲介会社が、何やらTwitter上で騒がれておりました。

「リベ大」とはリベラルアーツ大学の略称ですが、主にお金をテーマにYouTubeで発信されており、学びも多くてわかりやすくて私もよく拝見しており、むしろ私もそのファンの一人です。
が、今回不動産仲介業も始めたのだなと、一連のやり取りを見ておりました。

 

リベ大不動産さんのビジネスモデルですが、簡単にいうと仲介手数料ゼロ業者と類似していて、「手数料安くするからうちにきてね、その代わり物件は自分で探してね」という訳です。

エリアは今のところ「大阪市内限定・賃貸仲介のみ」ですが、今後全国にも広げていく予定のようです。

 

そのビジネスモデル自体は特に珍しい訳でもなく、新規性がある訳でもなく、その手法の業者は都内でも10年以上前からすでにたくさんありますので、そういうポジションなんだなという感じで今更特に良いも悪いもありません。

 

 

今回騒がれた理由は、元々有名なインフルエンサーである方が他社の広告を横取りするような書き方をしてしまったため、同業者からの反感を多く買ってしまったという経緯かと予想します。

他社との共同仲介をベースに設計されているビジネスモデルですから、あまり周りの不動産業者さんを敵に回してしまう言い方は良くなかったかもしれません。

 

 

 

消費者にとって良いサービスなのか?

 

さて、では消費者目線でこのサービスは良いのかというと、結論、一定のターゲット層にとっては良いサービスだと思います。
(事業の継続性は一旦置いておいて。。)

 

私の経験談ですが、私がまだ新卒の駆け出し営業マンだった頃、こちらから物件を多数提案して、数日にかけて案内をして、やっと決まった物件がたまたま業務委託料(通称:AD)付きで、契約直前に不可解なキャンセルをされて、手数料ゼロ業者で再申し込みされたということがありました。
しかも、一度や二度ではありません。

ちなみに前職はサービス・ホスピタリティ命の不動産会社だったので、特別な稟議がない限り、手数料減額はできない会社でした。

直前キャンセルはしんどいなと思っていたものの、そのことに対して特に文句を言うつもりはなく、キャンセルされた私も悪いというか、当時の私の経験不足、サービス不足もあったとは思います。

 

とは言え、「だったら当社に相談しないで最初から仲介手数料ゼロ業者に相談に行って下さい。。」と心のどこかで思っていたので、今回の「リベ大不動産」はまさにその受け皿になるのでしょう。

 

では一定のターゲット層とはどういう方かというと、HPを見て私が感じた「リベ大不動産」さんのサービスを活用できる人の特徴は以下の通りです。

・住みたい街が決まっていて自分で物件を探せる力がある人
・物件にこだわるよりも、とにかく仲介手数料を安くしたい人
・相場、エリア、不動産取引の知識に自信がある人
・根気強い人

 

上記に該当する人は不動産仲介営業マンに頼る必要もないので、「リベ大不動産」を活用しても問題ないとは思います。

 

高額賃貸や売買となると取り扱う金額が大きくなる分、ちゃんとした信頼できるプロに相談せずに自分ひとりで物件を決められる人はごく少数だと思いますが、ワンルーム等の賃貸など金額が低くなれば自分でリスクを負って自分で物件を決められる方の割合も多くなるでしょう。

 

最近はオンラインやVR、動画など、物件現地に行かずとも、ある程度物件の情報収集をできる時代になりましたからね。

 

逆に、物件知識やエリア・相場に自信がない人、物件にこだわりたい人、取引の安心感を優先したい方はちゃんとしたプロに相談しましょう。
仲介手数料ゼロの業者から提案される物件は、多くの場合はAD付物件に限定されます。

 

 

 

自分で物件を探すには根気が必要

 

一見すると時代に合ったビジネスモデルに見えますが、残念ながらそんなに甘くはありません。

 

ポータルサイトで物件を探されたことがある方ならわかると思いますが、賃貸の場合はスピード感が早く、特におとり広告や囲い込み物件が売買の比にならないくらい多いです。

※大阪市の不動産市況はあまり詳しくないので、東京都の場合という前提で進めます。

 

つまりポータルサイト上で「この物件良い!」と思って営業担当者に連絡しても、多くの場合「すでに申し込み入っています・契約予定です・募集が終了しています・内見不可です・取り扱いできない物件でした」という返答が返ってくる可能性が高いです。
※時期にもよります。

 

一生懸命好条件の物件を探そうとすればするほど、暗中模索の状況に陥ります。

 

当然ながら、良質な割安物件であるほどすぐに申し込みが入りますし、募集業者としては申し込みがキャンセルになる可能性もあるので、契約締結するまでは募集広告を落とさないことがほとんどです。

そのタイムラグが1~2週間ほどあるので、申込有の優良物件が一定期間ポータルサイトに出っ放しになる訳です。

契約が締結されているのに広告に出し続けると、それはおとり広告になりますね。
このおとり広告の数も、売買の比にならないくらい賃貸は多いです。
それはそれで業界の問題点ですが。。

 

さらに言うと、都内でもワンルーム系賃貸は特に囲い込みが多いです。
※この囲い込みの意味するところは、そもそもレインズにも載っておらず、募集業者のみでしか取り扱っていないという意味です。

そういう物件に限って好条件だったりもするので、客付け業者としては成す術なしです。
よって共同仲介が成り立たちにくいです。

「リベ大不動産」さんのサービスを利用するにあたって、根気が重要ではないかと思うのはそういう理由からです。

 

 

通常、客付け営業マンはお客様に物件を紹介する過程として、「物件収集→申込有無確認→内見可否確認」まで行い、再度提案に値するか見定めて、初めてお客様に情報を提供します。

 

繁忙期の賃貸市場などはまさに争奪戦なので、レインズ(業者専用の不動産サイト)に掲載されている物件でも、その中の多くがすでに申込が入ってしまっていたり、不動産業者でも募集中の物件を探すのに一苦労することもあります。

 

ましてや、申込有・おとり・囲い込み物件が大量に入り混じるポータルサイトで自分で物件を探すとなれば、まさに暗中模索です。
お互いにそれなりの根気が必要です。

なかなか物件探しに時間を割けない方は、基本通り担当者に物件を探してもらって提案してもらう方が良いでしょう。

 

 

最後に

 

お節介になるのであまり言いませんが、営業マンの仕事を減らすためにお客様に直接物件を探してもらうというスタイルを採用したとしても、逆に営業マンの仕事を増やす結果に繋がるのではないかなと。。

その割に事業を継続していく上での利益がしんぱ。。。あ、余計なお世話でした、すみません。

 

私とは土俵もポジションも異なりますが、今後もイチファンとしてウォッチさせて頂きます。

 

私は賃貸・売買問わずご相談を受けておりますが、仲介担当者がお客様の心に残らないレベルのサービスしか行わない契約はあまり好きではなくて、お客様の人生の分岐点とも言える不動産契約の本来のあるべき姿ではないと思っています。
※ほぼ前職の上司の教えです笑

 

私含めチーム一同、物件提案からご契約までプロのエージェントとしての自覚をもって、仲介手数料を支払ってもお願いして良かったと言ってもらえるサービスと情報を提供していきたいと思っております。

 



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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

7 件のコメント

  • 賃貸侍 より:

    火災保険は借主指定が出来て、その他鍵交換、殺菌消毒などの付帯は全て借主申告で外す事ができると大嘘ついてましたが、嘘ではない事を証明する為に、全顧客について全付帯外して契約してくださいね
    ついでに保証会社も保証人も外してもらおうと思います
    私は絶対に付帯費用を払いたくないのでアパマンさんやエイブルさんの付帯費用てんこ盛り指定の管理物件をこちらで申し込みしようと思います!もちろん付帯は全て外していただきます!万が一外していただけないなどの事態が発生した場合は公正取引協議会と大阪府庁におとり広告を行ったとして苦情申請します!格安費用での引越し楽しみです

    • 仲介の人 より:

      ついでにクリーニング特約と短期解約の違約金を外して貰い、2ヶ月前退去予告を1ヶ月前に修正して貰えば完璧ですね!

    • ふじふじ太 より:

      皮肉たっぷりのコメントありがとうございます!笑

      私も某サービス内容についてあまり細かい点を突っ込みはしませんでしたが、管理会社指定の条件・付帯設備を覆すのはなかなか難しいですよね。
      そんな交渉したら、じゃ結構です・契約しませんで終了しますので。
      客付け仲介の力なんて微力なものです。

  • ハツ より:

    管理会社との交渉が腕の見せ所と言うやつですね〜🤔

    • ふじふじ太 より:

      コメントありがとうございます!

      まさに!
      ただ、よほど困っている物件でない限り付帯サービスをはずすのは至難の業という感覚です。

  • 佐藤千夏夫 より:

    「他社の広告を横取りするような書き方をしてしまったため、同業者からの反感を多く買ってしまったと」とありますが、リベ大不動産のやり方は、「気になる物件をインターネットからピックアップして登録してください」ですから「他社の広告を横取り」に間違いないのでは?
    「お客様に直接物件を探してもらうというスタイル」といっても、街中を歩いて探すのではなく、他の不動産屋の広告を探すということですよね?

    大家から仲介を依頼されている正規の不動産屋の店の前に立って客を待ち受け、入りそうになった客に「この不動産屋で決めるのなら、私が有利に交渉しますよ」と言い、不動産屋には「客を見つけたので連れて来るから仲介料の分け前をよこせ」というビジネスではないでしょうか?それをネット上で大がかりにやっているのではないでしょうか?

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