【お便り返し_12】70㎡3LDKを2LDKにプラン変更したら、将来的にリセールへの影響はあるか?

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すまいよみです。

台風14号の被害が少なくて、ホッとしています。

台風が去れば、マンション散策の秋ですね!

このたび、お便りをいただきました。

差出人: 70平米購入検討中ファミリー

現在夫婦2人で1歳の子供1人、将来的にもう1人計画しています。

3LDKから2LDKにプラン変更した際に、中古売却時に不利になることがあるか相談させて頂けますと幸いです。

都心で新築70平米3LDKの部屋を購入しようとしています。築10年ほどで買い替え予定です。

今検討中の物件がいわゆる田の字型の間取りで、横長リビング12畳に隣接する「窓なしの洋室5畳」があります。

1面ウォールドアではなく2面を引き戸で仕切るタイプで、全開にしても量端のドア1枚分ほどの壁は残ります。

この洋室の引き戸を締め切るとリビングは少し圧迫感があります。

子供が小さいうちはこの洋室5畳を個室として利用することはなく、結局いつも全開のままになると想像しています。

であればいっそのこと無料のプランセレクトでこの部屋を無くすのはどうかと考えました。

そうすれば境の壁も無くなり17畳のL字型リビングになります。家具のレイアウトの幅も広がりそうです。

一方で、10年後に売却する時に70平米3LDKに比べて不利にならないか懸念しています。

都心の中古マンション市場において70平米3LDKと70平米2LDKを比べた時に、売却価格や売却にかかる期間(売りやすさ)はどの程度変わるものなのでしょうか?

ぜひご意見をお伺いできますと幸いです。

 

(原文のまま)

ありがとうございました!返答いたします。

イシュー
70㎡3LDKを2LDKにプラン変更すると、10年後の売却価格、売却期間へ影響を与えるか?


結論
将来的に影響を受ける「可能性」はありますが、エリアや条件が良ければ影響はほぼ無いと考えています。


実は私も、70㎡弱の3LDKを2LDKにリフォームして住みはじめ、その後売却する経験をしました。まずは私のケースから。


 

70㎡、2LDKを売却(すまいよみの事例)

実際の間取りとは異なりますが、イメージです。

本来の間取り。



リフォーム後の間取り。



LDで広々暮らしたくてリフォームを試みました。私の場合、連結型の引き戸ではなく、独立した3LDKだったので、壁を取り除く費用は70万円ほどでした。

7年後に売却査定をした際、大手仲介会社の所長さんから以下のように言われました。

「70㎡規模の住戸では3LDKが一般的に人気のため、3ヶ月以内で売り切るためには、相場より2~300万円査定を下げさせていただきました。」

過去の趨勢やエリア、物件特性から考えた時に、私が考えていた普通に売れるであろう金額が、仲介業者の査定ではチャレンジ査定でした。つまり200万円の差がありました。結果、最初の土曜日にチャレンジ価格で申し込みが入ったため、およそ本来の3LDKの相場で売却できました。

買主さんは、購入後、連結引き戸を付けるか、3LDKにするか、リフォームを希望されているようでしたが、リフォーム代を値引きして欲しいとの要望はありませんでしたし、自分では高値で売り切る自信があったので、そもそも値引きに応じるつもりもありませんでした。

 

リセールへの影響はどこに表れるか?

影響するとしたら、売却に要する日数と金額です。

一般的に、仲介業者とは3ヶ月間の取引契約を結びますが、その3ヶ月間で売り切る価格に影響が出る可能性を加味して査定されます。すなわち不動産業者は、経験上70㎡の2LDKを売りづらいことを知っています。少なくとも私の場合はそうでした。金額でいえば、連結式引き戸や壁を設置する際のリフォーム費用、100~200万円前後でしょうか。

 

なぜ影響を受ける可能性があるのか?

理由は、売りやすく買いやすい「最低限の暮らしに必要な」専有面積に適した部屋数の不文律があるからです。

市場にその不文律の住戸が多く出回り、とりわけ一次取得者は3LDKであれば70㎡規模を探す人が多く、2LDKであれば60㎡規模を探す人が多くなります。

もちろん予算をかけられるのであれば、誰でももっと広い住まいが欲しいはずです。

その上で、家族が少なければ室内を広々利用できる「可変型3LDK」が主流になりました。

最初から2LDKにして柔軟性を潰してしまうと、これから家族を増やしていこうとしている層が購入しづらくなります。競合物件と比較した時に、内見や購入の決断が遅れるケースが多くなるでしょう。リフォーム費用も購入費用にプラスして捻出しなければなりません。

一方で、私や「70平米さん」みたいに、広めの2LDKに住みたい需要も一定数あります。

以上を踏まえ、一定の需要が少しでも取り込める人気エリアや物件、もしくは、買主がリフォーム代を負担してでも手に入れたい魅力あるマンションであれば、売却の際の影響度はほとんど無いと考えられます。

 

間取りを変更しても影響度が少ない物件とは?

ほとんど影響を受けないマンションは、人が集まる人気のエリアであったり、需要が高い駅近のマンションだったり、人気のタワーマンションなどです。先述のように、家族が少なくても、もっと広く住みたい一部の層(富裕層など)や趣向の人の需要が取り込めること、また、人気で希少の物件であれば、3LDKへ戻すために100~200万円程のリフォーム代の負担をしてでも手に入れたい動機が強まるはずです。

タワーマンションは、ゆったりした間取りの良い2LDK住戸の設定やプラン変更の幅があるケースが多いです。元々需要があるからでしょうし、ワイドスパンなどの間取りが多く、空間の使用勝手が幅広くなるため大型の2LDKが訴求しやすい点もあると思います。

(出典)ブランズタワー豊洲 公式HP


 

私のマンションも、人気のエリアで希少物件だったため、70㎡弱の2LDKでも、すぐ売れる自信がありました。結果、仲介業者が付けたチャレンジ価格ですぐ売却が決まりました。

また、以前、別のマンションで検討した時、まさに「70平米さん」と同じ間取りで引き戸を開けても完全に一体化できず、手持ちの家具が置きづらいため、2LDKへのリフォームを考えていました。



そのマンションも、人気のエリア、人気の物件であったので、特にリセールに影響は無いだろうと考えたからです。

結局のところ、間取りの変更による売れる日数、金額に左右する要因は、人気のエリア、人気のマンションであることに大きく起因するのだと思っています。

なにより、100万円や200万円の問題で、何年、何十年もの住み心地に遠慮したくありません。


 

売却するときの注意点

10年後に、70㎡2LDKを売却する際は、仲介業者さんとよく相談することです。売りづらいと思われたら、査定を下げられてしまいます。

広告備考欄への表記など、売却しやすくするために工夫しましょう。

「3LDKへ間取り変更が可能!」「ウォールドアを設置の場合、○○○万円ほど費用がかかります」「家族3人に広々住みやすい間取り!」など。

少しでも高く売り切るために、わざわざ3LDKに直してから売却に出す必要はないと思います。結局、金額面で影響を受けるとすれば、リフォーム費用だからです。

 

結論・最後に

「70平米」さんのマンションが、エリア特性なども踏まえ、ある程度、将来的に売りやすいマンションである場合、間取りによる影響度はほどんど無いと考え、ご希望であればリフォームやプラン変更で住まいの満足度を高めることをオススメします!

私も、大型2LDKの広々した空間で、ゆったり満足して住む事ができました。

ただし、特別な事情の住み替えで、短期で売却する必要性がある場合は、市場に買い手が存在せず売却が遅くなり、結果金額を下げなければいけないリスクがある事も踏まえておいた方が良いでしょう。

以上になります。ありがとうございました!

良かったら、今回の記事に関連した「すまいよみメインブログ」の記事もご参考にしてみてください。

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ファミリーで永住できる居住性を第一に、資産としての側面も合わせて見るのが、すまいよみマンション選びのモットー。ただしマンション選びに失敗しても深刻になる必要はありません。今や住まいは一生物の買い物ではなく、僕も4度のマンション購入を経て満足の境地に達しました。
東京東5区(墨田、江東、足立、葛飾、江戸川)のマンションを日々探訪しています。
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