マン点流!見える化(確実に予測できる未来)

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新築・中古マンション市場が今後どうなっていくのか。短期的な予測は無理だとしても、確実に予測できる未来もある。

【もくじ】
23区新築・中古マンション価格(現状)
団塊世代の影響
首都直下地震の影響

23区新築・中古マンション価格(現状)

23区の新築マンション価格は高すぎて、もはや庶民には手が届かない状況。では、中古マンションはどうなのか?

23区の新築マンションの発売単価と中古マンションの成約単価の推移を可視化したのが次図。
  • 23区の新築マンションの発売単価は、リーマンショック(08年9月)で大きく下落したもののすぐに回復。第2次安倍内閣発足後(12年12月26日)、アベノミクスの影響で投資や爆買い、相続税対策、非実需要増などもあり13年以降上昇し、米中関税引き上合戦の影響で一時下落したが、再び上昇傾向を見せている。
  • 中古マンションの成約単価のほうも13年以降上昇傾向を見せている。
23区マンション単価推移
(新築は不動産経済研究所の、中古は東日本不動産流通機構の公開データをもとにマン点作成)

上図をもとに、現在の専有面積70m2の新築マンションと中古マンションの価格差をザックリ試算してみると、新築マンションの発売単価120万円に対して、中古マンションの成約単価は80万円だから、その差2,800万円(=(120-80)×70)。

中古マンションといえども、地区によっては庶民にとってなかなか手が届かない価格水準になっている(次図)。

最も手が届きやすいのは城東地区。成約単価62万円/m2として、専有面積70m2だと4,340万円。

中古マンション成約単価推移
首都圏中古マンション市場動向(20年8月)」より

23区では、次の順に成約単価が高い傾向が見られる。

都心3区>城西>城南>城北>城東

  • 都心3区:千代田、中央、港
  • 城西地区:新宿、渋谷、杉並、中野
  • 城南地区:品川、大田、目黒、世田谷
  • 城北地区:文京、豊島、北、板橋、練馬
  • 城東地区:台東、江東、江戸川、墨田、葛飾、足立、荒川

今後、新築・中古マンションの価格はどうなるのか?

暴落論を唱える狼評論家もいれば、コロナ禍でも大丈夫論を振りかざす提灯評論家もいる。今後も高価格を維持し続けるのか、それとも東京オリパラ中止で下落するのか。短期的なマンション市況を予測することは株価と同様困難だ。

特に、都心の中古マンション価格は株価と連動する傾向があるので(次図)、ますます短期的な予測は難しい。

中古マンション単価と日経平均の推移
新築・中古マンション市場が今後どうなっていくのか。短期的な予測は無理だとしても、確実に予測できる未来もある。

団塊世代の影響

確実に予測できる要素のひとつは、団塊世代が放出する中古マンションの影響である。

健康寿命に達しつつある団塊世代の多くは、遠からず住まいを離れ老人ホームなどに転居することになる。残された住居は首尾よく子の世代に相続されたとしても、すでに自分の住居を持っている子世代は、賃貸に出すか売却する。一方、相続放棄された住居も売却されて市場に放出される。

マン点が予測する団塊世代放出中古マンションの影響は次のとおりだ(次図参照)。
  • 団塊の世代を含む75歳以上の世帯が住んでいる23区の中古マンションは今後10年間で約10万戸(年間1万戸)放出される。
  • 過去10年間の放出戸数は約5.6万戸(年間0.6万戸)だったので、その差0.4万戸が団塊世代放出中古マンションとしてマンション市場下落に圧力をかけることになる。
  • 年間0.4万戸というのは、現在の23区中古マンション市場1.6万戸の25%に相当する。
団塊世代の影響
※詳しくは、「団塊世代から放出される中古マンション今後10年間で10万戸、市場へのインパクト(試算)」参照。

首都直下地震の影響

もう一つ確実に予測できる要素は、首都直下地震の影響。もちろん同地震が発生する時期は予測できない。でも、今後30年以内に70%の確率でM7クラスの大規模地震が発生する可能性が高いことは中央防災会議が示している。

首都直下地震が発生すれば、建物被害や人的被害はもちろん、日本経済、世界経済に甚大な影響を及ぼすことになるだろう。近未来のそんなシビアな事態を見ないことにしているのが現状ではないか。

確実に予測できる未来に対して、震災被害から身を守る。震災時には木密地域の火災被害が甚大であることが想定されている。何もお役所の防災対策に付き合う必要はない。そのような地域のマンションは選ばないのが賢い消費者だろう。

さらに、大震災時にマンションの資産価値がゼロになるリスクを回避しようとするならば購入(所有)ではなく賃貸とすることが選択肢に入ってくる。賃貸であれば、被災していないマンション(地域)に移り住むことができるので、引っ越し費用の負担はあるものの、住宅ローンを抱えながら被災マンションの再建に取り組むリスクを避けることができる。賃貸の場合には、被災マンションの再建リスクは、居住者ではなく、家主が負っているのだ。

首都直下地震のリアルをイメージできるおススメの3冊は以下。

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一級建築士/マンションアナリスト/長寿ブロガー(19年超)

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