いま誰が湾岸タワマンを買っているの?マンション価格上昇の背景と要因について

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こんにちは!
ふじふじ太です!

マンション価格の上昇が止まりません。

2023年7月の首都圏の新築分譲マンション平均価格は1億円近い水準となり、前年同月比では平均価格、㎡単価ともに 5 ヵ月連続の上昇を記録しております。
株式会社不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2023 年 7 月」

 

 

新築価格の上昇と同様に、私が独自でリサーチしている東湾岸エリアの中古タワマンの成約単価も上昇が継続しております。

2023年7月時点で平均成約坪単価443万円(過去最高記録)となりますので、75㎡の広さのマンションを買おうとすると1億円が平均値という計算となります。

ここまで価格が上がっている中で誰が買っているの?なんでこんなに価格が上がっているの?と疑問に感じている方も多いことと思いますので、私自身の現場の経験を元に考察してみます。

 

 

 

今のマンションを誰が買っているの?(東京東湾岸エリア編)

 

 

最近ニュースでは、円安に伴う海外投資家、または国内富裕層が投資目的で湾岸タワマンを買い漁っているという報道を目にします。

あたかも海外・国内投資家ばかりがマンションを買っていて、特にチャイナマネーの流入が著しく、もはや実需で買おうとしている人は少ないから湾岸タワマンはバブルだ!と叫んでいる方も一部いらっしゃるようですが、私の感覚は違います。

投資需要が増えてきていることは事実ですが、それでも今の需要の大部分を占めているのは日本人の実需層に他なりません。

私も日々相談を受けておりますが、9割以上が実需による購入希望です。
主な購入動機は、結婚や出産など、家族構成の変化をきっかけに購入を検討し始める方がほとんどです。

よって、実需で買おうとする人が減っているというのは大きな間違いで、今の状況はバブルとは異なると考えております。

では、日本人の実需層と言っても具体的にどんな方が湾岸タワマンを購入しているのか。

 

一番はやはり「30代前後の会社員パワーカップル」です。

 

これは今も昔も変わらずで、私からするとニュースで騒がれているほど購入層が大きく変化しているという感覚はありません。

 

強いていうなら、最近は「中小法人の役員・経営者層」も増えてきた感じがします。

元々は港区・千代田区などの都心部が候補であった世帯年収の高い顧客層が、都心部のさらなる価格高騰もあり、都心部よりはまだ割安感のある湾岸タワマンを検討し始めているのだと思います。

 

 

 

なぜマンション価格の高騰が止まらないのか?(東京東湾岸エリア編)

 

 

購入層が大きく変化している訳ではないのになぜ中古マンション価格がどんどん上昇していくのでしょう。

 

それはシンプルに「マンションを買いたいという方が増えたから」に他なりません。
さらに言うと、それを叶えるファイナンス面の下支えもあります。

 

まさに需要と供給です。
追い討ちをかけるように首都圏の新築マンション販売は減少傾向で、湾岸エリアについては中古マンションの在庫も少ないという要因も価格上昇に拍車をかけています。

 

ではなぜマンションを買いたいという方が増えたのでしょうか。
コロナ禍で広い部屋への住み替え需要が増しているというのは当然ありますが、その他要因についてまとめてみました。

 

 

 

①低金利競争の激化と住宅ローンプランの多様化

 

マンション価格の高騰を支えているものは、超低金利に他なりません。

2023年7月にはYCC(イールドカーブ・コントロール)の運用を柔軟化することが決定したので、今後金利が上昇する可能性が高いですが、あくまでそれは固定金利です。

 

現時点では、短期金利が上がる可能性は低く、低金利が継続していくと予想されます。

現に固定金利と変動金利の差は開く一方であり、変動金利の低金利競争が著しいです。

 

ネット銀行などでは、変動金利でなんと金利0.3%〜0.5%で借りられてしまいます。
団体信用保険のメリットなども考えると、もはや金利はあってないようものです。

また、価格高騰に対応する形で50年ローンという月々の返済額を抑える新たな商品も出てきており、今後も住宅ローンのプランは多様化していくと考えます。

購入検討者からすると「思ったより借りられる、思ったより返済額が少ない」と感じることでしょうから、高い賃料を払い続けるよりも購入しようと考える方が増えるのは必然と言えます。

逆に言うと、不動産価格が下がるときは、短期金利が上がる時とも考えられます。

 

 

 

②焦り

 

最近は、新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア、SNSの広告などでもマンション価格高騰に関するニュースをよく見ます。

価格高騰に関する内容だけでなく、特定の新築マンションが倍率100倍やら200倍やらというニュースも重なり、マンション市場が過熱しているということは日常生活で意識をしていなくても情報として目にすることでしょう。

 

今までマンション購入に全く興味がなかった層が関心を持ち始め、少し調べてみれば、コロナ禍以降でとんでもない価格の上がり方をしていることに気が付きます。

そして、「今買わないともっと価格が上がり買えなくなるのではないか?」という焦りに駆られます。

 

そしていざ動いてみたものの、新築を申し込もうとしてもモデルルームにすら行けない。
やっとモデルルームに辿りついて、意を決して申し込んでも倍率が高すぎて当たらない。
諦めて近隣の中古を買おうとしても、相場に近い物件は軒並み申し込みが入っている。

 

上記のような経験を経ることでますます焦りが強くなり、早く物件を買いたいという方が増えてきていると考えます。

 

 

 

③20代・30代のマインドの変化(デフレ脳からインフレ脳へ)

 

私を含め、今の20代・30代の若年層の方はバブル崩壊を知らず、社会人になってから物件価格が大きく下がるという経験をしておりません。

むしろ2012年以降マンション価格は大幅に上昇を続けており、なるべく早くマンションを購入した方が資産形成にとってプラスなのではないか?と考える方が増えております。

特に首都圏では、一生に一度のマイホームという考えではなく、資産形成のひとつとして捉えている方が多い印象です。

バブル崩壊やリーマンションを経験している層は、長いデフレを経験し、そのインパクトの大きさを知っているが故に慎重になりがちですが、今の若年層は良くも悪くも失敗事例に後ろ髪を引かれないためアグレッシブと言えます。

私自身はこの流れを肯定的に捉えており、可能な限り早めに購入されることをお勧めしております。

まさに今はデフレ脳からインフレ脳へのシフトチェンジという過渡期であり、若年層の方が柔軟にインフレ脳に移行していきているように感じます。

 

 

④パワーカップル世帯の増加


個人の年収はそこまで上がらずとも、パワーカップル世帯自体がコロナ禍以降も堅調に増加傾向にあります。

ニッセイ基礎研究所調べ

 

それはつまり、日本でも女性の社会進出が進んできたとも捉えられます。

 

昔の考え方だと、女性は家にいるものだ、ローンは男が組むものだという考えが強いですが、今の若年層はそういう考え方はあまり持っておらず、ジェンダー平等で女性が借入れをすることにもさほど抵抗がありません。

 

よって、ペアローンにも抵抗がありません。
離婚や育児休暇などペアローンにするリスクは当然ありますが、リスク覚悟でも夫婦で良いマンションを買いたいという方が増えている印象です。
これは世代間のジェネレーションギャップとも言えると思います。

 

女性でも高待遇・高年収の方が増えており、女性だけでなく男性の育児休暇取得率も上げていこうという社会的な意識も高まっております。
まさにSDGs 17の目標のひとつですね。

 

まだまだ日本は他の先進国と比べるとジェンダー平等という点で課題は多いので、女性の社会進出という点ではまだ伸び代があるように感じます。

 

今後さらにパワーカップルが働きやすい社会になれば、世帯の安定収益に繋がり、マンション購入をより検討しやすくなると思います。

 

 

 

⑤SNSの普及による情報の透明化

 

SNSの普及により、誰でも簡単に情報収集をできるようになりました。

SNSやインフルエンサーのブログをきっかけにマンション購入を検討し始めた方も多いのではないでしょうか。

SNSは何年も前から普及はしていますが、よりSNSに慣れ親しんでいる世代がマンション購入をする年代になってきたのかもしれません。

 

不動産業者よりも不動産に詳しい、いわゆるマンクラと言われる不動産系インフルエンサーの台頭もあり、

どんなマンションを買うべきか?
どんなマンションなら資産性が高いのか?
どのエリアがおすすめか?
適正な相場はいくらか?

など、プロではないからこその信用できる情報を手に入れることも容易です。

※逆に意味不明なフェイクニュースもありますので注意しましょう。

 

結果的に情報の透明化が進み、マンション購入は怖くない、住宅ローンは怖くないと気が付く方も増えたのだと思います。
それはまさに、スムログ・スムラボブロガーさん達の功績も大きいと思います。

 

一方で、SNSで話題になるエリアやマンションに人気が集中してしまい、二極化を助長してしまっているようにも感じます。
良し悪しはあるものの、それは仕方がないことかなと思いますので、今後二極化はさらに進行していくと考えます。

 

 

 

以上、客観的に今の状況をまとめてみました。
私個人の意見としては、今後不動産価格が下がることは期待するべきではなく、湾岸エリアでは中古マンションの売り出しも増えると思いますので、欲しい物件があれば勇気を出して迷わず行動していきましょう!

 

 

本日は以上となります。
ご講読頂きありがとうございました。

 

 

ご相談は以下よりお待ちしております。





 



 

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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