新築マンションが高騰するにつれて、コストダウンのためにショボい仕様が増えてきた。玄関前ポーチをなくしてみたり、内装のグレードを落としてみたり。
階高の縮小はコストインパクトが大きい
じつはもっと本質的なところで、グレードダウンが図られているのだが、あまり知られていないのではないか。階高を低くすることは、コストインパクトが大きい。なぜならば、階高を小さくすることで、躯体工事費が減少(コンクリートや鉄筋の量が減少)し、内装工事費も減少(内装面積が減少)するからだ。
ところが、大半の人はマンション選びで、専有面積の大きさをチェックするのに、天井高さ(階高)への関心は必ずしも高くない。しかも、天井高さ(階高)が分かる住戸の断面図を目にする機会は限られている。
小さくなるのは専有面積だけでなく、階高も…
そもそも、天井高さに直結する階高を整理した公的な統計データは存在しない。そんなこともあり、筆者が独自に調査し、23区の新築マンションの分譲価格と平均階高の推移を可視化し、スムログに投稿したのが1年半前。08年(リーマンショック前)に3.29mあった平均階高は、10年(3.18m)には11cm縮小。さらに14年から17年にかけて分譲価格が1千万円ほど高騰していることを明らかにした(次図)。
「マン点流!不都合な真実を解説(階高も小さく)」
専有空間の価値が高騰している
せっかく苦労してまとめたデータなので、このとき集めたデータを用いて、「専有空間」(=階高×専有面積)の価値が高騰しているという状況を可視化してみた(次図)。青色の棒グラフは、「階高×面積(m3/戸)」、すなわち「1戸あたりの専有空間」を表している。赤色の折れ線グラフは、「価格÷(階高×面積)(万円/戸m3)」、すなわち「専有空間あたりの単価」を表している。
上図から、1戸あたりの専有空間が狭くなる傾向がある一方で、専有空間あたりの単価は上昇している傾向が読み取れる。
ようするに年々、専有面積当たりだけでなく、専有空間当たりの価値で見ても高騰しているということ。
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