【前編】東京23区中古マンション、買える条件はどこにあるのか ──4条件で市場を俯瞰する

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東京23区で中古マンションを探すとき、誰もが 「価格×面積×最寄り駅までの時間×築年数」 という4条件のトレードオフに直面する。
本稿では、国交省の実取引データ(直近1年・18,633件のうち、2LDK・3LDK9,608件)を用い、 「条件をどう組み合わせると、どこまでが現実なのか」を可視化する。 分析対象は、実需の中心である2LDKと3LDKである。

国交省が運営する「不動産情報ライブラリ」には、中古マンション等の取引実績データが公開されている。
本稿では、直近1年(2024年第3四半期~2025年第2四半期)に成約した、 東京23区の中古マンション18,633件のうち、2LDK・3LDKに該当する9,608件を分析対象とした (最寄り駅までの時間・築年数が不明な物件は除外)。

あなたが検討している条件は、この9,608件の中にどの程度存在するのか。
まずは2LDK・3LDKのボリュームを確認し、そのうえで4条件を順に見ていく。

実需の主戦場は、どこにあるのか

【間取り分布】東京23区中古マンションrev3.0
18,633件のうち、最も多いのは3LDK(5,015件・約27%)。 次いで2LDK(4,593件・約25%)と続く。 この2タイプだけで全体の過半数を占める。

一方、1LDKは15%にとどまり、2DK以下は分散して存在する。 東京23区の中古市場では、 実需の主戦場が2LDK・3LDKに集中している構図である。

以下、2LDK・3LDKを対象に分析を進める。

価格帯の現実

【価格分布】東京23区中古マンションrev3.0
2LDK・3LDKともに、件数が最も集中しているのは 4,000万~7,000万円台である。 特に3LDKでは6,000万円台に明確な山がある。

9,000万円台を境に件数は一段落ち込み、 1億円を超えると選択肢は急減する。 価格帯は連続しているように見えて、 実際には検討可能な帯と別市場に分かれている。

広さの標準は、どこにあるのか

【面積分布】東京23区中古マンションrev3.0
2LDKは50~60㎡台にボリュームゾーンがある。 一方、3LDKは70㎡台に明確なボリュームゾーンがある。

90㎡超になると、2LDK・3LDKともに件数は大きく減少する。 広さを求めるほど、他条件との調整が避けられない。

徒歩何分までが現実か

【駅距離分布】東京23区中古マンションrev30.
2LDKは徒歩5分前後に集中する。 3LDKは徒歩10分前後まで選択肢が続く点が特徴だ。

徒歩15分を超えると、2LDK・3LDKともに件数は明確に少なくなる。

築浅の理想と、市場の現実

【築年数分布】東京23区中古マンションrev3.0
築年数の分布は、供給の履歴を映している。 2LDK・3LDKともに築10年前後・20年前後に山がある。

築30年超では件数が減少し、 築年数は市場性を大きく左右する条件であることが分かる。

条件を重ねるほど、該当物件は急速に絞られていく
では、どこを緩めればいいのか。

後編】に続く。

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2 件のコメント

  • 参考になります より:

    いつも参考になるデータと分析ありがとうございます。

    1.「90㎡超になると、2LDK・3LDKともに件数は大きく減少する。」
    とありますが、そもそも90m2を超えると、間取りが3LDKより大きいものになることが多いためではないでしょうか。
    もちろん、例えば「100m2の2LDKがほしい」という需要もあるんだろうとは思いますが。

    2.「徒歩15分を超えると、2LDK・3LDKともに件数は明確に少なくなる。」
    とありますが、こちらもそもそも取引の可能性のある母数自体が少ない(そのような立地のマンション自体が少ない)のではという印象がありますが、この点はいかがでしょうか。

    • マン点 より:

      コメントありがとうございます。

      まず、分析対象の表現について補足とお詫びです。
      本文中で「東京23区の中古マンション9,608件を分析対象とした」と記載しましたが、正確には「東京23区の中古マンション18,633件のうち、2LDK・3LDKに該当する9,608件を分析対象とした」(修正済み)という意味でした。
      表現が不十分で誤解を招いてしまったかもしれません。申し訳ありません。

      なお、間取り分布図の母数は18,633件、価格分布図以降は2LDK・3LDKの9,608件を対象としています。


      ご質問への回答です。

      1.90㎡超で件数が減る理由について
      ご指摘の通り、90㎡を超えると4LDK以上など、より大きな間取りになるケースが増えることが主な要因です。
      本稿で示した減少は、「広さそのものの需要がない」という意味ではなく、2LDK・3LDKという間取りに限定した場合、90㎡超は構造的に少なくなることを示しています。

      2.徒歩15分超で件数が少ない理由について
      こちらもご指摘の通り、徒歩15分を超える立地のマンション自体が、23区では多くありません。
      そのため、成約件数が少ない背景には、需要だけでなく供給側(母数)の制約が大きく影響しています。
      供給構造と選好の両方が重なった結果と捉えるのが適切です。

      丁寧なご指摘、ありがとうございました。

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