2025年現在、都心マンション市場はかつてないほどの高値圏に突入しています。
港区、千代田区、中央区といった伝統的なプレミアムエリアでは、坪単価1,000万円を超える新築マンションが一般的になり、すでに富裕層、外国人など一部の限られた層しか手が届かない市場となりつつあります。
それでも「都心に住みたい」「資産価値を持った住まいが欲しい」と願う人は多いです。
では、私たちはいま、どこを狙うべきか。
答えは、『未来に伸びるセカンドベストエリア』にあります。
今回は、10年後、20年後を見据えた「都心の次にくる街」について、有楽町線延伸や新線構想といった都市計画の視点を交えてお話しします。
有楽町線延伸と千石（仮）駅が変える都市重心
東京メトロ有楽町線の延伸（豊洲〜住吉）は、2024年度の着工を経て、2030年代前半の開業を目指しています。この計画の中で、特に注目すべきなのが新駅として設置予定の「千石（仮）」駅です。
誤解されがちですが、ここで言う『千石』は文京区ではなく、江東区千石。
東陽町と住吉の中間にあたり、これまで鉄道空白地帯とされてきた地域です。
このエリアに駅が新設されることで、これまで地味だった江東区の内陸エリアに都心直通のアクセスが加わり、『価値の再定義』が起きることになります。
千石（仮）エリアの現在地と可能性
現在の千石（仮）周辺は、住宅と倉庫、町工場が混在するエリア。地価も湾岸エリアや門前仲町などと比べるとかなり低めで、住宅価格は坪単価300〜400万円台といった水準です。
しかし、駅が新設され、豊洲や銀座、大手町方面へダイレクトアクセスが可能となることで、住宅地としての再評価が確実に進みます。
さらに、駅設置による再開発、都市整備の進行も予想され、マンション開発の動きも本格化するでしょう。
豊住線構想と住吉エリアの再評価
住吉駅はすでに半蔵門線・都営新宿線の交差駅であり、そこに有楽町線延伸が加わることで、一気に『副都心的交通ハブ』へと変貌します。このような将来像を踏まえると、住吉・猿江・毛利といった周辺エリアも大きな注目を集めることは間違いありません。
現在は坪単価450〜550万円程度と、豊洲エリアより2〜3割は低い水準ですが、交通利便性の飛躍的向上と周辺再整備により、10年後の資産性は十分に期待できます。
「未来を買う」戦略が通用するのは今だけ
不動産価格は基本的に『便利になった後』に上がります。（※価格反映は新築が計画段階に対して、開発は完成段階）
つまり、利便性の変化が広く知られた後でも価格に織り込まれておらず、「安くて良いエリア」を買うチャンスはまだまだあるということです。
現在の千石（仮）や住吉周辺は、まさに「便利になることが約束されたが、まだ価格に織り込まれていない」数少ないエリアです。これらの地域を「セカンドベスト」ではなく、「未来のベストエリア」として捉える視点が、10年後に差を生みます。
注目の具体エリアと狙い方
・江東区千石一丁目〜南砂二丁目周辺→ 現在の地価は抑えられているが、駅新設で『都心通勤圏』にイメージが変容
・住吉駅徒歩10分圏（猿江・毛利・扇橋）
→ 3路線接続エリアに進化予定、今後分譲マンション開発が益々活況に
・東陽町駅東側・木場駅周辺
→ 東西線で日本橋、大手町へ一本というポテンシャルを持っており、豊住線の影響による今後の地価上昇を先取りできる
・東大島、大島、西大島
→ターミナル化する住吉から都心へのアクセスが良く、自然が多いためファミリー世帯の流入が増加すると予想
まとめ
もはや都心マンションは一部の富裕層向けの資産となりつつあります。だからこそ、将来性と資産性の両立を目指すなら、「都心になりつつある場所」「未来のハブになる場所」を先回りして買う戦略が有効です。
千石（仮）や住吉のように、まだ注目度が低く、価格に伸びしろが残されたエリアこそが、10〜20年後の主役になり得ます。
目先の利便性だけでなく、未来を見据えて、今このタイミングで動くことが、住宅購入戦略として極めて合理的な選択と言えるのです。
いま一歩踏み出す人が、10年後に「やっぱりあの時買っておいて良かった」と思えるはずです。
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